「できるだけ借金はしない方がいい」と考えている人は多いでしょう。
でも、一概にそうとは言い切れないこともあります。
そこで、どんな時にする借金は良いのか、また良い借金と悪い借金は何が違うのか考えていきましょう。
良い借金と悪い借金
何が違う?
2022年7月7日
「お金を借りる」とはどういうこと?
欲しいものや利用したいサービスがあるときに、「お金を貯めてから買う」というのが一般的です。でも、高額な支出を伴う場合、現金が不足していたり今ある貯金を崩したくなかったりなどで、「お金を借りる」という手段を利用してお金を準備する方法があります。
一般的にお金を借りる場合、「信用」が必要になります。「信用」というのは、金融機関が「返済をする能力がある」と判断することを言います。
例えば、会社は銀行から融資を受けて事業を展開したり設備投資をしたりします。それは、銀行が「この会社にはいくらまで貸すことができる」と判断したということです。
もし、その会社の経営状況が悪化していて返済能力がないと金融機関が判断したら、そもそも融資を受けることはできません。
人も同じで、「継続的な収入があり返済能力がある」と判断されて初めてお金を借りることができるのです。
良い借金VS悪い借金
良い借金とは?
個人でお金を借りる場合に多いのが住宅ローンやマイカーローン、または教育ローンや奨学金などが思い浮かぶと思います。
「良い借金」とは、これらのように、将来資産を生み出すものに資金を投じるための借金です。
一般的に、住宅を購入しようとする場合、現金で一括払いをして購入することは難しいですね。
現金で一括払いをするためにお金を貯めてから……となると、せっかくお金が貯まっても、購入した家に住めるのは随分先になり、短い期間になるかもしれません。
住宅の購入には適した時期があり、購入した物件は「資産」として残すこともできます。
また、教育費が不足している場合、奨学金や教育ローンを利用することがあります。この場合も適切な時期にお金を借りて学ぶことで、将来必要な知識や資格を得ることができ、将来の自分への自己投資と捉えることができるでしょう。
悪い借金とは
一方、悪い借金は良い借金と全く逆で、資産を生み出さないものに資金を投資じるための借金です。
資産を生み出さないばかりか、逆に資産を減らす場合があります。
例えば無計画にお金を使ってしまい生活費が足りなくなった、ギャンブルにお金を費やした、クレジットカードで買い物を重ねてしまいリボ払いが延々と続く、などは悪い借金と言わざるをえないでしょう。
お金を借りる時に気をつけたいこと
返済は必ず、遅れずに
お金を借りると、返すのが当然のことです。
もし、返済期限がきているのにお金を返せない場合は「延滞」となり、延滞が2~3ヵ月続くと個人信用情報機関に延滞情報が登録されます。
その場合、クレジットカードが使えなくなったり必要な時にローンが組めなくなったりします。
お金を借りる時は「借りられる額」ではなく「返せる額」を考えて計画的に利用しましょう。
多重債務に要注意
ローンを組む時は、ほとんどの場合目的があるのではないでしょうか。
先ほど例にあげたように、住宅ローンやカーローン、教育ローンなどあらかじめ決められた目的のために融資を受けることを「目的ローン」といいます。
目的ローンは借りたお金の使い道が決められている代わりに、低金利で借りることができることが多いです。
一方、使い道が自由なフリーローンや、専用のカードを使って利用するカードローンは金利が高めに設定されています。
特に消費者金融などのカードローンは、簡単な審査で借入限度額の範囲であれば何度でも借りられるため、借金を返済するために別のカードローンで借金をするという「多重債務」に陥りやすい傾向があります。
目的が明確でない安易な借り入れは生活レベルの低下につながりやすいので、注意が必要です。
「借金」をすると必ず利息がかかります。
でも、新たな資産や価値を生み出したり、自己投資が収入の増加につながったりと、利息以上のリターンを生み出すことができるのであれば「良い借金」と考えることができます。
お金を借りる前には、返済できる金額かどうかをしっかり考えて将来に投資してくださいね。
※本ページに記載されている情報は2022年6月11日時点のものです。