『ちゃんと家計簿を付けているわけではないけれど、毎月の収入で何となく暮らせている。足りないような状況にはなったことがないので、きっと家計も問題なく回っているはず。』このように考えて安心している人も多いはず。
一見、支出は膨らんでいないように見えますが、実は“隠れメタボ”な家計になっているかもしれませんよ!
あなたは大丈夫?
家計の“隠れメタボ”にご用心!
2017年11月19日
じわじわ積み重なる“隠れ赤字”。把握しないと大変なことに……!
「皆さんは、きちんと家計簿を付けていますか?」というのは、マネー記事ではお馴染みの問いかけです。
このように問われると、耳が痛い……と思いつつも『かと言って、これまで家計簿を付けていなくて困ったことはないけど?』と、もしかしたら、どこか他人事のように感じている方もいらっしゃるかもしれませんね。
・貯蓄は増えていかないけれど、お金が足りなくて困ったことはない。
・現時点では、毎月の収入だけで問題なく暮らせている。
このような状況で暮らしが回っている場合、差し迫った問題がない安心感から、お金の使い方は油断しがちになっています。
ですが実は、そんな「今」のうちにもっと貯蓄を増やさなければ、将来の資金が足りなくなる可能性があるのです。
家計を「回す」なら、将来まで含めて「大きく回す」イメージで。
現時点での暮らしだけを見て「家計がちゃんと回っている」と判断するのは、実はとても危険なことなのです。
本当に「回る」家計というのは、将来の暮らしまで含めて問題なく過ごせる状態でなければなりません。
もし、あなたが今の暮らしだけを見て、お金が足りるかどうかを考えているならば、将来に足りないかもしれない資金、つまりそれは今のうちに増やさなければならない貯蓄のことですが、そのお金のことを忘れています。
そして気付かないうちに、足りない貯蓄額が毎月、毎年、と積み重なってしまうのです。
ある将来、突然「あれ?」では、間に合わない事態に。“隠れ赤字”は放っておけない問題です。
知らず知らずのうちに支出をカサ増ししている原因は?
隠れ赤字が発生しているということは、その家計はすでに「メタボ家計」だということです。
一見、上手く家計が回っているようで、本人が支出オーバーに気付いていないという点では、“隠れメタボ”な家計と言っていいかもしれませんね。
では、支出オーバーの原因はどのような場所に隠れているのでしょうか。上手く家計が回っている意識でいると、普段の買い物でのお金の使い方は、つい油断しがちになります。
例えば、お菓子や菓子パン、ジュース、アイスなど嗜好品の購入は油断しがちなポイントです。知らず知らずのうちに支出をカサ増ししている原因として考えられます。
買い物中に気が緩みがちになる費目「嗜好品」
嗜好品とは「直接栄養として必要なものではないが、楽しんだり快感を得たりする目的で摂取する飲食物」のことをいうそうです。
先ほど例に挙げたお菓子などの他に、コーヒー、お酒、タバコも嗜好品に含まれます。嗜好品は、買い物の中でも気が緩みがちになる費目です。
普段の買い物を思い出してみてください。
野菜コーナーやお肉コーナーで10円単位の節約のせめぎ合いをする割には、最後に立ち寄ったお菓子コーナーでは、お菓子を2袋3袋とポンポンとカゴに入れてしまったり……そんな経験はありませんか?
嗜好品は野菜などの食材に比べ、量の割に値段が高い商品です。
ビール・タバコ・缶コーヒーなども気を抜けばすぐに1000円近く支払うことになりますよね。
すぐに必要か?どうしても必要か?嗜好品を購入する際は、特に考えたいものです。
『家計がメタボ気味かも』と思う方は、嗜好品にいくらお金を使っているか一度見直してみることをオススメします。
プロの目を借りて「隠れメタボ」を見極めよう!
このように、一見大丈夫そうな家計であっても「隠れメタボ」が潜んでいる可能性はあるのです。
将来に渡って、本当の意味で上手く回っている家計かどうかを判断するには、ライフプランシミュレーションなどのツールを使って、キャッシュフロー表を作成する方法があります。
また、一人で判断するのが難しい場合は、お金のプロであるFP(ファイナンシャルプランナー)の目を借りる方法もあります。
FPは「家計が上手く回っているか。」や「意識すれば減らせる支出項目はどこか。」を判断するプロですから、悩みに応じてその力を上手く借りてくださいね!
FPについてより詳しく知りたい方は「もう一人で悩まないで! ファイナンシャルプランナーってどんな人?」をチェックしてみてくださいね。
嗜好品は事実、太る原因にも直結している
今回は、家計の「隠れメタボ」とその原因について、嗜好品を例に挙げてご紹介しました。嗜好品について考えてみると、体型維持という意味でも太る原因に直結している項目かもしれませんね。
ダイエットをするにも、家にお菓子があるとつい手が伸びてしまうもの。
だったら「買わない」が、体型維持にとっても一番の近道なのかもしれません。
家計と嗜好品の支出を見直して、家計も体型もスリムを維持しましょう!