今年も台風のシーズンが来ました。大風で屋根が吹き飛ばされたり、大雨で家が床上浸水したり、風で飛んできたものに当たってケガをしたり。台風は本当にこわいですよね。私たちは台風にどう備えたらいいんでしょうか。今回は台風の被害から家や人を守るための保険についてご紹介します。
今年も台風シーズンに突入!
あなたのお金の備えはホントにそれで大丈夫?
2019年8月18日
これから台風の被害は増える!
今年も台風の季節。被害が心配ですよね。昨年、日本に大きな被害をもたらした台風21号(チェービー)の暴風雨のすさまじさは、今も覚えている方も多いでしょう。
台風に備えてニュースや新聞で情報収集したり、食料や生活必需品をストックしたりしている方も多いでしょうが、お金についてどんな備えをしていますか?
台風が来たら、まず自分の身を守ること、安全な場所に避難することが一番大事。でも、台風が去った後、壊れた家を修理したり、家具を買ったりして、これまで通りの生活に戻るにはお金が必要です。
今回は、台風の被害をお金で解決する方法をご紹介しましょう。
台風の被害に遭った時に保険金がもらえるの?
台風が来て心配なことは、「暴風で家が壊れる・ケガをする」「大雨で床上・床下浸水」「土砂災害で家が壊れる」「落雷で家電が壊れる」などですが、ある程度は損害保険会社の「保険」で対応することができるのです。
知っておくと安心。台風でも使える保険
損害保険会社が取り扱っている、台風の被害に対応できる保険は3種類あります。
1.火災保険
火災や落雷、風水害などで被害に遭った建物や家財の損害を補償する保険です。「建物」とは建物本体や門・塀・物置・車庫など「建物に付帯していて動かせないもの」。「家財」は、家具・家電・洋服・カーテンなど「建物の中の動かせるもの」です。
2.傷害保険
損保会社の「傷害保険」は「傷害(ケガ)を補償する保険」を補償する保険。「傷害」とは、「急激」かつ「偶然」に、外部からの原因で起こった事故によるケガのことで、火災や地震・水害などの災害によるケガも補償します。
3.自動車保険
自動車の保険には強制加入になる「自賠責保険」と、任意契約の「自動車保険」があります。「自動車保険」は「自賠責保険」ではカバーできない部分、例えば、相手の車の損害や自分の車の損害、自分や同乗者のケガや死亡などを補償する目的で加入します。
この3種類の保険が、台風のどんな被害で、どんな保険がおりるのか具体的にみていきましょう。
1.看板が強風で飛んできてケガをした→傷害保険
2.強風で窓が壊れた→火災保険(風災補償)
3.大雨で堤防が決壊し、家が床上浸水した→火災保険(水災補償)
4.土砂崩れで家が埋まった→火災保険(水災補償)
5.高潮で床下浸水した→火災保険(水災補償)
6.落雷でパソコンが壊れた→火災保険(落雷補償)
7.車が冠水で水没した→自動車保険(車両保険)
持ち家と賃貸では、備えておくお金の金額は違います
台風から家と家財を守るために、入っておくと安心な火災保険。火災保険の補償は「建物のみ」「家財のみ」「建物と家財」の3種類がありますが、賃貸住宅に住む方と持ち家の方では、入れる保険の種類が違います。
持ち家の方は、家の修繕と家財の買い替えが必要になので「建物と家財」の両方を補償する保険に加入することをおすすめします。賃貸住宅で暮らす方は、「台風で家が壊れること」をそれほど心配しなくてもいいでしょう。
災害で損壊した建物は、大家さんが責任をもって修理することが、民法第六百六条(賃貸物の修繕等)で義務づけられているので、「家財」を補償する保険で十分です。
ただし、建物を修理中、別の家で暮らすことになると、その分のお金も必要になるので注意してください。
台風の被害、何が補償されるの? もう一度見直しておきたい火災保険
保険だけじゃ無理?大丈夫。国や自治体の制度を活用しよう!
台風で被害に遭った時に使える保険は「火災保険」「傷害保険」「自動車保険」ですが、保険は万能ではありません。
保険会社が補償できる範囲が地域や契約ごとに違っていて、保険で被害に遭った金額をすべてカバーできないこともあるので、一度、保険証券を確認しましょう。
もうひとつ気をつけたいのは、被害に遭って、すぐに保険金が出るとは限らないこと。
保険金が出るまでのプロセスは煩雑です。
1.保険会社に連絡して、保険金請求に必要な書類を請求
2.「被災した建物や家財の全体を撮影した写真」と「損傷箇所が確認できる写真」などを添えて、請求を行う
3.保険会社が被害状況を確認し、保険金を計算する
4.保険金が通知され、了承する
5.保険金が支払われる
実際に保険金がおりるまで、しばらく時間がかかるので、別の制度も使いましょう。
「内閣府」のサイトに被災者支援制度の一覧があります。当面生活に必要なお金が給付される制度も掲載されているので、ぜひチェックしてください。
内閣府 防災情報 被災者に対する支援制度
今からできる!大型台風に備える3つの方法
地球温暖化の影響で海水温が上がり、これから台風の数は増え、雨が強くなると言われていますが、私たちが今からすぐにできる台風への備えがあります。
1.自治体が発表しているハザードマップを確認して、避難場所や避難経路を把握する
2.持っている保険証券の内容をチェックする
3.台風や地震があった時に、どこに避難するか、どう連絡を取り合うか家族と話し合っておく
常に情報収集すること、集めた情報を共有することが大切です。
(※本ページに記載されている情報は2019年8月18日時点のものです)