夏休みが終わり、ようやく日常のリズムに戻りつつあるこの頃。夏休み中に、遠方に住んでいる家族から子ども達に高額なおこづかいをもらう場面はありませんでしたか?ありがたいなと思う反面、子どもにとっては高額な臨時収入に、『金銭感覚がマヒするのでは?』『贅沢が当たり前になるのでは?』と心配されるお母さんもいらっしゃることでしょう。なかには『孫に甘くて困ります!』と憤っている方もいらっしゃるかもしれませんね。このような高額なおこづかいには、親としてどのように対応すれば良いのでしょうか。
孫に甘くて困ります!?
子どもが高額なおこづかいをもらったら、
どう対応する?
2017年9月12日
じいじ、ばあばに悪意は全くナシ!
祖父母から孫へのおこづかい。一度の金額が高額だったり、もらう頻度が高すぎたり、お金という形でなくとも、どんどんオモチャを買い与えるので困っているなど、その対応に苦慮されているお母さんもいらっしゃることだと思います。
まず確認したいのは、じいじ、ばあばは決して『困らせてやろう』なんて思ってしている行為ではないということ。
もし息子・娘、そして孫が嫌いだったら、おこづかいをあげたりオモチャを買ってあげたりはしませんよね。好意でしているものなので、もらい過ぎて困っている状況はひとまず横に置き、まずはその気持ちに感謝したいところです。
好意は素直に受け取って
母親が高額なおこづかいにイライラしていると、文句を言いたくなったり突き返したくなる場面もあるかもしれません。
ですが、どうでしょうか。実際に子育て期はお金がかかるもの。よくよく考えてみれば祖父母からの援助はとてもありがたい話です。
もちろん祖父母側も、『何か力になってあげたいけれど』という気持ちもあってのおこづかい。好意は素直に受け取って、その上でお互いに気持ち良くいられるような対応を考えてみてはいかがでしょうか。
感謝の気持ちを大切に
では、実際におこづかいを受け取ったら、子どもにはどのように伝えるのがいいでしょうか。
一番大切にしたいのは、『ありがとうの気持ち』です。
あなたのことをこれだけ大切に思ってくれているんだね、本当にありがたいことだね、という部分を子どもにちゃんと伝わるよう、言葉や態度で示したいですね。
子どもが「もらえることが当たり前」と思わないよう、祖父母に「ありがとう。」をちゃんと言うように教えましょう。お母さんからも折を見て感謝を伝えられるとより良いです。
大切なのは、子どもとの信頼関係
大切なのは、vs祖父母の構図で何か対策を練ることではなく、子どもとの信頼関係を築くことです。
子どもには、「おこづかいを受け取ったら、受け取ったことを母親に報告する」ように伝えておきましょう。このとき、母親は子どもにとって報告しやすい立場でいることが大切です。
そのためには2つポイントがあります。
母親が報告しやすい立場でいるための2つのポイント
・受け取ったことを責めない(またおこづかいをもらったの!?など)
・祖父母を責めない(またおじいちゃんったら、おこづかいをやって!など)
これらの心がけが大切です。上記の例のような責める言葉は、子どもにおこづかいを受け取ることへの罪悪感を持たせるので、もらったことを隠すようになってしまいます。
ですので、子どもや祖父母を責めることなく、「良かったわね。」「ありがたいね。」「ちゃんとお礼を言うのよ。」などと声をかけましょう。
「お母さんには内緒だぞ」と渡すパターンもある
なかには、親に気を遣わせないように「お母さんには内緒だぞ」と子どもに口止めをして渡すパターンも。子どもとはそれでも、そのことを含め報告してくるような関係でいられるのが理想的です。
もちろん、告げ口という意味ではありませんよ!祖父母には「分かったありがとう。」と伝えて受け取った上で、母親には「おじいちゃん、こんなふうに言ってくれていたよ。」などと伝えられる関係が築けるといいですね。
もらったお金はどうしたらいいの?
ある程度は子どもに任せられるよう、そのためにも日頃からのおこづかい教育で金銭感覚を磨きましょう。
高額すぎるおこづかいについては、どうするかは子どもと相談を。いくら貯金箱に入れて、いくら預けるかなどを話し合います。ポイントは、母親が預かるにしても取り上げるような形にはしないことです。
子ども名義の銀行口座なども上手く使いながら、何のために預けるのかを子どもに丁寧に説明するよう心がけましょう。
もらいすぎが気になる場合は?
それでももらいすぎが気になる場合は、頂いたおこづかいの一部を使って祖父母にプレゼントを渡す方法もあります。
お出かけ先で、お土産を選んだり、誕生日プレゼントでお祝いしたり。今月はちょうど、『敬老の日』がありますね!
かわいい孫が選んでくれたプレゼントですから、きっと喜ばれることでしょう。
高額おこづかいが不安な理由
祖父母からの高額なおこづかいにイライラしたり、ソワソワしたりする感情は、本当は祖父母に対してではなく子どもの金銭感覚に不安があるから起こるものかもしれません。金銭感覚は子どもが大人になるまでに磨いておきたい能力です。
「子どもの将来に役立つ!おこづかい教育で身に付けられる「3つの力」」でも、おこづかい教育について紹介しているので、ぜひチェックしてみてくださいね。
祖父母とのやり取りも金銭教育のいい機会と捉えて、子どもと話し合うきっかけにしてみませんか。