なんとなく身体がダルイ。お風呂に入って、何となく身体のラインが気になる。まさかとは思うけど、もしかして、何かの病気……。
そんなふうに思うとコワくて仕方ないけど、気になるのはカラダのこととお金のこと。何もないに越したことはないけど、何かあってからでは遅いのは事実です。でも、がん保険って入っておくべきでしょうか?
今回は、がん保険について解説します。
がん保険に入るべき?!
女性が加入する前に
知っておきたい4つのこと
2018年1月29日
1.がん保険について知っておく
がん保険とは、がんで入院したり手術した時など、がん治療に対する保障に特化した保険です。
保障の具体的な内容は保険会社や保険商品によって違いがありますが、一般的には「がん診断給付金」「がん入院給付金」「がん手術給付金」「がん通院給付金」などがあります。
がん診断給付金
がんと診断されたときに一時金で受け取れます。
1回のみ受け取れるが多いようですが、がんと診断されることが複数回あった場合などに備えて、複数回(その都度)診断給付金が受け取れるものもあります。
がん入院給付金
がんの治療のために入院したときに、入院日数に応じて受け取れます。
原則として入院給付日数に制限がなく、何日間入院しても、何回入院しても入院日数分の給付金を受け取れます。
がん手術給付金
がんで所定の手術を受けたとき、手術の種類に応じて受け取れます。
ただし、診断や検査のための手術、先進医療に該当する場合など手術給付金の対象とならないものもありますので、事前に確認が必要です。
がん通院給付金
がんの治療のために通院したときに、通院日数に応じて受け取れます。
保険会社によって通院給付日数限度に違いがあるため、事前に確認が必要です。
2.がんにかかったときの医療費を知っておく
ひとくちにがんと言っても部位やがんの進行度によっていくつかの治療法があります。また最近ではどんな治療法を選びたいかといった患者や家族の意思を尊重する傾向にあり、選択する治療法によって医療費は変わってきます。
一般的にがんにかかったときの医療費は高額になるといわれているのは、聞いたことがある人も多いでしょう。
厚生労働省が公表している「医療給付実態調査(平成27年度)」で、30代・40代女性に多い「乳房の悪性新生物」および「子宮の悪性新生物」をみてみると、乳がんが約54万円、子宮がんが約60万円となっています。
しかしこれらは健康保険の利く入院に関する費用。
最近では、入院せずに抗がん剤や放射線などでの通院治療を施すケース、公的医療保険の対象とならない先進医療などの治療法を採用するケースも増えてきています。
たとえば、がんに対する放射線治療で有効とされる重粒子線治療は公的医療保険の対象とならない先進医療。
厚生労働省発表の資料によると、現在300万円程度の医療費がかかっている状況です。
3.がんへの対策方法を知っておく
がんなんて自分には関係ないとは誰もが思いたいことですが、全国健康保険協会によると、日本では2人に1人ががんにかかっているそうです。
軽重度はさまざまで、決して深刻なものばかりではない……と考えたいですが、それでもやっぱり、がんはあらゆる病気の中で死亡率が最も高く、日本人の死亡率第1位を占めています。
がんのリスクは、喫煙、多量の飲酒、過度なストレス、バランスの悪い食生活などの生活習慣などに起因することが多いといわれています。
食事に関していえば、塩分の摂りすぎや野菜不足などもリスクを高める要因になるそう。
また、身体の危険信号を見つけやすいように、会社の定期健診や自治体で推奨されているがん検診などを定期的に受けることも大切です。
4.がんにかかったときのお金の対策も知っておく
先に見たように、がんに罹患すると一般的には高額のお金が必要になりますから、経済的な対策法を知っておくことも大切です。
公的保障
公的医療保険では「高額療養費制度」、また、あなたが会社員や公務員なら「傷病手当金」というのがあります。
高額な医療費負担や病気休暇で減収となる場合に備える公的保障についても知っておきましょう。
詳しくは「医療費を大幅に下げる!高額療養費の申請の仕方・もらい方~質問編~」や「知らないともったいない!ピンチの時にお金が戻ってくるうれしい制度」の記事を参考にしてみてくださいね。
がん保険
それでもがんになると、医療費以外にも生活でのさまざまな制限などで経済的な負担は重くのしかかる場合があります。
そのためにはやっぱり民間の保険で備えをしておくのが賢明でしょう。
女性保険や一般の医療保険に入っているから大丈夫という人もいるかもしれません。しかし、できればがん保険の検討もしてみましょう。
というのも、がんに罹患することで、ひとり暮らしの人は実家に帰ったり、家族がいる人は子育てや家事まわりの環境を整える必要が出てくるかもしれません。
予定外の経済的な負担が生じる可能性もあり、がん診断給付金が出るのは助かります。
また、がん治療は数年間にわたったり、再発のリスクもあって長引くことが多いといわれています。一般的な医療保険や女性保険では入院日数に制限がありますが、がん保険では入院日数無制限で安心です。
ところが入院よりも通院治療が増えてきている昨今、入院日数無制限というのは保険料高につながり、かえって保険料のムダというデメリットにもなりかねません。
そこで、通院給付や手術、抗がん剤、先進医療などの保障を比較してみましょう。一般の医療保険に先進医療特約を付加する方法もあります。
がんに罹患するリスクと保険料支出のリスクを天秤にかけることはできません。しかし、自分にとって「もしもガンになったら」どれだけ対策ができるのか、生活・仕事・金銭面などあらゆる方向から検討し、もっとも自分に合いそうな保険を選ぶようにしてくださいね。