教育資金は、住宅資金、老後資金と合わせた「人生三大資金」の一つです。
子供が生まれた時から、入学する時期に合わせて計画的に準備をしていきたいですね。
小さいお子さんがいるママはもちろん、プレママもさっそく今から準備を始めましょう!
赤ちゃんが生まれたら
その日から準備する教育資金
2018年8月25日
教育資金、どれくらいかかる?
教育資金は、子供が生まれた時に入学時期がわかるので計画的に準備できる資金です。
まずは実際にどれくらいかかるのか、みていきましょう。
幼稚園~高校
文部科学省「子供の学習費調査」による、平成28度の1年間の子供1人当たりの学校教育費と学校給食費の合計をみていきます。(一万円以下四捨五入)
1.幼稚園 公立約14万円・私立約35万円
2.小学校 公立約10万円・私立約92万円
3.中学校 公立約18万円・私立約101万円
4.高等学校 公立約28万円・私立約76万円
大学
平成28年度文部科学省「私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり)によると、入学金、授業料、施設設備費の合計は私立文系で約115万円、私立理系で約152万となっています。
2年目以降はそれぞれ入学金をひいた金額を参考にすると、4年間で必要な金額は私立文系で約390万円、私立理系で約530万円必要です。
次に国立大学の場合、文部科学省「国立大学等の授業料その他の費用に関する省令」による標準額は初年度のみ入学金が約28万円、4年間の授業料の合計が約214万円で合計約242万必要です。
公立大学の場合は、文部科学省「学生納付金調査結果」によると初年度のみ入学金が約40万円、4年間の授業料の合計が約216万円で合計256万円必要です。
まずは児童手当を積み立てて
このように幼稚園から大学まで高額な資金が必要となりますが、子供が生まれたばかりの時に、私立か公立かを決めるのは難しいですよね。
まずは子供が高校を卒業するまでの学費は毎月の生活でやりくりして、大学の費用を積立てで準備していきましょう。
児童手当って?
子供が生まれると児童手当を受け取ることができます。
児童手当は、国と地方自治体が協力して子育て世帯に支給している手当です。
0歳から15歳になった最初の3月31日までもらえます。 金額は、生まれた順番や年齢によって違っていて、所得制限限度内の場合、0~3歳未満が15,000円、3歳~12歳までが第1子と第2子は10,000円、第3子以降は15,000円、中学生は10,000円です。
児童手当を全額貯金すると、中学を卒業する時に約200万円貯める事ができます。これは、国公立大学の4年間の学費に相当する額です。児童手当をコツコツ積み立てておくことでムリなく教育資金が準備できますよ。
私立大学の学費を準備するには
さらに私立大学の学費を準備するためには、子供が生まれた時から1万円を積み立てていきましょう。そうすると、子供が18歳になった時には216万円が貯まっています。
財形貯蓄
勤務先に財形貯蓄制度がある場合に利用できます。
利用目的が自由に決められる一般財形貯蓄は、財形住宅貯蓄や財形年金貯蓄と違って利息に税金がかかりますし、利率も銀行の積立貯蓄とそんなに変わりませんが、「貯めやすく引き出しにくい」という利点を活かし、知らず知らずのうちに貯めていくことができますよ。
学資保険
「こども保険」や「学資保険」と呼ばれる保険です。子供が生まれたら、親が契約者となって保険料を積み立てていきます。子供が18歳になる時に満期を設定しておくことで大学の学費に利用することができます。
親が万が一亡くなった場合は、満期までの間に保険料を支払わずに定期的にお金を受け取ることができる「育英年金」がついているタイプもあります。
国の特例を上手に利用
子供の教育費を祖父母がサポートしてくれる家庭もあるでしょう。そのような場合に利用できる国の制度があります。
年間110万円を超えてもOK?
通常、1年間に110万円以上のお金を孫にあげると贈与税がかかりますね。しかし、祖父母が孫の教育資金をその都度支払う場合は、年間110万円を超えても贈与税はかかりません。
教育資金の一括贈与の非課税の特例
しかし、将来の教育資金をまとめてあげると贈与税の対象となります。そこで親や祖父母が30歳未満の子供や孫の学校教育費を一括で贈与しても1,500万円までは贈与税がかからない制度として、「教育資金の一括贈与の非課税の特例」があります。
利用するには、信託銀行に専用の口座を作りお金を預けます。そして教育資金として使用したことを証明するために金融機関に領収書を提出する必要があります。
この制度は2019年3月31日までなので、もし利用したい場合は早めにご両親と相談してくださいね。
まだ子供が小さかったり、妊娠中だったりすると「教育費」と聞いてもピンとこないかもしれません。でも必ず必要となる日が来ます。可愛いお子さんのために、少しでも早く準備をしていってくださいね。