習い事や資格取得、読書など内面から自分を高める自分磨きは、「自己投資」の一環です。休み時間やアフターファイブを使って、すでに何らかの自分磨きをしている人も多いのではないでしょうか。でも事前にしっかり考えてからはじめないと、せっかくの自己投資がただの浪費になってしまうこともあるんです。自己投資で大きなリターンを得るためのコツと、注意すべきポイントについてご紹介します。
油断するとただの浪費!?
効果を最大限にさせる自分磨きのコツ
2016年5月16日
自己投資が人生にプラスのスパイラルを生む
ローリスク・ハイリターンという夢のような投資があるのをご存じですか? それは習いごとや読書、資格の勉強などで自分にお金をかける「自己投資」です。ビジネスでも役立つ知識や技術を身につけることで将来的に大きなリターンが見込めるのに負担は授業料や受験料のみという、ほかでは見られない安全な投資です。
この自己投資についても、毎月手取り収入の2割の予算を確保したいもの。これも貯金と同じで、先取りで確保することが大切です。
そして、毎月確保した自己投資用予算は1ヶ月以内にすべて使い切ることを目標にしましょう。1ヶ月あればすぐに使いきってしまえるように思う方もいるかもしれませんが、学びたいものを探したり、学ぶための時間を確保したりと、準備のための労力も思いのほかかかるもの。手取り収入の2割を毎月自己投資に使うとなると、結構大変なはずです。
でも、大変なぶんリターンも大きいのが、自己投資のいいところ。毎月自己投資にお金も時間も使うことで、知的財産が蓄積されていきます。そうして蓄積された知識は、将来財産を生み出してくれることもおおいに期待できます。プラスのスパイラルになる可能性があるのも、自己投資の大きなメリット。
実際、読書やセミナーなどにそれなりのお金をかけ、積極的に学んでいる人は、一般的に収入が高い傾向にあるよう。つまり、勉強のためのお金はコストではなく、「投資」になるということです。
年収が高い人は積極的に自己投資している
そもそも日本の給与所得者のうち、年収1,500万円以上の人はわずか1.2%、年収2,000万円以上になると0.5%にとどまります。
このような高収入を得ている人たちは、どのようにして高いレベルのビジネススキルを身につけ、維持しているのでしょうか?
年収1500万円以上のビジネスパーソンを対象としたアンケート調査(スカウト会社レイス調べ)を見てみると、8割の人が「勉強を習慣化」しているとのこと。さらに、このうちの9割の人がはっきりとした目標を持って勉強しています。
勉強の目的は、7割の人が「今の仕事に関連した知識やスキルの習得」を挙げており、1日の勉強時間は、半分以上の人が1時間以上。時間を効率的に使い、今の仕事でもっと成果を出すための学びに集中していることがわかりますね。
油断すると自己投資がただの浪費に!
ここまでの高収入を目指すとまではいかないまでも、自分を高めるために習い事をしているという女性は多いのではないでしょうか。
もちろん習い事をして自分を磨くのはとても良いことなのですが、自己投資は大切なお金や時間を少なからずかけてするものです。実際に投資をする前には投資の期間、かかるコスト、期待するリターン、失敗するリスク要因などをしっかり考えておきましょう。
英会話スクールに申し込んで30万円分のチケットを買ったけれど、忙しくてまだ数回しか通っていない、通信教育を申し込んで教材がどーんと届いたけれど、3日坊主で終わってしまったという経験がある人は要注意です。これを投資という視点でみると、「自分に費やした時間とお金がムダになった」つまり、「自己投資が元本割れ」してしまったということ。投資対象である自分が元本割れなんて、ちょっと悔しいですよね。
こんな事態にならないためにも、英会話の勉強を始めたいなら英会話スクールにお金を払い込む前に、「これから1年間、英会話スクールに定期的に通おう。費用は30万円。目標は1年後にTOEICで750点取ること。はじめる理由は語学力を磨いて、英語を使う部署へ異動がしたいから。平日の夜のコースを申し込んだから突然の残業が心配だけれど、上司や先輩も応援してくれているし、土日のクラスの振替制度があるから続けることができるはず」というように、できる限り具体的にイメージしてみましょう。自己投資の目的からリスク対策まで、こまかく洗い出してみることがポイントです。…とはいえ続かなくては意味がないので、現在の自分の生活に沿って無理のない目標設定をしてください。
目的をしっかりと定め、リスクについても現実的に把握したうえでの投資は自己投資と言えますが、無計画にはじめて結局出費がムダになってしまう…というのでは、ただの浪費になってしまいます。
はじめる前に多方面から検討し、本当に自分の実になる自己投資を行ってみてくださいね。