ガン保険、収入保障保険、女性特有の病気に備える保険など、現在は様々な保険商品が販売されていますが、結局のところ、どれに入るのが賢い方法なのでしょうか。今のあなたに必要な、一番シンプルな保険選びについてご紹介します。
結局どれを選んだらいいの?
一番シンプルな保険選び
2018年12月18日
保険の加入って本当に必要?
テレビのCMで保険商品が紹介されていたり、がん患者の方のドキュメンタリー番組を見たりすると、自分も保険に加入した方がいいのかな、と漠然と不安になった経験はありませんか。
確かに、人は誰でも、病気や怪我で働けなくなるかもしれないし、入院や治療費に充てるため、大きなお金が必要になるかもしれません。
しかし、必ずしも、すべての人が保険に入る必要はありません。普段からきちんと貯蓄を行い、かつ国の制度を上手に活用すれば、お金をやりくりすることが可能です。まずは、万が一の時のため、国の制度について確認しておきましょう。
知っておきたい国の制度
保険に加入する前に確認しておきたいのは、国の「高額療養費制度」です。これは、家計において、医療費の負担が重くならないよう、医療機関や薬局の窓口で支払う医療費について、国が助けてくれる制度です。1か月の医療費が、定められた上限額を超えた場合、その超えた額を支給してもらうことができます。
例えば、毎月の収入が28万~50万円くらいの人の場合、怪我や病気の治療で多額の医療費がかかっても、最終的な自己負担額は、8万円と少しを支払う程度で済みます。
この上限額は、年齢や所得に応じて決められています。また、1回分の窓口負担では上限額を超えない場合でも、複数の受診や、同じ世帯の人(同じ医療保険に加入している場合)の受診について、それぞれ支払った自己負担額を1か月単位で合算することも可能です。
多額の医療費がかかった場合に利用できる制度なので、ぜひ頭に入れておくようにしましょう。
結局どの保険に入ればいいの?
では、国の「高額療養費制度」を利用したとしても、さらに保険加入を検討した方が良い方とは、どんな人なのでしょうか。それはズバリ、これから赤ちゃんが生まれる予定がある方、または小さなお子さんがいる方で、お金に余裕が無い若い夫婦です。
お金に一番困ってしまう可能性がある、万が一のケースとは、働き盛りの父親が死亡し、専業主婦の母親と、小さい子供達だけが残されてしまう、という場合が考えられます。
専業主婦として、仕事から離れていた女性が、フルタイムで比較的高収入の新しい仕事を探すのは、苦労することがあります。生活費に加え、小さい子供達の将来の教育費を女性一人で稼いでいくのは、なかなか大変ですね。
そのため、小さいお子さんがいる夫婦は、子供が自立するまでの期間に、保険に加入することを検討してみましょう。
ここでオススメなのは、掛け捨てタイプの保険です。死亡保障がついたものを選ぶと良いでしょう。10年、20年ごとにお祝い金がもらえる保険や、保険期間満了時に満期保険金が受け取れる貯蓄性の高い保険がありますが、これらは、掛け捨てタイプに比べ、手数料が高くなる傾向があります。正直なところ、貯蓄は、家計できちんと行うことができれば、保険で行う必要は必ずしもありません。
また、怪我や病気の治療費は、国の「高額療養費制度」を活用すれば良いので、無理して医療保険に加入する必要はありません。がん保険や女性特有の病気に備える保険も同様に、「高額療養費制度」で補えるケースが多いでしょう。
働き盛りの夫が治療中などで、収入がない期間の生活費がどうしても心配という方は、子供が自立するまでの期間、就業不能保険への加入を検討してみましょう。毎月10万円などというように、月々の生活費を助けてくれます。
ただし、保険に頼るのではなく、妻である女性も、しっかり働いて稼ぐことを目標にすることが大切です。保険は、足りない分を補う、あくまで補完的役割として捉えるようにしましょうね。
最適な保険料はいくら?
いくら将来が不安だからといって、家計に無理がある保険料を払い続けるのはNGです。自分たちの今の生活が苦しくならない範囲で保険に加入するのが、保険選びの基本ですね。
インターネットで販売されているネット保険を利用すると、保険料を安くおさえることができます。保険料は、毎月かかる固定費なので、最低限の保険料で、必要な保障をつけることことがポイントです。
いかがだったでしょうか。保険選びで重要なのは、必要な方が、必要な分の保障のみに加入するということです。国の制度を上手に活用すれば、たくさんの保険に入らなくても大丈夫な家庭は多いはず。家計を圧迫しないように、あなたにちょうどいい保険に入るよう、検討してみてくださいね。