最近では副業を認める会社もふえつつありますね。
副業の中でも、在宅で手軽に始めることができる在宅ワークをしている人もいらっしゃると思います。その場合の税金はどうなっているのでしょうか?
確定申告の前に、しっかり確認しておきましょう!
私の在宅ワーク、確定申告は必要?
2018年11月11日
所得とは?
何らかの形で収入を得た場合、収入から必要経費を引いた所得に対して税金がかかります。これを所得税といいます。
そして、その収入を得た方法によって、所得は10種類に分類されます。
会社で働いている人が毎月支払われる給与は「給与所得」として、毎月の給与から税金が天引きされているので、通常は確定申告をする必要がありません。
どんな時に確定申告が必要?
ただし、会社員でも確定申告が必要な場合があります。
給与が年間2,000万円を超える場合や、1カ所から給与の支払いを受けている人で、給与所得と退職所得以外の所得の合計額が20万円を超える場合などです。
つまり、会社員の人が副業をして20万円を超える所得があると確定申告をする必要があるのです。
フリマアプリで販売
最近ではスマホアプリを利用して手軽に売買ができるようになりました。年末に向けて不用品を断捨離して、お金に換えることができたら一石二鳥ですね。では、その売買で得た利益に対して税金はどのようになるのでしょうか。
不用品を販売したら?
洋服や本、食器など、自分にとって「不要な物」を販売してお金を得た場合は税金がかかりません。「生活用動産の譲渡による所得」ということで所得税が課税されない「譲渡所得」となります。ただし、貴金属や骨とう品など、1点当たり30万円を超える物を譲渡した場合の所得は課税されます。不用品だからと言っても、高額な宝石などを販売する時は注意が必要です。
「せどり」などのように、最初から転売目的で仕入れて販売した場合の利益に対して税金がかかり、確定申告が必要となります。 例えば、リサイクルショップで商品を仕入れて、フリマアプリで販売し利益を得る場合などは「利益を得る」ということが目的となるため、ビジネスとみなされます。
ハンドメイドで利益が出たら?
会社員の人が、趣味でハンドメイド作品を販売した場合はどうなるのでしょうか?先ほどお伝えしたように、会社員の場合は所得が20万円を超えた場合は確定申告をする必要があるのでしたね。
まず、ここで知っておいてほしいことは「所得」とは何かということです。
ハンドメイド作品が売れて得たお金は「売上」です。
例えば、ハンドメイド作品を販売した1年間の売上が25万円だったとします。でも、そのハンドメイド作品を作るためには、材料費や梱包費、送料などがかかっていますね。それらを「経費」といいます。仮に経費が6万円かかっていたとします。そうすると、1年間の売上25万円から1年間の経費6万円を差し引いた19万円が所得です。この場合は、20万円を超えていないため確定申告は不要となります。
このように計算して、 所得が20万円を超えた場合は確定申告が必要になります。
経費として認めてもらうためには、材料費や送料などの領収書やレシートが必要です。売上と経費をきちんと管理しておいてくださいね。
投資での利益はどうなっているの?
自分が会社で働いている間に、お金に働いてもらうという方法も。
貯金や投資で利益が出たら、利益に対して税金がかかります。
預貯金や債券の利子、公社債投資信託の収益分配金は「利子所得」として、20.315%の税金が源泉分離課税として徴収されます。
また、上場株式の配当金や、投資信託の収益分配金は「配当所得」、上場株式や債券を売却した時の売買益や投資信託の解約・償還の時の利益は「譲渡所得」として課税対象になります。
ただし、金融機関で口座を開く時に、「特定口座・源泉徴収あり」を選んでいるとその金融機関での1年間の損益を自動的に計算して源泉徴収をしてくれるので、確定申告は不要です。
仮想通貨で利益を得た場合
ここで気をつけておきたいことは、仮想通貨を投資先に選んでいる場合です。
仮想通貨の売買で得た利益は「雑所得」として扱われます。
仮想通貨の売買はスマホでも気軽に取引ができるため、利益が出たらすぐにお小遣いとして使ってしまいがちですが、先ほどお伝えした株式の売買益と違い税金が差し引きされていないお金なので、多額の利益が出たからといって全額使ってしまうと、確定申告の時に納税するお金がなく困ることになりますよ。
よく、「これくらいの利益だったら確定申告をしなくてもバレませんか?」と質問されることがあります。
しかし、会社員は給与以外に20万円以上の所得があると確定申告をする義務があります。後から追徴課税がかかって、本来払うはずの税金より多くの税金を支払うことになったのでは、せっかくの副業の意味がありませんね。
今年、副業で利益があった、という人は、売上と経費をきちんと計算して準備をして、確定申告が必要かどうか確認をしておきましょう。