最近は女性の社会進出の影響で晩婚化が進んでいますね。
そのため、出産の年齢も高くなってきています。
もし、結婚してもなかなか子どもに恵まれなかったら・・・
先に知っておくことで安心できるお金の制度についてお伝えします。
知って安心!
不妊治療に国の補助金がもらえる!?
2018年6月7日
不妊治療、お金がかかる?
不妊治療を始めると、ゴールが見えないだけに時間や精神的負担はもちろんのこと、費用の負担も大きくなります。
まずは必要な検査を受けることから始まり、一般不妊治療とよばれるタイミング法、人工授精と進んでいくことが通常の治療の流れです。
人工授精の費用は、病院にもよりますが1周期あたり約1万円~3万円です。
一般不妊治療をしばらく続けても妊娠できない場合や、女性の年齢が高く妊娠を急ぐ場合に、次の段階として「特定不妊治療」と呼ばれる体外受精や顕微授精に進んでいきます。特定不妊治療の費用は、病院にもよりますが1周期あたり約30~50万円と高額です。
不妊治療の助成金とは
このように、不妊治療にはお金がかかるのも事実です。そのため、子どもを望んでいる夫婦に国の助成金制度があります。
どんな治療でもらえるの?
国の助成金の対象となるのは、「特定不妊治療」の治療で、体外受精または顕微授精を行った場合です。
特定不妊治療は健康保険が利用できず、治療費が高額になることが多いので、申請することで費用の一部を助成してもらうことができます。
助成金をもらう条件とは
特定不妊治療を受けていればどんな人でも助成金が受けられるのかというと、実はそうではありません。
まずは、妻の年齢が治療期間の初日に43歳未満である法律上の夫婦であることが必須です。
現在では入籍をしない事実婚を選ぶカップルも増えつつありますが、子どもを望むカップルで、万が一の場合不妊治療を選択する可能性があるのであれば、カップルでよく話し合っておく必要がありますね。
次に、夫婦の合算した前年の所得額が730万未満であることです。所得というのは、年収から所得控除や社会保険料などを差し引いた金額のことをいいます。
また、国が指定する医療機関での治療に限られますので、治療を始める前に自分の受診する予定の医療機関が該当するかどうか確認しておきましょう。
国からもらえる助成金
では、指定医療機関で特定不妊治療をした場合、いくらの助成金が受けられるのでしょうか。
1.初回の治療に限り30万円まで。(凍結胚移植(採卵を伴わないもの)等は除く)
2.1回の治療につき15万円(凍結胚移植(採卵を伴わないもの)等は75,000円)まで。
3.通算助成回数は、初めて助成を受けた際の治療期間の初日の妻の年齢が40歳未満であれば6回、40歳以上であれば3回。
4.指定する手術を行った場合は1回につき15万円まで。
妻の年齢によって助成を受けられる回数が違ってきます。子どもを望むのであれば、ギリギリになって後悔しないために年齢も考えて治療をスタートしたいですね。
地域によっては自治体からも
このように、国からの助成は特定不妊治療に限られたものですが、地方自治体によっては一般不妊治療に対しても助成を行っている地域があります。
一般不妊治療は、特定不妊治療に比べると金額の負担は少ないとはいえ、安心して治療を続けるためにはこのような助成金はありがたいですね。
地域によって助成の内容に違いがあるため、自分の住んでいる自治体ではどのような助成があるか確認しておくと安心ですね。
不妊治療は医療費控除の対象に
1年間にかかった医療費が10万円(その年の総所得金額等が200万円未満の人は総所得金額等の5%)を超えた場合、確定申告をすることで払い過ぎた税金の還付を受けることができます。
不妊治療も医療費控除の対象になります。保険適用外の体外受精や顕微鏡受精も対象になります。
医療費控除の対象になる金額の計算は
「1年間で家族全員が支払った医療費総額-保険金や助成金で受け取った金額-10万円(その年の総所得金額等が200万円未満の人は総所得金額等の5%)」
となります。
助成金を受けられるとはいえ、不妊治療は高額の費用がかかります。しっかり確定申告をするようにしましょう。
いつかは結婚して子どもがほしいと思っている女子の皆さん。妊娠しても仕事を続けるという選択肢もあるでしょう。
ただ、不妊治療は通院のタイミングも限定されるため、会社を休みづらくなり退職する人も中にはいるのも事実です。
お金が理由で妊娠を諦めることがないよう、今から出来る準備を始めていってくださいね。