実家暮らしの人は1人暮らしの人に比べて、お金に余裕があるイメージがありますね。
しかしそれがついついお金を使ってしまうもとになりかねません。
実家暮らしの人の理想の貯金額とは一体どのくらいなのでしょうか?
実家暮らし、理想の貯金額は◯万円!
まずはここからスタート
2018年10月27日
実家暮らしは貯金しやすい
お金を貯めたいと思ったら、毎月の給料から「貯める分」と「使う分」をきちんと決めて、貯金していくようにしたいもの。「じゃあ、それぞれいくらにすればいい?」――という質問を受けることもありますが、家計の黄金比率をベースにそれぞれの状況に合わせておススメするようにしています。
「貯め上手さんはみんなやってる家計のやりくり黄金比率とは?」の記事でも説明しているように、必要な家計の費目や理想の比率は、家族構成や生活スタイルによっても異なるもの。記事中で紹介しているのは1人暮らしシングルのパターンです。このパターンでは、「貯金・生活費・自己投資」=手取り収入の「2:6:2」の割合。6割を占める生活費の費目には、家賃・保険料・食費・光熱費・水道代・通信費・被服代・美容代・交際費・雑費が含まれています。
実家暮らしなら、このうち家賃や光熱費・水道代などの固定費がかからないという人がほとんどではないでしょうか?その分を貯金に回すこともできますし、やはり実家暮らしの人は貯金しやすいと言えますね。
実家暮らしでも固定費がある場合も
一方で、実家暮らしでは、毎月定期的に親にお金を渡しているという人が多いのも事実です。SUUMOが、実家暮らしをしている20~39歳・未婚の男女400人を対象に、2015年に行ったインターネット調査「SUUMO実家暮らし調査」によると、女性では65.5%の人が「毎月、決まった金額を家に入れている」と答えています。
金額は年代によって差がありますが、全年代の女性の平均では3万6,059円。30~34歳が3万7,364円で、35~39歳が最も多くて4万3,255円となっています。
毎月4万円近くのお金を定期的に払っているなら、実家暮らしは固定費がかからないとは言えなくなりますが、それでも1人暮らしさんの家賃ほどではないのは確かです。やはり、実家暮らしの人は貯金しやすいと言えるのではないでしょうか。
実家暮らしの理想の貯金額は?
それでは実家暮らしの人の理想の貯金額はいくらでしょうか?
先述の黄金比率に当てはめてみると、毎月4万円程度の固定費がかかるとしても、1人暮らし女子の固定費に比べると金額は低めであることがわかります。その分を貯金に回すとすれば、手取り収入の4割程度は貯金するのが理想です。
手取り月額が20万円だとすれば、月々の貯金額は8万円。手取り25万円なら10万円が理想です。
1人暮らしさんの理想が2割ですから、倍の金額は貯金できるということが言えます。
1人暮らしでも貯金は1,000万円以上 !?
金融広報中央委員会が実施している「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]2017年」によると、単身世帯の金融資産保有額の平均はナント、1,771万円。ビックリしそうな金額ですが、これはあくまで平均。より実態に近い中央値では600万円になっています。では、より実態に近づくために、世帯主の年代別にみてみましょう。
年代 | 平均額 | 中央値 |
20歳代 | 363万円 | 170万円 |
30歳代 | 1,002万円 | 500万円 |
40歳代 | 1,747万円 | 700万円 |
50歳代 | 2,375万円 | 1,000万円 |
60歳代 | 2,994万円 | 1,206万円 |
貯金は多いに越したことはないですが、平均額では極端に多い人と少ない人の金額が反映されてしまいますから、中央値の金額を参考にすると良いでしょう。1人暮らしの人でも30代では500万円程度の貯金があるということは、実家暮らしは倍額の1,000万円が理想ということになります。
1,000万円貯めるために、ここからスタートしよう
まずは自分のお金の使い方を見直してみましょう。まずは1ヵ月でいいので、自分が何にお金を使っているのか確認します。それを黄金比率に当てはめてみてください。余分に使っているものがあれば削減できる方法を考えてみてください。
そして、手取り収入の4割分を貯金に回せるように、先取り貯金を申し込みましょう。余ったら貯金に回すのではなく、使う前に先に貯金に回します。給与天引き制度や自動振替制度を利用するとラクですよ。
給料が同じなら、やはり実家暮らしのほうが可処分所得(税金や社会保険料などを差し引いた残りの手取り収入)は高くなりますから、引き締めるクセを付けておかないと、ついついお金を使いやすくなってしまいます。一度贅沢に慣れてしまうと、節約生活をしようと思ったときに実行するのは結構厳しいものです。今後、1人暮らしをするようになり、結婚生活をする時に家計にトラブルが起こることになっては大変です。実家暮らしをしている今のうちに貯金1,000万円を目指し、節度あるお金の使い方をしていってください。