「知らない間に家の壁にスプレーやペンキで落書きされた!」「目を離した時に子どもに派手に落書きされた!」なんてことが自分の身に起きた時、元通りに戻すためには多くの費用が発生しそうだし、なんとか自己負担額を減らしたい…と考えるのではないでしょうか?
家に関する損害のため火災保険が使えそうですが、本当に火災保険は使うことが出来るのでしょうか。今回は、加入している火災保険の補償内容を自分で確認できるように、補償内容について解説していきます。
壁に落書きされた!火災保険は使える?
2022年3月10日
保険の対象はどれ?「建物」と「家財」
保険の加入者が個人の場合は、火災保険の保険の対象は「建物」と「家財」の2つに分かれています。
建物とは、土地に定着している建物本体は勿論のこと、敷地内の門や塀、物置、車庫も含まれます。ただし、場合によっては建物本体以外は対象外ということもありますので、申込書にこの旨が記載されていないかどうか確認しましょう。
続いて家財についてです。家財とは、基本的に建物の中にある生活に欠かせないものです。引越しするときに、移動できるものとイメージすると分かりやすいかもしれません。
「壁に落書きをされた」場合、壁は「建物」のため加入している火災保険の保険対象に「建物」が含まれていれば補償対象になります。
火災保険5つの補償内容
ひとことで火災保険といっても補償内容は千差万別です。
大別すると「住宅火災保険」と「住宅総合保険」があり、この2つは補償内容に差があります。
何年も前に契約し、ずっと同じ内容で更新を続けている住宅火災保険の場合はこれから紹介する補償内容①②のみで③④⑤は含まれていない可能性が高く、それに対して新しい住宅総合保険」は、①~⑤すべての補償内容が含まれています。
もちろん、細かな点は契約内容をしっかりと確認する必要はありますが、一般的に保険対象を「建物」「家財」の両方にしている場合、以下の①~⑤のような補償が用意されています。
①火災/落雷/破裂・爆発
例)・火災により建物や家財が焼失した
・落雷により屋根に穴が開いた
・落雷により家電製品が壊れた
・ガス漏れにより爆発し建物の窓ガラスや食器などが壊れた
②風災/雹災/雪災
例)・強風により窓ガラスが割れた
・台風で屋根が壊れ、建物や家財が損害を受けた
③水災
例)・台風による洪水や土砂崩れで床上浸水し、建物や家財が損害を受けた
④建物外部からの物体の落下・飛来・衝突など/漏水などによる水濡れ/騒擾・集団行動党に伴う暴力行為/盗難による盗取・損傷・汚損
例)・家に自動車が飛び込み、壁や家財が壊れた
・給排水管からの水漏れで室内や家財が水浸しになった
・近所で暴動があり塀や家財が壊れた
・泥棒が侵入した際に窓ガラスが壊された
・テレビなどの家電製品が盗まれた
・飛んできた野球ボールに窓ガラスを割られた
⑤不測かつ突発的な事故による破損、汚損など
例)・家具をぶつけてドアを壊してしまった
・液晶テレビをテレビ台から誤って落として壊してしまった
落書きはどの補償が対象なの?請求時に確認するポイント
契約している火災保険およびその補償内容によりますが、落書きは火災保険の④建物外部からの物体の落下・飛来・衝突などもしくは⑤不測かつ突発的な事故による破損、汚損で補償される可能性があります。
ただし、保険金を請求する前に注意点が4つありますので一緒に確認していきましょう。
①補償対象は建物か?家財か?
自身が加入している保険の補償対象を確認しましょう。壁は建物なので建物が補償対象に入っていれば、補償範囲に入ります。
②免責金額が設定されているため、自己負担が発生する
一般的に、破損・汚損は免責金額が1万円~10万円の間で設定されるため、自己負担が発生します。免責金額とは、保険契約者が保険金を受け取る時に自己負担する金額のことです。
全額補償にならないということを覚えておきましょう。
③最終判断は保険会社
残念ながら、全ての落書きが補償を受けられるとは限りません。
最終的には保険会社が判断し、その判断結果も保険会社により異なります。
保険金を請求しても、確実に補償してもらえるわけではないということを覚えておきましょう。
④補償を追加することで保険料が上がる
破損・汚損に対する補償が現時点で付加していないので追加したいという場合は、現在の保険料に追加保険料がかかるため、支払保険料が上がります。
補償を追加する場合は、家計の収支バランスに無理がない保険料なのか、本当に必要な保障なのかをよく考えてからにしましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?
壁に落書きをされたときは、いま加入している火災保険で補償される可能性があります。保険は申請しないとおりません。被害状況を写真に撮って、保険会社に問い合わせてみましょう。
こういったことは起こらないことが一番ですが、いくら自分で気を付けていても防げないこともあります。あらかじめ 「自分自身がどんな補償内容に加入しているのか」しっかりと確認しておくことで、冷静に対処出来たり、保険金の請求漏れやを防ぐことが出来ます。
落書きに限らず、火災保険では様々な補償があります。ご自身の補償内容を知っていると、安心に繋がりますので、是非確認してみてはいかがでしょうか。
(※本ページに記載されている情報は2022年1月20日時点のものです)