人生はさまざまなハプニングがつきものです。急に大きなケガや病気に見舞われて、高い治療費を支払わなければならなくなってしまうこともありますよね。そんな時に知っておくと120%助かるのが、「お金が戻ってくる制度」。知っておくだけで、きっとあなたや家族のピンチを救ってくれるはずですよ。
知らないともったいない!
ピンチの時にお金が戻ってくるうれしい制度
2016年12月12日
突然の病気や事故には、「高額療養費制度」と「傷病手当」
誰にでも、突然襲ってくる可能性がある病気や事故のリスク。大きな出費につながったり、しばらく働くことができなくなってしまったりと、家計がピンチになることが考えられます。 そんなピンチを救ってくれるのが「高額療養費制度」と「傷病手当」という2つの制度。それぞれどのような制度なのか、概要を確認しておきましょう。
高額療養制度とは?
高額療養費制度とは、1ヶ月の医療費が高額になった場合に、一定の自己負担額を超えた部分が払い戻される国の制度です。 その人の年齢や所得によって、本人が支払うべき医療費の上限が定められており、一定の金額を超えた部分が払い戻されます。 ただし、高額療養費制度では、差額ベッド代や入院した時の食事代などは対象とならないので、事前に確認するようにしましょう。
傷病手当とは?
次にご紹介するのは、傷病手当金についてです。傷病手当金とは、業務外の病気やケガで、仕事を長期的に休むことになったときに支給されるお金のことを指します。 働けなくなってしまうと、収入がなくなり生活が苦しくなる可能性がありますが、この傷病手当金は、生活の保障として、給料の約2/3の額が最長で1年6カ月間支給されます。 ただし、傷病手当金が支払われるのは、健康保険に加入している人が対象で、国民健康保険に加入している人は対象外。つまり、会社員や公務員だけが利用できる制度だということを覚えておきましょう。
会社を辞めたら、「失業給付」
会社が突然倒産してしまったり、解雇されてしまったり、自己都合により退職した場合、まずチェックすべき国の制度、それは「失業給付」ですね。 職がなくなってしまった人は、ある一定の条件を満たしている場合、ハローワークに行けば、失業手当を受け取ることができます。失業手当がもらえる給付期間は、退職した理由によって変わる仕組みになっています。
個人的な理由で退職
自己都合により退職をした人は「一般受給資格者」と呼ばれ、雇用保険に加入していた期間が10年未満で90日、10年以上20年未満で120日、20年以上で150日間、失業手当も受け取ることができます。
倒産や解雇で退職
一方、倒産や解雇など、会社都合により退職した人は「特定受給資格者」と呼ばれます。彼らは、雇用保険に加入していた期間と退職時の年齢で、失業手当の給付期間が決められています。 妊娠して退職したり、夫の転勤の都合で会社を辞めなければならない場合など、さまざまなケースに対応しているので、まずは、自分がどのくらい失業手当をもらうことができるかハローワークに確認するようにしましょう。 また、突然働けなくなってしまった…というときのために、こちらの記事もぜひチェックしてみてください。
赤ちゃんが生まれたら、「出産育児一時金」
最後に、女性が気になる、出産育児一時金について確認しておきましょう。
出産には保険が適用されない!?
妊婦健診や分娩費用などは、実は通常の病気のように、健康保険が適用されないのをご存知でしょうか。通常の医療費のように3割負担ではないので、出産は家計にとって大きな出費につながります。 そんなピンチを助けてくれるのが、健康保険から支払われる出産育児一時金です。
もらえる額と、申請の条件は?
出産育児一時金は、胎児1人につき42万円。国民健康保険または健康保険に加入しており、妊娠85日以上で出産している場合は、申請手続を行えば、誰でも受け取ることができます。 病院から説明を受ける場合が多いと思いますが、妊婦さんは、出産前の時間に余裕がある間に、事前に申請手続きを確認しておくと安心ですね。
いかがだったでしょうか。突然の病気やケガ、会社の倒産などは、誰にでも起こりうることです。さまざまなハプニングが起きても、経済的な不安を抱えることなく、家族みんなでピンチを乗り越えるために、今回ご紹介した国の制度をぜひ活用していきましょう。