社会人になって、自分のお給料でやりくりを頑張っている女子の皆さん。
ご両親はそんなあなたを頼もしく思いながら、いつも優しく見守ってくれていることでしょう。
いざと言う時は、力になってあげたいと思うのが親心。ご両親の援助をありがたく受けるのも親孝行です。
税金に優しい援助の受け方、お伝えします!
頑張ってるんだもん!
親からの援助はありがたく受けましょう♪
2018年9月23日
親からもらうお金、税金どうなるの?
実家に帰省した時、「何かの足しに」とご両親がお小遣いをくれる場合があるでしょう。 お小遣い程度なら問題はありませんが、たとえ親子でも、 1年間に110万円を超えるお金をもらったら、贈与税がかかります。
暦年贈与とは
毎年1月1日から12月31日までの間に贈与された金額が、110万円以下なら非課税、110万円を超えた場合に課税されます。
ただし、毎年同じ時期に同じ金額を贈与してもらうと、最初から毎年贈与されることが決まっていたのでは?と疑われて贈与税がかかってしまうことがあります。
せっかくの好意をムダにしないためにも、年によって金額や日にちを変える、その都度贈与契約書を作成するなどがベターです。
結婚資金が足りない!
給料から毎月頑張って積み立てしていても、結婚や出産、子育てには多額のお金がかかりますね。
1,000万円まで非課税に?
そのような場合に利用できる制度に「結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置」というものがあります。
平成27年4月1日から平成31年3月31日までの間に、20歳以上50歳未満の人が、結婚や子育ての資金として父母や祖父母から援助を受けた場合、1,000万円までは贈与税が非課税になる制度です。ただし、結婚に際して支払うお金については300万円までとなります。
非課税となる費用としては、結婚式の費用や住居・引っ越しの費用、不妊治療を含む妊娠・出産の費用、子供の医療費や幼稚園・保育所の費用です。
気をつけること
この制度を利用するには、金融機関に専用の口座を作り、そこに資金を預けなければなりません。そして贈与を受けた人は、結婚や子育てに資金を支払った際の領収書を金融機関に提出する必要があります。
また、贈与を受けた人が50歳になった時に残額がある場合は、その残高に対して贈与税がかかります。
子供の教育費の援助
子供の教育費は必要な時期がわかるので、準備しやすい資金です。
とはいっても、大学までの学費はかなり高額になりますね。そんな時に父母や祖父母から援助を受けることができたら助かりますが、先ほどお伝えした「結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置」は、教育資金には利用することができません。
もともと非課税
先ほど、暦年贈与は1年間に110万円を超えた場合、贈与税がかかるとお伝えしました。でも、祖父母が孫の教育資金をその都度支払う場合は、年間110万円を超えても贈与税はかかりません。
教育資金の贈与はどうしたらいい?
では、将来の教育資金としてまとめて贈与を受けたい場合はどうしたらいいでしょうか?
祖父母・父母から30歳未満の子や孫に対して1,500万円まで非課税となる「教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置」を併用して利用することができます。
気をつけることは?
利用するには、金融機関に専用の口座を作り資金を預けます。そして金融機関に領収書を提出する必要があります。
また、贈与を受けた人が30歳になった時に残額がある場合は、その残高に対して贈与税がかかります。
ちなみに、こちらの制度は現在では平成31年3月31日までの特例ですが、延長になる可能性が出てきました。今後の経過を注意して見守りたいですね。
住宅資金の贈与が非課税に
そろそろ家が欲しいけれど、住宅資金までなかなか手が回らない。そのような場合に援助を受けることができる制度があります。
住宅取得等資金等の贈与税の非課税制度
20歳以上で贈与を受けた年の合計所得金額が2,000万円以下の人が、直系尊属の父母や祖父母から一定の住宅を取得するための資金を贈与された場合、一定額が非課税となります。 適用される住宅は、床面積が50㎡以上240㎡以下です。
平成33年12月31日までの制度ですが、現在の消費税8%の場合、平成28年1月1日から平成32年3月31日までは、省エネ・耐震性の住宅は1,200万円、それ以外の住宅は700万円まで非課税となります。
その後は1年ごとに省エネ・耐震住宅、それ以外の住宅とも、非課額が200万円ずつ減額されていきます。
なお、平成31年10月から消費税が10%になった場合は非課税の限度額が増える予定です。その場合、平成31年4月1日から平成32年3月31日までは、省エネ・耐震住宅は3,000万円、それ以外の住宅は2,500万円が非課税となります。
気をつけること
この制度を利用するためには、他にも条件があります。
贈与税はゼロでも、翌年の2月1日から3月15日までの間に確定申告が必要です。また翌年の3月15日までに居住する必要があります。
これらの非課税制度の目的は、高齢者から若い世代に資金を移動させることで、若いパパやママが安心して結婚・出産、育児をしていけるように応援しようというものです。ご両親と相談して、必要な制度を上手に利用してくださいね。