エシカル消費という言葉は聞いたことはあるけど、どういう意味かはわからないという人もいるかもしれません。実は日常の買い物などですでに実行していることもあり、エシカル消費の意味を知れば「そういうことか!」と納得する人も多いはず。でも、エシカルを心がけたお金の使い方をするほど財布も気持ちも豊かになるって知っていますか?本記事では、エシカル消費の意味や価値について説明します。
最近よく聞く「エシカル消費」って?
ココロも財布も豊かになるお金の使い方
2021年12月14日
エシカル消費とは?
エシカル消費とは、人や社会、環境、地域に配慮したモノやサービスを選んで消費(購入)することです。「倫理的・道徳的」という意味の言葉「エシカル(ethical)」からエシカル消費といわれています。
私たちが買う商品・サービスは、どこかで誰かが作り、運び、手をかけてくれていますが、その向こう側には、社会や環境、労働に過度な負担を与えているものもあります。そのような過度に負担がかかっている商品・サービスを購入する人が多ければ、その商品・サービスをより多く生産するようになります。環境や労働により多くの負荷がかかり、ひいては環境問題、途上国の貧困や児童労働などの社会的課題につながります。
そうではなく、ひとりでも多くの人が人や社会、環境、地域に優しい製品・サービスを選ぶことで、生産者・企業側がより人・社会・環境・地域に優しい製品・サービスを提供、そして世界をより良くしていくいうのがエシカル消費の目的です。
このように聞くと、「なんだか難しそう……」と思う人もいるかもしれません。しかし、エシカル消費はなんら特別なことではありません。買い物したり、バスに乗ったり、ホテルに泊まったり……と、購入(消費)するモノやサービスを選ぶときには、価格や品質、安全性などをチェックしますよね。その時に、エコ(環境)に配慮された商品であるかなんてこともチェックしている人もいるでしょう。ほかにも、古くなったエアコンや冷蔵庫などの家電製品を省エネ製品に買い換えたり、地産地消を心がけたり……こういう行動もエシカル消費なのです。
あなたのエシカル消費度をチェックしてみよう
普段、何気にやっているものの、自分がエシカル消費をしていることに気づいていなかった人もいるかもしれません。もしくは、エシカル消費をしているつもりでいながら、実はできていない人もいるかもしれません。そこで、自分のエシカル消費度をチェックしてみましょう。代表的なエシカル消費の例を説明とともに紹介しますので、いくつできているか確認してみましょう。
フェアトレード商品を購入している
発展途上国の生産者・労働者の支援につながります。
寄付付き商品を購入している
福祉活動の支援など、社会貢献につながります。
福祉作業所などで作られた商品を購入している
障害のある人たちの支援につながります。
旬の野菜・果物を購入している
使用燃料が減るためCO2排出が低減され、環境への負荷が減ります。
地産地消をしている
地域の生産者および地域経済の活性化につながります。また、輸送距離が減るためCO2排出が低減され、環境への負荷が減ります。
地元の商店で買い物する
地域の活性化につながります。
エコ商品・リサイクル商品を購入している
環境への負荷を低減できます。
ファミリーパックなど個装されていない商品を購入している
ごみを減らし、環境保護につながります。
必要なものを必要なだけ購入している
ごみを減らし、環境保護につながります。
エコバッグを使っている
ごみを減らし、環境保護につながります。
エシカル消費を意識すれば、お金の使い方も変わる
実はエシカル消費を意識すれば、お金の使い方の改善につながることをご存じでしょうか。
エコ製品や地元生産の無農薬野菜などは、価格がちょっと高めでお財布にはキツい……なんて考える人もいるかもしれません。しかし、自分の消費行動を振り返ってみると、安いモノを買っても食べきれずに廃棄したり、すぐに壊れてお金を無駄にしたりした経験はないでしょうか。上の例にもありますが、「必要なものを必要なだけ購入」というのもエシカル消費です。これを意識していれば、購入するものを厳選するようになりますからムダ遣いの削減・防止に役立ちます。お金の使い方も改善できて貯金も増やすことができそうですね。
お金の使い方を意識できるようになれば、お金の預け先にも気を配るようになるかもしれません。また、環境やSDGs(持続可能な開発目標)を意識するようになることで、環境・社会・企業統治に配慮している企業に投資をするESG投資に興味を持てるようになるかもしれませんね。環境への貢献とESG投資の関係は「エコロジーに貢献するほど貯蓄が増える?! エコで得する方法を紹介」の記事もぜひ参考にしてみてください。
今回、10個の例とともにエシカル消費について説明しましたが、決して難しいものではないことがおわかりいただけだでしょうか。環境や人権・社会への課題解決に向けた貢献をしながら、自分の心とお財布も豊かにしたいですね。
(※本ページに記載されている情報は2021年11月27日時点のものです)