受験シーズンの到来!子どもには志望校を目指して頑張って欲しいけれど、教育費も気になるもの。万が一貯金や学資保険で足らなかったら。。。教育ローンには申込期日が限られているものもあります!申し込みが必要な時に、期限切れでできなかったら。そんな悲しい思いはしたくないですよね。利用する、しないにとらわれず、知識として子供のためにどんな教育ローンがあるのか知っておきましょう!
今さら聞けない!
教育ローンってどんな種類があるの?
2018年11月29日
教育費の準備は家族で考える
子どもができた時、成長してきた時、教育費について考えるのはどこの親も同じではないでしょうか。借金は悪として教育ローンや奨学金に頼らず、日々の努力から教育資金の準備をしているご家庭も多くある一方、思いも寄らない出費が重なり、貯金や教育費が足らなくなるご家庭もあります。
教育費の中でも最も支出割合が高いのが大学入学資金です。子どもの将来にも影響を与えかねない大切な時期ですので、子ども本人がどんな進学を希望しているのか。また親としてどこまで援助してあげられるのかなど、できれば受験シーズンが本格的にスタートする前にあらかじめ以下のようなことを家族間で話し合っておくことをおすすめします。
入学金、授業料以外に諸経費がかかる
ここでいう教育費とは主に大学進学準備資金をいい、その内訳には進学までの塾や予備校代も含まれ、受験時期には受験料をはじめ、願書代、証明書発行手数料、さらには受験場所への交通費や宿泊代も含まれます。
私立か公立、国立か、受験を希望する学校が多ければ多いほど、自宅から遠ければ遠いほど、必要とする額は増えていきます。子どもがどのような進学先を希望するかは子の意思に任せたい一方、叶えてあげられるのかと不安になるのが親心です。
1人だけや、夫婦間だけで悩みを話合うのではなく、子どもを交えて話し合うことで子ども自身にもお金の教養としてどれくらいお金がかかるのか伝えられる大切な経験になるはずです。
初年度納入金支払時期
晴れて進学先が決定し合格通知を受け取るときには、すぐに学校へ初年度納入金を支払う必要があります。大学入試センター試験は毎年1月の中頃に行われ、その後、初年度納入金を支払うため、教育費の準備は2月、3月頃に支払うことが一般的でした。
しかし近年は、推薦入試やAO試験などさまざまな入試形態が増え、秋頃には合格発表が行われ、年内には初年度納入金を支払うことも増えてきました。
子どもとのコミュニケーション不足により、2月、3月に支払うと思っていた初年度納入金が、秋には必要となると、進学の道が途絶えてしまう最悪の事態も考えられます。希望する進学先といっしょにその進学先にいつ初年度納入金を支払う必要があるのかも家族間でしっかり確認しましょう。
準備資金だけでは足らない時に考えたい教育ローン
教育資金は多額の資金を要するため、計画通りに貯まらない、また貯金や学資保険などで貯めてきた金額では足らないなど、不測の事態が起こりがちです。そのため国をはじめ、民間金融機関でも教育に関する援助ができるようにさまざまなローンがあります。
国の教育ローン
日本政策金融公庫が扱う「教育一般貸付」と呼ばれる国の教育ローンです。2018年11月現在、子供1人につき350万円以内を限度額に借り入れできて、金利は固定金利で年1.76%、返済期限は15年となっています。民間金融機関に比べ金利が低く、固定金利で利用できるため返済計画が立てやすいローンです。
国の教育ローンの使い道は、学校納付金以外にも受験にかかった費用、在学のための住居費、教科書代、教材費、パソコン購入費など幅広く利用できます。ただし、今後1年間に必要となる費用が融資の対象となります。また後述する日本学生支援機構の奨学金とも併用可能です。
国の教育ローンの申込者は保護者です。ただし20歳以上で生計を別にしている場合、本人の申し込みも可能です。申込者の年収に対して上限はありますが、下限の制限はありません。ひとり親世帯や低所得世帯には優遇制度もあります。
国の教育ローンは、1年中いつでも申し込みを受付しています。そのため進学前の費用が思った以上にかかり入学準備金に不安がある場合などでも受験前に申し込みが可能ですが、審査には20日程度日数がかかるため早めに申し込む必要があります。詳しくは「日本政策金融公庫ホームページ」をご覧ください。
民間金融機関の教育ローン
銀行や信用金庫、JAバンクなどの各金融機関が企画している教育ローンです。申込者は保護者であり、金融機関ごとに金利や返済期限、借入条件などを設定しています。そして、国の教育ローンとは金利と借入上限額、返済期限が主に違います。
国の教育ローンの場合は固定金利ですが、民間金融機関の教育ローンの場合変動金利を採用している場合が多いです。低金利の時には支払う利息が少なくメリットとなる変動金利ですが、返済が長期化する教育ローンの場合、金利上昇時には注意が必要です。
借入上限額についても、民間金融機関の場合は申込者の年収によって上限額がかわります。返済期限も国の教育ローンの場合15年ですが、民間金融機関は、1年~15年など金融機関によって期限は異なります。
奨学金
独立行政法人日本学生支援機構が扱う奨学金制度は、学生本人が申込者となり教育資金を借り入れる制度です。奨学金には、貸与型奨学金と給付型奨学金の2種類があります。
貸与型奨学金は、無利息の第一種奨学金と利息付きの第二種奨学金に分かれます。申し込みには、高校在学から申し込む方法と、大学入学後に申し込む方法があります。
給付型奨学金は、住民税非課税世帯、生活保護世帯、社会的養護を必要とする人に対し、高校卒業予定で大学などへ進学予定の人へ給付される制度です。給付型のため返済の義務はありません。給付型奨学金は本人の申し込みではなく、各高等学校等が推薦基準等に照らして適格者を推薦します。
国や民間金融機関の教育ローンが一括で支給されるのと異なり、奨学金の場合は毎月支払われます。本人が借入申込者のため、在学中は利息がかからず、卒業後から返済がスタートします。
奨学金について詳しくは「独立行政法人日本学生支援機構ホームページ」をご覧ください。
また「奨学金破産ってなに?知っているようで知らない奨学金についておさらいしよう!」もあわせてご覧ください。
その他の教育資金に関する支援
不足分の教育費について国の教育ローン、民間金融機関の教育ローン、奨学金があることをお伝えしました。それ以外にも子どもの希望する進学先独自に支援する給付金や奨学金もあります。
進学したい学校が決まった時には、その希望進学先のホームページなどで情報を入手しましょう。またひとり親世帯や低所得世帯の人には自治体が独自に支援を行っている場合もあります。
直接相談することに不安な場合は、お金のプロであるファイナンシャルプランナーへの相談もおすすめです。