動物が好きで、ペットを飼うかどうかと迷っていませんか。生き物が相手ですから、物品の買い物のような気軽さでは決められませんよね。世話をする時間のやりくりなどのほか、かかる費用についても考えておく必要があります。ペットを飼うか迷っている方には家計簿などを使った家計チェックがおすすめです。では順番にご紹介していきましょう。
ペットを飼うか迷ったときどうする?
家計簿などによる家計チェックがおすすめです
2022年6月2日
心地良く暮らしてもらうために必要なことは?
犬や猫などのペットを飼うためには、愛情が第一ではあるものの、ある程度のお金も必要です。
- 飢えないように → 適切なフードや水
- ケガや病気のリスク → ワクチンや治療
- 心地良い飼育環境 → 冷房や暖房、ペットシーツなど
ペットの種類によっては、トリミングなどの定期的なケアや、リードなどのお散歩グッズも必要となるでしょう。病気やケガのときに治療費が高額になることもあるため、ペット保険を利用する方もいます。
去勢手術や任意のワクチンは飼い主の判断で
ペットホテルを利用したり、しつけのためにドッグトレーナーからレッスンを受けたりと、飼い方によってお金のかかり方もいろいろ。去勢、避妊手術をさせるかどうかも飼い主が判断します。
犬の毎年の狂犬病ワクチン接種は義務(狂犬病予防法)ですが、ほかの感染症予防ワクチン、そして猫の感染症予防ワクチンは任意です。飼育環境などに合わせ飼い主が接種させるかどうか判断します。ワクチンには副作用の可能性もあるため、メリットデメリットを知った上での判断となるでしょう。
出典:厚生労働省
寿命を考えた長期的な目線で考えよう
個体差が大きい治療費
ペットにかかるお金の話で、よく話題になるのが高齢期の病気治療のための支出の大きさです。犬は7歳前後、猫は10歳前後からが高齢期とされています。
出典:環境省
個体差が大きいのですが、かかった病気や治療の選択により頻繁な動物病院通いや手術などで高額な費用がかかるケースもあります。動物病院の数が増えているだけでなく犬猫1頭当たりの動物病院売上高も増加しており、昔に比べてペットの生涯医療費が高くなっている現状が窺えます。
出典:農林水産省
治療費のかけ方もそれぞれ
ペットにどんな治療をしてあげたいのか(なんでもしてあげたいと何百万とかける飼い主さんもいれば、苦痛を取り除く治療や治る見込みのある治療に絞るなどの線引きをする飼い主さんもいます)の判断により、かかる治療費は変わります。
筆者の個人的な意見となりますが、人間も保険治療と保険外治療の選択をしているように、ペットへの治療も必ずしも「動物病院から提示されたすべての治療を施してあげるべき」ものとは思いません。
毎年かかる通常の費用と、このくらいはと自分で判断できる程度の高齢期治療費を用意できるのであれば、愛情をかけて大事に育ててあげられる方がペットを飼うことを諦める必要はないと思います。
ペットと自分の幸せのため前向きな家計チェックを
ペット分の費用を確保できるかどうか
費用面でペットを飼えると判断できる方は、以下のいずれかのケースとなります。
- ペット用に使える貯金が既にある人
- 毎月の収支に余裕がある人
- 家計改善によりペットにかかる費用を捻出できる見込みがある人
10~15年という寿命を見据えた上で、ペットのために使える(数十~数百万円程度の)貯金が既にある人は、費用面での心配はいらないといえるでしょう。
大体の目安として、犬は猫の倍くらい費用がかかる(例えば年間36万円と18万円のようなイメージですが、個体差が大きく飼い方にも左右されます)といわれます。飼いたいペットが具体的に決まっているのであれば、かかる費用、かけたい費用の目安を調べてみましょう。
通帳で年間貯金額をチェック
年単位の貯金額は、ペットを飼えるかどうかの目安のひとつとなります。しばらく記帳していない通帳のある方は、この機会に記帳しておきましょう。
いくつの口座を持っているのか、年間でどれくらい貯金が増えているのか、よい機会と思ってチェックしてみてください。
年間の貯金額がよくわからない、あまり貯金できていないという方は、直近の1ヵ月単位の収支チェックのステップにうつりましょう。
面倒くさい家計簿はとにかく手を動かしてみることから
アプリでもテンプレートでも
直近の1ヵ月分の家計簿をつけると見えなかったことが見えてきます。面倒くさいと感じても、まず1ヵ月分だけ、ペットのためと思えば乗りきれるかもしれません。
手を動かし始めると何とかなってしまうのは、仕事や家事などと同じです。家計簿アプリ、あるいは家計簿テンプレートをダウンロードしてみるなど、とにかく手を動かしてみましょう。
紙での記録が好きな方は、本屋さんで好みの家計簿を1冊購入してみてもよいと思います。
日々の生活が数字で見えてくる
家計簿の項目を見ると、私たちの日々の生活がどのようなもので成り立っているのかが一目でわかります。住居費、食費、水道光熱費など、わかるところから埋めていきましょう。
領収書など手元にないものを最初から探し始めると、時間がかかり嫌になってしまう方がいるかもしれません。通帳からの引き落としなどでわかるところからどんどん埋めていく方法がおすすめです。
食費については、1ヵ月分のレシートをためてみる、クレカ明細をもとにするなどの方法で後からまとめての記入でもよいでしょう。
スマホの契約プラン変更、サブスク見直し、衣服費見直しなどを見つけて実行するとともに、数ヵ月以上かけてペット貯金をしてみましょう。責任を持って飼えるという自信がついてから新しい家族として迎えれば、心に余裕を持った状態でペットとの生活を楽しめるはずです。
ペットを飼うためには手間もお金もかかるため、一時の気持ちだけで決めない冷静さが必要です。飼育放棄は防ぎたいですよね。家族の同意も大切なポイント。なぜ飼いたいのか、誰のために飼いたいのか、世話をし続ける覚悟はあるのか、ゆっくり考えるのは自分にとってもきっとプラスになるはずです。気持ちよく新しい家族を迎える準備のひとつとして家計チェックをしてみましょう。
※本ページに記載されている情報は2022年4月18日時点のものです