子ども1人に数百万円とか1千万円とか言われる教育費。そんなに貯められるのか、どうやって貯めればいいのか、不安に思う親は多いものです。しかし貯めて増やす仕組みさえ作ってしまえば実現は可能です。教育費準備に適する方法も教えちゃいます。今回は、教育費、家計管理、老後資金……子育て家庭が抱えるお金の不安をこの一冊でまるっと解決!投資のヒントも満載、実用エッセイ漫画「マンガで読む 子育てのお金まるっとBOOK」から抜粋してマンガとともにお伝えします。
【FP伝授】教育費は貯めて&増やす!
仕組みさえあれば不安から解消される
2019年9月7日
教育費の貯めドキを逃さない!
貯蓄を成功させるためにまず一番にやることは、目標を決めること。お金が必要となる時期と金額を決めて、その目標に向けて定期的に貯めていくことです。
教育費の場合、幼稚園から大学までの各進学のタイミングで、授業料や入学金、塾代等々さまざまな費用がかかりますが、ピークとなるのが大学の時です。高校までにかかるお金は家計からやりくりして支出できれば、教育費としての貯金を取り崩すこともなくなり、最もお金が必要となる大学進学時にお金が足りないという事態を免れやすくなります。大学に入学する前までに、大学進学資金を貯めることを目標に定め、貯蓄計画を立てていきましょう。
目標としたい金額は500万円。進学先によって入学金や学費など金額は異なりますが、500万円あれば、国公立および私立でも文系、理系4年間の学費はほぼまかなえることができそうです。
目標が決まっても、貯めドキを逃さないようにすることも大切です。子どもが中学に入れば学習費も小学生時代より増えるうえ、食事の量が増えて食費が膨らんだり、生活のさまざまな場面で大人並みにお金がかかるようになります。家庭によっては住宅ローンの返済と重なることもあるでしょう。子どもが生まれてから小学校6年生までの期間を貯めドキとして、この期間を逃さず毎月コツコツ貯金していきましょう。
教育費はこう貯める!
たとえば、生まれてすぐから小学校6年生までの12年間で貯めていく場合、毎月2万円を貯めるとしても、年間24万円、12年間で288万円貯まることになります。また、子どもが生まれてから中学校を卒業するまで支給される児童手当も貯めていけば、トータルで198万円になりますね。合計すると486万円になり、これだけでも目標の500万円にかなり近づくことができます。
とはいえ、計算上は上手くいっても実行していかなければお金は貯まりません。確実に貯めて行くには、金融商品などを活用し、自動振替などで楽に貯められる仕組みを作ってしまうのがおすすめです。
教育費準備に適した金融商品はいくつかありますが、次のものが代表的です。
定期預金の積み立て
定期預金は他の目的の分とは分けて積み立てしましょう。子ども名義で口座を開設すれば目的が明確にわかりやすくなります。
財形貯蓄
会社に財形貯蓄制度があれば、申込むのがおすすめです。貯金分が給与天引きされるため、貯まる確実性は最も高くなります。
学資保険
大学進学に合わせて満期を設定することで、満期保険金を大学資金に充てることができます。契約者である親に万が一のことがあると保険料の払込みが免除となるうえ、契約どおりに満期時には保険金を受け取ることができます。
低解約返戻金型終身保険
終身保険は被保険者が死亡したときに保険金を受け取ることができる生命保険ですが、貯蓄性があるため保険料払込み完了後に解約することで解約返戻金を受け取ることができます。万が一、払込み期間中に親に万一のことがあり死亡保険金が支払われることになる場合には、それを教育費として充てることも可能になります。
とはいえ、それぞれにメリット・デメリットがあります。とくに保険の場合は加入方法によっては元本割れになるケースもありますから、しっかりシミュレーションして、家庭の状況に合う方法で準備していくといいでしょう。
教育費を増やす仕組みも作っておく
仕組みを作り毎月お金を貯金用口座に振替えていくことでお金は確実に貯まっていきますが、低金利の昨今では利息は期待できません。運用効率を高めるために、教育資金の一部は投資で「増やす」ことも考えてみましょう。
教育資金を投資で準備する場合、比較的リスクが少なめの投資信託の積み立てがおすすめです。専門的な言葉で「ドル・コスト平均法」と言いますが、資金を分割して均等額ずつ定期的に継続して投資することで、購入価格を平準化することができ、損失リスクを軽減することができるとされています。
投資信託を積み立てする場合には「つみたてNISA」を利用するのがおすすめです。つみたてNISAは毎年40万円まで積み立てすることができ、スタートした年から20年間、利益に対する税金が免除されます。通常、利息や利益に対しては20.315%の税金が引かれますが、その分が引かれずに利益がまるまる積み立てられていくため効率的にお金が増えていきます。
つみたてNISAも一度申込めば自動的に積み立てられていくので放っておけるのがいいですね。
エフピーウーマン代表 のり子先生の決めセリフ
「貯めて&増やす仕組みを作れば不安はなくなる」
今回のお話は、「マンガで読む 子育てのお金まるっとBOOK」でより詳しく説明しています。ぜひ、お読みくださいね。
(※本ページに記載されている情報は2019年9月7日時点のものです)