節約に役立てるために家計簿をつけようかどうかと迷っていませんか。
家計簿をつけるのは面倒そうだけれど、お金の管理に役立ちそう、節約の基本という気がするといった感じでしょうか。
つけたほうがいいかな、つけなくてもいいかなくらいの迷いがある状況であれば、家計簿はつけるほうがおすすめです。
10年ほど家計簿をつけた経験があるFPの立場から、家計簿をおすすめする理由をご紹介します。
家計簿って必要なの?
10年間継続したFPが教える
「迷うなら家計簿をつけたほうがよい理由」
2018年8月22日
家計簿をつけると見えてくる
何を知りたいのかをスタートに
お金の管理といえば家計簿、そんなイメージを持つ人は多いものです。
家計簿をつけるかどうか決めるときに何かしらの目的を持っているなら、それでOK。やる気の原動力に生かしましょう。
・収入と支出のバランスを知りたい
・支出の様子を把握したい
・貯蓄するために支出を削る項目を探したい
・家計改善したい
いきなり家計改善を目指さずに、とりあえずの現状把握を目的にしてもいいのです。
自分なりのステップで進める
家計改善したいと思いつつ、なかなか行動にうつせないでいる人は多いもの。
まず現状把握から始めてみると、家計簿をつける前よりも家計に危機意識を持てるようになりますよ。
家計簿というステップを踏み、家計改善の行動を始められる可能性を高めましょう。
著者は、支出がどれくらいか把握できていないという漠然とした不安を解消するために家計簿をつけ始めました。支出の把握が目的であり、なるべく手間を省きたかったため、収入など入ってくるお金の記入はしませんでした。
新しい気づきが変化をもたらす
つけないとわからないものと実感
家計支出額の把握を目的として家計簿をつけ始めた著者ですが、感覚と実際の支出額の差による衝撃を受けたことが大きなメリットとなりました。
「思っていたより支出月額が大きい」「日用品分の支出が多い」「食費の中での外食のインパクトが大きい」「臨時支出の影響が大きい」など。
つけ方はいたってシンプルで、レシートをとっておき、気が向いたときに、まとめて食費や日用品費などを項目別に記入し1カ月ごとの計算をしていました。
そして、月別・項目別の加算作業のときに(当初は手書き家計簿に記入するスタイルだったため)電卓上の数字が上がっていく様子にヒヤヒヤしたり、この月は支出を抑えられていていいぞと感心したりしていました。
自然な形で節約意識が高まる
家計簿をつけて支出額を意識するようになると、日頃のお金の使い方にも影響します。
「ここで外食してしまうと食費が膨らんでしまう」「掃除洗剤は種類を絞ろうか」などの節約に向けた考えが自然に湧くようになるのです。
支出額をきちんと把握せずに「このぐらいなら大した支出にならないのでは」と何の根拠もなく思っていたときとの差は明らかでした。
自分のお金の使い方の把握には大きな価値があります。
お金を何に使いたいと思っているのか、使わなくてもいいところで使いすぎていないかを自覚できるためです。
つけたいときだけつければいい
続けたほうがメリットはあるものの……
支出把握のために10年ほど家計簿をつけていた著者ですが、家計簿をつけて得られた気づきをもとに生活してしていけるようであれば、家計簿をやめてもかまわないと思います。
身の回りの環境変化などにより自由になる時間の量は変わります。時間の使い方の変化も家計簿を続けるか中止するかの判断材料の一つとなりますね。
家計簿をつけると「気づき」というメリットが得られるものの、延々とつけ続けなければいけないわけではありません。つけたいと思うときにつけ、やめたいときにやめるくらいの気持ちでいてもかまわないのです。
数カ月と1年の違い
続けなくていいなら家計簿をつけるのは数カ月だけでもいいのでは、と思うでしょうか。
日常の支出傾向を知りたいのであれば数カ月で十分です。また、食費など気になる項目のみ記録するような形で始めてみてもいいでしょう。
季節イベントやボーナス時期の影響も知りたい人は、1年間続けてみてください。年間を通してつけると季節ごとの暖房費や冷房費の違いも実感できます。旅行好きな人や臨時支出が多い人も、年間での支出を把握できるとよいですね。
フォーマット選びの工夫は大事
家計簿の面倒くさいというハードルを越えただけでお金の管理力がアップするなら、面倒くさい気持ちを軽減できるように工夫したいと思いませんか。
フォーマット選びは、家計簿を続けるための大事なポイント。これならつけられそうと感じるフォーマットの手書き家計簿や家計簿アプリなどを慎重に検討しましょう。
家計簿のつけ方は人それぞれであり、大ざっぱなつけ方でも何の問題もありません。大事なのは、そこから何かしらの気づきを得ること。
家計簿をつけるためには少しの手間と時間が必要です。しかし、何のためにつけたいのかの理由が一つでもあるならば、つけることで見えてくるものは必ずあります。
家計簿から新しい気づきを得られたとき、そのメリットをどれだけ生かせるかは自分次第。よりよい家計管理を実現するために、気楽に検討してみてくださいね。