お給料の伸び悩みや生活費が厳しくなると、「節約しなければ」と思うとともに「給料以外にも収入があればなぁ」と考えてしまいませんか?節約ではなく、副業をしてみようかなと思ったら、副業を始める前に知っておきたい税金についてご紹介します。
会社勤めをしている人が副収入を得た場合の税金はどうなるのでしょうか。確定申告はしなければならないのでしょうか。不安を解消してから始めましょう。
副業を始める前に、
知っておきたい税金のこと
2017年8月2日
副業の定義
副業をしようと考えたとき、「副業をした場合の税金はどうなるんだろう?」「せっかく稼いだとしても税金でなくなってしまわないかなぁ」「税金がかからないラインはどこまでなんだろう」と疑問に思ったりしませんか。
法律上は実は…
そもそも副業とはどういうことを指すのでしょうか。
一般的には、会社員の人が正社員として働く傍ら、会社とは異なる場所から収入を得ることを想像するのではないでしょうか。
ですが、実は税法上はそもそも副業という用語や定義がありません。税法上は副業という区分がありませんので、税金の算式や税率は所得区分によって異なり、収め方が変わってきます。
所得の区分を知ろう
副業の税金はどのようにすればいいのかを考えるためには、まずは自分の収入の所得区分を判断していきます。
所得税法では、利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得、一時所得、雑所得の10種類に分類されています。
判断方法や算出方法は異なる!
自分の副業の収入がどの所得区分に当たるのかを確認してから、その所得区分の算出方法の確認、確定申告をすべきかの判断、確定申告の手順などを確認していくという流れとなるので、まずは所得区分の判断をしましょう。
副業として行うことが多いと思われる所得区分のものをいくつかピックアップしてご紹介していきます。
給与所得
本業とは別にアルバイトをした場合は、給与所得となります。アルバイトのみならず正社員としては働いた場合も変わりません。会社員でありながら時間があるのでコンビニなどでアルバイトした場合はこれに該当します。
計算としては正社員とアルバイトの給料所得の合計で算出されます。
譲渡所得あるいは配当所得
株取引をして譲渡によって損益が発生した場合は、譲渡所得です。売買した損益ではなく配当金がある際は、配当所得ということになります。
それぞれ異なりますから、取得した損益はどこからのものなのか確認しましょう。
雑所得
コラムや記事を書いたり、モデルをしたり、オークションに出品をして収入を得たり、アフィリエイトなどその収入がおこづかい程度の際は、雑所得となります。
打ち合わせや調べものにかかった費用、現場での衣装代など自己負担分は、収入から差し引いて所得とすることができます。
不動産所得
相続でもらったアパートを所有している、転勤などで空き家になった家を賃貸として貸し出している場合は、規模の大小にかかわらず不動産所得となります。
副業をした場合には確定申告をしなければいけない?
一般に、一つの会社から給与を取得している場合は、その会社で年末調整をしてくれているため、確定申告の必要はありません。副業で所得を得ている場合、所得税の確定申告を行う必要があります。所得税は一年間のあらゆる所得の状況に応じて課税される仕組みです。複数の箇所から給与を得た場合はすべての源泉徴収票を国税庁に提出する必要があります。
申告のポイントは○○円
ただしポイントは金額です。給与所得や退職所得を得ている人の場合は、それ以外の所得が20万円以下であれば確定申告は不要となります。ですが、本業所得と副業所得が給与所得の場合には所得が20万円以下であったとしても確定申告をする必要があります。給与所得や退職所得がない人は、所得が38万円以下なら確定申告を行う必要はありません。
副業をはじめる前に下調べを!
しかしこれは所得税に関してだけのことです。副業所得が20万円未満だとしても、所得税はかからなくても住民税がかかるため、所属の市町村への申告が必要です。住んでいる地域によっても異なるので、詳細は市町村の役所に問い合わせてみてくださいね。自分の知らぬ間に、脱税をしていたということにならないためにも、事前にチェックしてから副業を成功させましょう。