最近、資金調達の方法の一つとして、よく聞くようになったクラウドファンディング。
その中に、資産運用として利用することができる投資型クラウドファンディングがあります。どのようなものなのか、どのようなメリットがあるのか一緒に見ていきましょう。
新しい資金の調達法?
投資型クラウドファンディングとは
2018年11月18日
「クラウドファンディング」とは
「クラウドファンディング」という言葉を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
「クラウドファンディング」とは「crowd(群衆)」と「funding(資金調達)」を掛け合わせてできた造語です。
つまり、 不特定多数の人がインターネットサイトを通じて、他の人々や組織に資金を提供したり協力したりする仕組みです。
今までは資金調達の方法といえば、銀行から融資を受けたり自治体の補助金を利用したりすることが一般的でした。しかし、フィンテックが発達し、インターネット決済が浸透してくるようになって、世界のクラウドファンディング市場は急速に成長しつつあります。
日本でも、2011年に「REDYFOR(レディフォー)」が開設され、その後は「CAMPFIRE(キャンプファイアー)」、サイバーエージェントの子会社「Makuake(マクアケ)」などが参入しています。
最近では、キングコングの西野亮廣さんがクラウドファンディングに挑戦されて話題になりましたね。
このように、クラウドファンディングは新しい資金調達法として注目されています。
クラウドファンディング、タイプいろいろ
クラウドファンディングには、大きく分けると3つのタイプがあります。まずはそれぞれの特徴をみていきましょう。
寄附型
支援者が、起案者のプロジェクトを支援したい、と思った場合に申し込むタイプで、インターネットのサイトを通じて募金をする、というイメージです。
寄附型のクラウドファンディングでは、集まった資金は全額寄附に充てるため、特にリターンはありません。
購入型
日本におけるクラウドファンディングの中で、一番多いのが購入型です。
購入型クラウドファンディングは、リターンとしてモノやサービスが提供されます。
投資型
資金提供者に対して、金銭的リターンがあります。海外では、投資型クラウドファンディングのサービスは以前から始まっていましたが、日本ではまだ歴史の新しいサービスです。
投資型クラウドファンディング、詳しく知りたい
クラウドファンディングは、起案者にとって資金調達の方法の一つとして利用されていますが、投資型クラウドファンディングは、起案者だけでなく支援者にとっても、投資先の選択肢が増えることになります。
投資型クラウドファンディングは、「融資型」「ファンド投資型」「株式投資型」の3つの種類があります。 それぞれのメリット・デメリットを知っておきましょう。
融資型
ベンチャー企業や個人に対して、投資家がクラウドファンディング運営業者を通じて貸付を行い、資金提供を受けた企業や個人は投資家に毎月金利を支払うという仕組みです。案件にもよりますが、銀行の定期預金に比べると高利回りのものが多いようです。
そして、満期が来ると投資家に出資金が返済されます。ただし、案件によって満期の時期が異なるので、出資をする前にしっかり確認しておきましょう。
気をつけておきたいことは、元本保証ではないため、事業が思ったようにいかない場合、利息が延滞されたり出資金が返済されなかったりするおそれがあります。
リスクを抑えるためには、満期までの期間が短いものや、少額から投資できるものを選ぶといいでしょう。
取り扱っている業者は「マネオ」「クラウドクレジット」などがあります。
ファンド投資型
クラウドファンディングの運営業者が、特定の企業に対して個人投資家から出資者を募るという仕組みです。金銭的なリターンを得られますが、金利が決まっているわけではなく、出資をした企業の売上げに応じて配当を受け取ります。そのため、高い利益を狙うこともできますが、逆に期間が満了した時に出資をした元本を下回っていることもあります。
そのため、利益を目的にするのではなく、純粋にその企業を応援したいという気持ちで出資をする方が無難ではないでしょうか。
取り扱っている業者は「セキュリテ」や「ソニー銀行」があります。
株式投資型
2014年に金融商品取引法の一部が改正され、2015年から解禁となった新しい金融商品です。
未公開株に投資が出来るということで注目されています。基本的には株式投資と同じで、業績によって配当が決まります。
将来会社が成功して上場すれば、出資額の何倍もの売買益を得られる可能性がありますが、逆に倒産すれば資金が戻ってこないことがあります。また、未公開株は売却先が限定されています。
これらのことから、 投資型クラウドファンディングの中でも一番ハイリスク・ハイリターンであると考えられます。
取り扱っている会社は「ファンディーノ」「ゴエンジェル」などがあります。
これからの時代、新しい投資先がどんどん出てくることでしょう。利用する時は、本当に自分が求めている金融商品かをしっかり確認した上で始めるようにしてくださいね。