将来に備えたくて投資に興味があるものの、リスクが怖い、
なかなか行動に結びつかないという人が多いのではないでしょうか。
そんな中、税の優遇により株や投資信託といった
金融商品への投資を始めるきっかけとなりつつあるNISA制度。
口座開設者のうち投資未経験者は約30%にものぼります。50歳代以下の人の割合も増加傾向にあります。
2018年、従来のNISAとは別につみたてNISAが始まることになりました。
つみたてNISAの概要についてご紹介します。
つみたてNISAってなに?
いつから始まる?
どうやって始めればいいの?
2017年11月16日
つみたてNISAって何?
いつから始まるの?
まだ始めていなくても、投資に興味のある人であれば誰でも聞いた覚えのあるNISA。 本来、株や投資信託で運用益、配当金を得ると20%の税金がかかるものが非課税になる制度で、2014年から始まりました。
株式や投資信託に投資できます。 具体的に例をあげるとすると、1万円の儲けがあった時には2,000円、10万円の儲けがあった時には2万円、100万円の儲けがあった時は20万円かかるはずであった税金がゼロになるということ。
そして、2018年からはつみたてNISAも始まることになりました。つみたてNISAも従来のNISA同様、非課税というおトクな条件で投資ができる制度です。
ポイント1:2018年から始まる制度
ポイント2:非課税メリットがある
NISAとつみたてNISAの違いは?
銀行の積立預金は、毎月少しずつお金をためられる仕組みの一つです。積立投資は、その投資版というイメージ。
少額から投資して積立していける制度です。 ただし、NISAの年間上限120万円に比べ、つみたてNISAの年間上限は40万円と投資金額設定が低め。
ポイント3:年間上限は40万円 つみたてNISAの対象商品は投資信託のみですが、複数の資産(株式、債権)、地域へ分散投資できます。
例えば、株式投資の銘柄選びが難しいと感じていた人や短期での値動きが気になりストレスになっていた人、リスクをなるべく軽減したいと考える人におすすめです。
ポイント4:分散投資によるリスク低減
つみたてNISAのほかのメリットは?
厳しい条件をクリアした商品のみが対象
NISA及びつみたてNISAには非課税というメリットがあるものの、投資である限りリスクは必ず伴います。 具体的にいうと元本割れリスクもあり得るということ。
そのため、余裕資産で行うものであるという意味では、ほかの投資と変わりません。
しかし、つみたてNISAのメリットとして、投資対象商品がしっかり厳選されていることが挙げられます。 初心者が投資にチャレンジしやすくなるよう、金融庁が制度づくりを進めているのです。
長期・積立・分散投資に適しているという基準をクリアした商品だけが対象。具体的な対象商品は、金融庁のウエブサイトで確認できます。
ポイント5:金融庁が定めた基準をクリアした投資信託のみが対象
のんびり長期で運用できる
NISAの非課税運用期間は5年と定められています。 ロールオーバーという制度により、さらに5年間、つまり合計10年間運用できますが年間上限120万円のみが対象です。
一方、つみたてNISAの非課税運用期間は20年と定められているため、長期にわたってのんびり資産を運用できます。 20年間積み立てれば800万円を投資、運用可能。
年間上限が40万円と少なめなため、少額でコツコツ投資していきたい人におすすめです。
ポイント6:20年間で800万円の運用が可能
知っておきたいつみたてNISAの注意点
NISAとつみたてNISAは併用できない つみたてNISAを始めるにあたって、知っておきたい注意点もあります。
まず、これまでNISAを利用していた人がつみたてNISAをやってみたいと思った場合、併用ができないため変更手続きが必要です。
120万円上限でNISAをやりながら40万円上限のつみたてNISAもやって年間合計160万円の投資をしたいと思ってもできません。どちらかを選択します。
ポイント7:NISAとの併用はできない
また、つみたてNISAの対象商品は投資信託のみであり、つみたて投資の形でしか投資できません。 NISAで対象とされているREITにも投資できません(ETFは対象)。
なお、投資信託には信託報酬という手数料がかかります。 つみたてNISAの信託報酬率は1.5%以下と決められているものの、信託報酬手数料がどのくらい取られるのかしっかり確認したいところです。
ポイント8:信託報酬手数料をチェックしよう
つみたてNISAの始め方
2018年から始まるつみたてNISAですが、口座開設手続きは2017年10月から既に始まっています。
金融庁で対象商品が決められていますが、金融機関ごとに扱う商品に違いがあります。 金融機関ごとのサイトで扱う商品を確認し、まずは、どの金融機関で始めるかを決めましょう。
証券口座を持っていない人は、開設手続きから始めます。名前や生年月日、住所などの情報を提供します。 マイナンバーを含む本人確認書類の提出も必要ですが、ウエブ上でアップロードしたくない場合は郵送手続きも可能です。
ポイント9:マイナンバーの提出が必要
これまで投資に消極的だった人でも投資をしやすくなるようにと制度化されたNISA。 つみたてNISAが始まることで、自分に合った投資方法の選択肢の一つが増えることになります。
なお、NISAからつみたてNISAへ変更しても、NISA口座で運用していた商品の5年間非課税はそのまま維持されるので安心です。
高度障害状態になった場合などを除き60歳まで払い戻せないiDeCo(個人型確定拠出年金)と異なり、つみたてNISAには、いつでも売却できるという気楽さもあります。
資産運用方法の一つとして検討してみてくださいね。