金額はよくわからないけれど、子どもを持つ親にとって「すごくかかるのではないか」と気になるのが教育費。たしかに子どもの進路や親子の希望によっては大きな金額になりますが、教育費は人生にかかるお金の中では対策を立てやすいお金です。まずは進路ごとにかかる金額のイメージを持つことから始めてみましょう。今回は、教育費、家計管理、老後資金……子育て家庭が抱えるお金の不安をこの一冊でまるっと解決!投資のヒントも満載、実用エッセイ漫画「マンガで読む 子育てのお金まるっとBOOK」から抜粋してマンガとともにお伝えします。
【FP伝授】1,000万円以上!?
子どもの教育費っていくら必要?
2019年8月31日
対策を立てやすい、教育資金
人生にかかるお金の中でも教育費は、どのタイミングでいくらいるか大体わかる、対策を立てやすいお金です。
ひとりの子どもにいつ、いくらかかるかは、公立に進学するか私立に進学するか、また、途中から私立(または公立)に進むかなどで異なりますが、どのパターンでも教育費のかかりどきをざっくりシミュレーションするとクリアになってきます。
たとえば、0歳から保育園に入り、大学までオール公立で進学するなら、0歳~2歳の保育園時代と大学の時が教育費のピーク。2019年10月から幼児教育・保育の無償化が始まりますが、2歳までは住民税非課税世帯のみが対象です。
3歳から幼稚園で、小学校だけ公立という進学パターンなら、小学4年生ぐらいから私立中学受験のための塾代がかかりだし、大学でピークを迎えます。
幼稚園からオール私立なら、全体的に負担が大きいのは想像できますね。
教育費は高校までは家計から、大学は貯蓄から
子どもの教育費は公立で1,000万円、私立で2,000万円かかるなどと聞きますね。そんなにかかれば子どもがひとりでも大変なのに、兄弟がいれば貯めるのはムリと考えてしまいがちです。
そこでまずは教育費に含まれるものを知っておきましょう。
- ・授業料および保育料
- ・塾代、習いごと代
- ・その他周辺のお金(たとえば交通費、給食費など)
これらは、シンプルに言うと、衣食住以外のお金ということになります。では、衣食住にかかるお金(基本的養育費)はいくらかというと、実は子ども1人が独立するまでに1,600万円かかると言われています。
こんなにかかるにもかかわらず、日々の家計から出していることもあり、基本的養育費を意識する人はあまりいないようです。
これと同じように、教育費の中でも高校までにかかるお金はフロー収入(月々のお給料)から捻出し、家計収支のなかでやりくりするようにすれば、大学にかかるお金を目標に貯めていけばいいことになります。教育費として貯金するのも気が楽になりませんか?
毎月かかる教育費の目安
高校までは家計から出すことになるため、収入の範囲内で通える学校を選ぶことが大切です。そこで、知っておきたいのが毎月かかる教育費の目安です。
教育費には大きく分けて「学校教育費」と「学校外活動費」があります。
- ・学校教育費:授業料や修学旅行、遠足費、教材費など金額は違ってもみんな同じようにかかるお金
- ・学校外活動費:学習塾代、家庭教師代、習いごと費など、人によってプラスαでかかるお金
文部科学省のデータによると、公立・私立を問わず、幼稚園から高校まで、習いごとや塾代などの学校外活動費の割合が大きいことがわかります。
塾代でも、たとえば中学受験にかかる費用もざっくり把握しておきたいものです。通う塾や期間によっても金額差はありますが、小学4年からの3年間通う場合で、某大手塾では約215万円かかるそう。それに受験にかかる諸費用などを加えると、トータルで中学受験に約230万円かかることになります。万が一の保険のためにと複数校に併願すれば、さらにかかってしまいます。
同級生やまわりのみんなが受験しているから我が子にも……と、なんとなく流されてしまうと、かなりのお金と時間を注がなくてはならなくなってしまいます。いったんスタートすると、「せっかくここまで頑張ったのに」、「こんなにお金をかけたのに」と途中でなかなか抜けられなくなりますから、他の家庭に流されず、さまざまな情報を収集しながら我が家の資金計画を立てるようにしたいですね。
エフピーウーマン代表 のり子先生の決めセリフ
「大切なのは、他の家庭と比べない」
今回のお話は、「マンガで読む 子育てのお金まるっとBOOK」でより詳しく説明しています。ぜひ、お読みくださいね。
(※本ページに記載されている情報は2019年8月31日時点のものです)