毎日会社員として頑張っている女性のみなさん。
「もし結婚して仕事を辞めたら、将来もらえる年金はどうなるのかな?」なんて考えたことはありませんか?
今回は、3つのパターンにわけてその考えにお答えしちゃいます。
私の年金、将来どうなるの?
パターン別に徹底解説!
2017年10月27日
結婚したら憧れの専業主婦に♡
今まで頑張って働いてきた女性にとって、結婚後は家事をしながら旦那様の帰りを待つ。
そんな生活に憧れる人も多いことでしょう。
専業主婦のメリット
結婚して専業主婦になると、夫の扶養に入ることになります。
夫の扶養に入ることで年金面においてどのようなメリットがあるのでしょうか。
年金制度では第3号被保険者制度という制度があり、専業主婦は第3号被保険者となります。
第3号被保険者の一番のメリットとしては、保険料の負担をすることなく老齢基礎年金を受け取ることができるということです。
つまり、会社員と結婚して第3号被保険者として国民年金に加入することで65歳から満額の老齢基礎年金を受け取ることができます。
年金はどのくらい受け取れる?
夫が定年まで会社員または公務員として働いたとすると、平均で老齢基礎年金と老齢厚生年金を合わせて年間約200万程度の年金を受け取ることができます。
妻は年間約78万円の老齢基礎年金と、正社員として働いていた年数により自身の老齢厚生年金を受け取ることができます。
旦那様にもしも、の時は?
もし、旦那様が死亡したらどうなるのでしょうか。
18歳未満(障害等級1、2級は20歳未満)の子どもがいる場合は、子どもが18歳(障害等級1、2級は20歳)になった3月末までは遺族基礎年金と遺族厚生年金を受け取ることができます。
さらに遺族厚生年金は一生受け取ることができるので心強いですね。
ちなみに遺族厚生年金の額は、亡くなった人が生きていたら受け取ったであろう年金の4分の3となっています。
また30歳未満で子どもがいない場合は、遺族厚生年金を5年間受け取ることができます。
彼は自営業・・・結婚したらどうなるの?
自分で事業を営む彼。頼もしいですね。
そんな彼と結婚し妻として支えてあげたいと思う反面、会社員とは異なるために将来のお金のことを考えると少し心配な気持ちになってしまう人もいるかもしれませんね。
専業主婦でも自営業妻の場合は?
自営業者の妻は専業主婦であっても、夫の扶養家族にはなりません。
「自営業者やその家族・学生・無職の人」に該当するため、夫と同じく第1号被保険者となり、自ら国民年金を納める必要があります。
厚生年金との違いは?
国民年金と厚生年金では、夫に何かあった時の遺族年金の支払いに大きな違いがあります。
もし、夫が亡くなった時に18歳未満(障害等級1、2級は20歳未満)の子どもがいない場合は妻は遺族基礎年金を受け取ることができません。
また、子どもがいても18歳(障害等級1、2級は20歳)になった3月末で遺族基礎年金は打ち切られます。
夫が第1号被保険者として3年以上国民年金保険料を納付し、全く受け取らずに亡くなった場合は納付期間によって死亡一時金を受け取ることができます。ちなみに35年以上納付した場合の死亡一時金は32万円です。
また夫が第1号被保険者として10年以上国民年金保険料を納付し、全く受け取らずに亡くなった場合は寡婦年金といって妻が60歳になった時点から65歳までの5年間に限り、本来夫が受け取るはずだった金額の4分の3を受け取ることができます。
ただし、死亡一時金との選択となります。
現実を知ってしっかり準備
このように、現実は国民年金だけで生活していくことは厳しいです。
そのため、少しでも早いうちから自助努力が必要です。
iDeCo(確定拠出型年金)や2018年1月から始まる積立NISAなどで、少しでも早く老後の準備を始めましょう。
iDeCoについては「今、最も知りたいiDeCoのこと!そもそもiDeCoとは?」の記事をチェックしてみてくださいね。
結婚しても正社員!
新卒で入社してから今まで、キャリアもそれなりに積んで仕事にやりがいを感じている女性ならば、結婚しても仕事を続ける選択もありますね。
メリットは収入だけじゃない
妻が正社員で働くことのメリットとして、一番にあげられるのはやはり収入でしょう。
子供が生まれるまでは、一番の貯め時です。しっかり貯金をして将来に備えておきたいもの。
しかし、正社員で働くことのメリットは収入だけではありません。
手厚い保障で安心
妻が正社員で働く場合、妻は第2号被保険者となります。
給料から収入に応じた厚生年金保険料がひかれますが、国民年金とさらに厚生年金を受け取ることができるので、老後の収入や万が一障がいを負った時、また死亡した時に備えることができます。
老齢厚生年金の額は、厚生年金に加入している間の給料によって決まります。毎年誕生月に届くねんきん定期便で確認してくださいね。
このように、女性は結婚相手の職業や自分がどのように働くかで将来の年金が大きく変わってきます。まずは知ることで将来の不安を解消しましょう!
出典:厚生労働省年金局「平成27年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」