あなたは、マイナンバーカードを持っていますか。持つ派と持たない派に分かれているマイナンバーカード。2021年3月から保険証としての利用が開始されます。コロナ禍の10万円給付のときには、オンライン申請にも役立ちました。上限5,000円分のマイナポイントが気になる人もいるでしょう。マイナンバーカードを持つことによるメリットを、簡単にご紹介します。
マイナンバーカードが保険証に?
コロナ給付金10万円申請にも役立ったこと知ってる?
2021年2月26日
2021年3月から始まる保険証利用
最初からすべての医療機関で利用できるわけではない
マイナンバーカードを持つか、まだ持たずに様子見をしておくか迷っていませんか。判断の分かれ目は、利便性と情報漏えいリスクのバランスにあるかもしれませんね。
そこで気になるのが「マイナンバーカードが保険証として利用できるようになる」という話題。2021年3月から保険証利用が始まりますが、最初からすべての医療機関・薬局で利用できるわけではありません。
厚生労働省のHPでは、2023年3月までにすべての機関で利用できることを目指していると公表されています。普及が進むまでのしばらくの間は、従来の保険証の持ち歩きも必要となるかもしれませんね。
出典:厚生労働省(https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08277.html)
受付時の手順が変わる?
マイナンバーカードを保険証として利用する場合、医療機関等での受付手順が変わります。
従来の保険証を利用するときは、窓口職員の方への手渡しが一般的でした。
マイナンバーカードを保険証として利用するときは、医療機関等の窓口に設置されるカードリーダー(顔認証付き)にカードをかざします。顔認証か暗証番号、あるいは窓口職員の方の目視による本人確認で完了です。非接触で済みます。
従来の保険証と異なり、マイナンバーカードは窓口職員の方へ預けません。12桁のマイナンバーを窓口職員の方へ伝える必要もないため安心しましょう。
マイナンバーカードを持つと便利になるの?
薬や健診の情報等が連携される
ここで、「受付手順が変わり、従来の保険証を持たずに済むだけでは、マイナンバーカードの保険証利用にそれほど利便性を感じないのでは」という疑問が生まれますね。
マイナンバーカードの保険証利用で便利になることは、ほかにもあります。
複数の薬を服用していて、薬の名前をいちいち覚えていないという方は少なくありません。マイナンバーカードの保険証利用では、薬や健診のデータ(※)が自動連携されます。自分で覚えていなくても、お薬手帳を持ち歩かなくても、医師に過去のデータを知ってもらえるようになるのです。
※血圧のほか、肝機能や血糖といった血液検査データ、心電図検査データなど。薬剤情報等の連携は令和3年10月から開始予定。
旅行時に医療機関へかかったとき、あるいは災害時などにおいても薬の情報連携が役立ちます。
高額医療費制度や医療費控除制度利用にも役立つ
マイナンバーカードを保険証として利用すると、医療費が多くかかったときに医療費の一部が還付(免除)される高額医療費制度利用手続きも簡単になります。一時的に支払ってから後に還付されるのではなく、限度額以上の支払いが免除されるのです。
また、医療費控除の確定申告(2021年分所得税の確定申告から)を行う際には、マイナンバーカードのマイナポータルで医療費通知情報を管理でき、e-Taxと簡単に情報連携(マイナポータルを通じての自動入力)できます。
コロナ禍の10万円給付オンライン申請にも役立った
2020年にコロナ対策のための10万円給付がありましたが、このときの手続きにもマイナンバーカードを利用できたことをご存じでしょうか。この給付金の正式名称は特別定額給付金です。緊急経済対策として行われた給付でした。
マイナンバーカードを持っていない方は郵送で給付金申請をしたはずです。自治体から届いた申請書に記入をし、振込先口座確認書類や本人確認書類の写しとともに郵送するという手続きでした。
一方、マイナンバーカードを持っている方はオンラインで申請ができました。マイナポータルで必要事項を入力、振込先口座の確認書類をアップロードという手続きでした。
マイナンバーカードの申請は簡単
自治体による本人確認は1回だけ
マイナンバーカードの申請手続きは簡単です。スマホかパソコン、証明写真機、郵送のいずれかから申請します。マイナンバーカードを持っていない方に交付申請書が同封された封筒が届いているはずですが、開封せずに放置したままという方もいるかもしれませんね。
筆者はパソコンから申請を行いましたが、必要事項の入力にかかった時間は、ほんの数分。顔写真もWeb上のアップロードで済みました。
その後、1カ月ほど経ってから届く交付通知書など(※)を持参して自治体窓口へ取りに行き完了となる予定です。交付に手数料などはかかりません。無料です。
※交付通知書のほか、通知カード、免許証などの本人確認書類が必要(持っている方は住民基本台帳カードも)。
上限5,000円分のマイナポイントは2021年3月末まで
マイナンバーカードを2021年3月末までに申請すると、上限5,000円分のマイナポイントをもらえます。
申し込みを3月末までに行えば、2021年9月末(※)までに行ったチャージ、買い物がポイント対象となるため慌てて買い物しなければと焦る必要はありません。
※2021年3月末から期限延長されました。
マイナンバーカードを持つか持たないかの問題に一つの正解はありません。クレジットカード活用派と現金派の方がいるように、またキャッシュレス決済アプリを使う方と使わない方がいるように、利便性とリスク管理バランスの価値観は人それぞれですよね。マイナンバーカードの利便性について正しい情報を入手し、自分がよいと感じたタイミングで申請するとよいでしょう。
※本ページに記載されている情報は2021年2月17日時点のものです。