毎年、いろいろ変わるお金の制度。
2020年も私たちの生活に関わる制度の変更がいくつかあります。
知っておきたい新制度や変更点を月別にお伝えします。
2020年
お金の制度の変更点は?
2020年1月18日
1月
令和になって初めての年が明け、今年も気持ち新たに仕事を頑張ろうと思っている人も多いのではないでしょうか。そんな働く女性に知っておいてほしいことは、今年の1月から所得税改正が行われたということです。
所得税改正
2020年1月から開始された所得税改正では、「基礎控除」と「給与所得控除」が見直されました。
基礎控除は、誰もが受けることができる控除で、2019年までは年収から一律38万円差し引くことができていましたが、 2020年1月から10万円引き上げられ48万円になります。 ただし、合計所得金額が2,400万円を超えると基礎控除の額は段階的に引き下げられ、合計所得金額が2,500万円を超えると控除対象から外れます。
また「給与所得控除」は一律10万円削減されます。 そして、給与所得控除の上限額が2019年までは1,000万円だったのが850万円に引き下げられます。ただし、22歳以下の子どもがいる世帯は適用外です。
この制度によって、基本的に会社員や公務員などの給与所得者は今までと変わらないか増税になります。逆に個人事業主やフリーランスの人で課税所得が2,400万円までの人は減税になります。
2月
最近は、いろいろな会社がキャッシュレスに参入しており、皆さんの中でも利用している人も多いでしょう。
日本郵便 キャッシュレス決済導入
2020年2月3日から、日本郵便がキャッシュレス決済を導入します。
まずは、全国の都道府県の中央郵便局や主要郵便局から導入され、5月には多くの郵便局でキャッスレス決済が利用できるようになります。
キャッシュレス決済が可能な商品やサービスは、郵便料金や荷物の運賃の支払い、切手、ハガキなどの販売品の支払い、カタログ、店頭商品などの物販商品の支払いです。ほとんどのクレジットカードや電子マネー、スマホ決済が対応しているので、切手を購入する際に小銭がない時など便利に利用できそうですね。
4月
2020年4月からは、大学と私立高校でそれぞれ授業料の無償化制度が始まります。
今までは低所得のため進学の選択肢が狭かった人にとって、嬉しい制度ですね。
高等教育無償化
2020年4月から、住民税非課税またはそれに準じる世帯を対象に「高等教育の就学支援新制度」が始まります。
授業料等減免は、各大学等がそれぞれの上限額まで授業料等の減免を行います。
国立大学の場合入学金約28万円、1年間の授業料約54万円が減免され、私立大学の場合入学金約26万円、1年間の授業料約70万円が減免されます。
また給付型奨学金の支給の拡充として、日本学生支援機構が各学生に支給を行います。 国立大学の場合、自宅生は約35万円、自宅外生は約80万円支給されます。私立大学の場合は自宅生約46万円、自宅外生は約91万円支給されます。
私立高校無償化
高等学校等就学支援金制度は、2010年に公立高校などの授業料を無償化し、私立高校などに就学支援金を支給して授業料を低減することを目的に始まりました。その後2014年に所得制限が加わり、公立の全日制、私立ともに年収が910万円未満の世帯に一律月額9,900円が支給されるようになりました。
2020年4月から、私立高校に通う生徒の就学支援金の上限額が、私立高校の平均授業料を勘案した水準に引き上げられます。
それに伴い、就学支援金が上乗せされる年収の目安が590万円未満に変更されます。
今まで私立高校が授業料の面で厳しいと思っていた世帯にとって、選択肢が広がりますね。
6月
キャッシュレス決済ポイント還元終了
2019年10月1日から消費税が10%にアップしたのと同時に導入されたキャッシュレスポイント還元。
ポイント還元対象の店舗では、キャッシュレスで支払いをすると最大5%の還元が受けられる制度です。利用している皆さんも多いと思いますが、この制度に期限があるのは知っていますか?
キャッスレス決済によるポイント還元は2020年6月末で終了します。
慌てて駆け込み購入をしなくて済むように、計画を立てて買い物をしたいですね。
9月
マイナポイント開始
先ほどお伝えしたように、キャッスレス決済によるポイント還元が6月末で終了します。それに代わって、 2020年9月から始まる予定なのがマイナンバーカードを利用した「マイナポイント」です。
マイナンバーカードを取得した人が利用できるマイキーIDを利用してログインし、キャッシュレス決済に利用するICカード等を申し込むことでポイントが利用できる仕組みです。
ICカードにチャージしたり買物をしたりすることでプレミアム分のポイントが付与されます。
詳細はまだ決定していませんが、予算案が成立するとキャッシュレスで2万円のチャージまたは買物をすると5,000円相当のマイナポイントが付与されるようなので、今後の経過を見守りたいですね。
お金の制度は毎年どんどん変わっていきます。
常に新しい制度を知って上手に利用しましょう。
(※本ページに記載されている情報は2020年1月18日時点のものです)