「幸せになりたい」とは誰でも願うことですが、『今の自分が幸せなのか分からない』、『周りの女性はみんなキラキラして幸せそうに見える』と落ち込んでいる人はいませんか?思えば、お金持ちでも自分は不幸だと思っている人もいますし、反対に、お金は無くても自分は幸せだと思っている人もいます。幸せを掴むためには、どのようなお金の使い方がいいのでしょうか?
今日から実践できる!
幸せを掴むお金の使い方とは?
2018年7月2日
「幸せ」はどうやって測る?
一言で「幸せ」と言っても、その言葉は2つ意味で使われている場合があります。1つ目は、「瞬間的な幸せ」という意味です。今の生活環境に対して満足しているか、などという意味で使われている「幸せ」です。もう1つは、「長い目で見た幸せ」です。これは、自分の人生における充実感など、 自分の人生そのものに満足しているか、という考え方です。これら2つの意味での「幸せ」は、幸せを測っている時間の長さが違います。
持続的な幸せと瞬間的な幸せ
私達が『幸せになりたい』と考えたとき、何に対しての満足感を得ようとしているのでしょうか?私達の生活は、子どもだった1980~90年代の頃に比べ、技術は進歩し便利なモノがたくさん増えました。物質的にどんどん豊かになってはいますが、幸せを感じる人が同じようにどんどん増え続けているかと言われれば、そうとも言えません。「モノが満たされること」と「長い目で見た幸せ」は、直結しているわけではなさそうですよね。
地位財と非地位財
さて、この謎を解くカギは経済学にあります。経済学には、“地位財”と“非地位財”という考え方があります。それぞれ、次のような意味があります。
地位財とは
他者と比較して優位に立つことで満足するもの。例として、家・財産・ブランド品・車・役職・学歴などが挙げられる。
地位財は、瞬間的な幸せを満たすことはできますが、その効果は持続しないと言われています。そして、もっと優位なものを欲しくなり、際限なく求めてしまうという特徴も。いくらお金持ちになったとしても、上には上の人がいるのですから、確かにそうかもと思いますよね。
非地位財とは
他者との比較に関係なく満足するもの。例として、時間・健康・愛情などが挙げられる。
非地位財は、幸福感が持続すると言われています。長い目で見た幸せを掴むとしたら、満足する非地位財をたくさん手に入れることが近道だということです。
非地位財にお金をかけることが幸福感への近道
よって、今回のテーマである「幸せを掴むお金の使い方」とは、「非地位財にお金をかける」使い方だと言えるでしょう。非地位財は、目に見えないものが多いという特徴があります。いかにたくさんの非地位財の存在に気付けるかが、幸せを掴むためのカギだと言えそうです。
「見栄」にこだわった買い物は、“地位財”ではないですか?
お金の使い方という観点で考えてみると、他者と比べて優位に立とうとする買い物の仕方は、手に入れるものを“地位財”として扱っていると考えることができます。他者からの「見られ方」を意識しすぎて、必要以上によく見せようとか、よく思われようとか、自分の“好き”よりも“見栄”で買い物をしてしまっては、満足感は長続きしないということですね。
夫や子どもを「地位財」のように扱ってない?
また、「結婚」は地位財と非地位財の中間に分類されています。家族と過ごす「時間」や「愛情」は、本来ならば非地位財となるものです。けれど、結婚によって手に入れるものを地位財のように考えてしまう場合もあるので、中間的なものとして分類されています。
夫や子どもを自分の価値を高めるために「地位財」のように扱ってはいませんか?自慢の夫・自慢の子どもの「肩書き」や「成績」を身に付けているブランド品と同じように考えてしまっては、幸せは遠のいてしまいますよね。
反対に、周りの家族と比べて我が家を「劣っている」と評価していたりはしませんか?家族の形はみんなそれぞれ。周りと比べてどうかと考えるより、家族とのかけがえのない時間を大切にしたいですね。
インスタ疲れ、してませんか?
インスタグラムなどSNSを見るのが疲れる、という人も、もしかするとSNSを“地位財”のように扱っていることに原因があるかもしれません。「他者と比べて優位に立とう」という考えでSNSの投稿をしていると、それは“地位財”と同じことですよね。最初は満足感があっても、自分よりすごい場所で撮った写真、高級そうなディナー、自分よりたくさんの“いいね”を集めている投稿……、上には上がありますから、比較してばかりでは疲れてしまいます。
インスタグラムを上手に楽しむとしたら、優劣を考えないようにすることが一番です。“インスタ映え”を気にし過ぎるより、あとで自分が「自分の投稿を振り返って幸せな気持ちを思い出せるような投稿をする」よう心掛ければ、ストックされていく写真は“非地位財”となるのではないでしょうか。
幸せは身近なところにすでに存在している
幸せを掴むお金の使い方、いかがでしたか?「地位財」「非地位財」という考え方を意識してみると、『私にはない』と思っていた幸せは、案外、目の前に存在しているのかもしれませんね。