新年度が始まり、会社で団体保険の加入申込書が回ってきたという人がいるかもしれませんね。担当者に聞いたら保険料が安いと言われたけど、これってどういう保険?自分で入る保険と何か違うの??私も入ったほうがいいの???と頭のなかでハテナマークが頭に飛び交っている人も多いかもしれませんね。
そこで今回は、会社の団体保険について説明します。
保険料の安さが魅力の会社の団体保険
私は入ったほうがいい?
2019年4月28日
団体保険とは?
団体保険とは、福利厚生の一環として会社が保険会社と契約をする保険です。
保険料を誰が払うかという視点で見ると2種に分けられ、1つは会社が保険料を払うもの、もう1つは従業員自身が保険料を払うものがあります。
通常、どちらも目的は従業員への福利厚生のためですが、前者は従業員が在職中に万一の事があった時などに払う弔慰金を準備する目的、後者は社員が割安な保険料で保険に加入できるよう経済的支援が主目的です。当記事では後者の従業員自身が保険料を払うタイプの団体保険について説明していきます。
普通の保険と何が違う?
まず、福利厚生のためですから、その団体に所属する人でなければ加入できません。会社によっては配偶者や子どもなどの家族も加入できる場合もありますが、いずれの場合も加入するかしないかは任意。あくまで従業員自身の加入意思によります。
保険種類は死亡保障、所得補償、医療保障などいくつか種類がありますが、一般的に掛け捨てタイプのシンプルな仕組みの保障内容になっています。基本的に1年更新で、加入後に変更がなければ自動更新されます。
保険料は年齢によって変わる場合もありますが、掛け捨て・短期間・会社での一括加入ということから保険料が安いのが特徴です。
団体保険のメリットとデメリット
実は団体保険には保険料以外にもいくつかメリットがあります。
メリット
掛け捨てとはいえ、剰余金が出れば配当金を受け取れる場合があります。
剰余金というのは、ざっくり言うと、保険会社が予定していた「支払うべき保険金」より「実際に支払った保険金」が少なかった場合の浮いたお金のこと。この死亡率などの収支計算は1年ごとに行われるので、加入していれば毎年配当金をもらえる可能性があるということになりますね。
また、生命保険に加入する時には現在の健康状態や過去の病歴などについて告知をする義務があるのが通常です。団体保険の場合は個人で入る普通の生命保険に比べて告知する内容が緩やかな場合が多いようです。加入が簡単なのもメリットのひとつと言えますね。
デメリット
前述したように、団体保険はその会社に勤めている従業員を対象とした保険です。ということは、転職して、会社を退職すると保障がなくなってしまいますから注意が必要です。会社によっては定められた条件を満たすことで、退職後も引き続き加入できる場合がありますが、そのことを加入時にきちんと確認しておかなければなりません。
もしも大きな病気などをして退職をした場合、新たに個人で保険に加入しようとしても加入できない場合があるのはデメリットと言えるかも知れません。
おトクな団体保険、私は入ったほうがいい?
保険料が安いうえに、会社に勤めていないと加入できないというのなら、入っておこうかなって思いますよね。でも、そもそも保険はニーズに合わせて加入するものです。ひとくちに働き女子といってもライフスタイルによって保障の必要性は異なりますから、同僚が加入したからという理由だけで加入判断するのは適当ではありません。
シングルのあなた
一般的に誰も養うべき人がいない場合は大きな保障は必要ありません。弔慰金制度で在職中にもしものことがあれば会社から遺族に弔慰金や死亡退職金が支払われる会社も少なくありません。まずは会社の福利厚生制度を確認してみましょう。
共働きのあなた
夫婦で家計を支えている場合には、自分に万一のことがあった場合の相手への負荷のかかり方を想像してみましょう。自分がいなくなることで相手への負担が大きくかかったり、子どもがいる場合には加入して割安メリットを享受するのもいいでしょう。
シングルマザーのあなた
子どもが独立するまでの生活費や教育費用などに充てられるだけの資金が必要ですから、万一の死亡保障は必要です。団体保険に加入して保険料の割安メリットをしっかり享受しつつ、万一の保障に備えておくといいですね。
死亡保障や医療保障は備えることができても、保障がシンプルな団体保険ではガンや先進医療など、カバーできない場合も多いものです。今一度、自分自身のニーズをしっかり考えてみましょう。保障の必要性がある人は、団体保険で保険料を節約し、団体保険だけでは不足する保障を個人契約で補填するような方法で加入できるといいですね。