銀行で口座を開設すると、Web通帳(インターネット通帳)を積極的にすすめられるようになりました。
2021年から紙の通帳有料化を始めた銀行もあり、「紙のままがいいのに」という声も聞かれています。
紙の通帳は無料のままで口座維持手数料を導入している銀行もあるなど、銀行のサービス内容が変化しつつある今、私たちがまずやるべきは銀行口座の整理です。
銀行口座を整理するメリットや方法についてご紹介します。
紙の通帳が有料化?
銀行口座整理のおすすめ
2021年2月10日
銀行口座の整理はしたほうがいい?
銀行口座の数をチェックしよう
突然ですが、質問です。
・あなたは、保有している銀行口座の数を把握していますか?
・保有している銀行口座の数が今のあなたにちょうどいいと感じられていますか?
これらの問いに対し、いずれか一方でもNOという回答の方には、銀行口座の整理をおすすめします。自分の生活スタイルに合う数よりも多く銀行口座を保有していませんか。休眠口座というワードが話題になったこともありますね。
きちんと中が整理された引き出しと、そうでない引き出しの使い勝手が全く異なるのと一緒で、ルールもなくあちらこちらに置き場所が散らばっていると、お金も管理しづらくなります。
日頃からお金の管理が苦手と感じている方は、大まかなルールを決めて銀行口座の数もすっきりさせておきましょう。適切な管理は、お金を貯めるために役立ちます。
紙の通帳が有料化?
デジタル化の流れにより、2021年から紙の通帳発行に手数料がかかる銀行が出てきました。とはいえ、紙の通帳有料化を実施する銀行でも新規の口座開設分が対象。現在保有している紙の通帳の繰り越しは無料です(2021年1月時点)。
ただし、年単位で通帳への記帳がないと自動でインターネット通帳へ切り替えるとしている銀行もあり、紙の通帳が必要な方は再発行の手続きが必要となります。
数年利用していない銀行口座の通帳から口座維持手数料をとる銀行も、今後増える可能性があります。
ただでさえ低金利でお金を増やしづらい状況にある銀行預金。無駄な手数料をとられるリスクを避けるためにも「必要ない銀行口座は持たないほうがいい」ときがきていると考えましょう。
通帳は大ざっぱなお金の管理に役立つ
家計簿が苦手な方でも
家計簿などによる日常のお金の管理が苦手という方でも、通帳残高のチェックは問題なくできているのではないでしょうか。通帳残高によるお金の管理は、意外とあなどれない便利な方法です。
通帳残高によるお金の管理では、1行1行をくまなくチェックするような面倒な作業をしなくても、大まかな推移の確認が簡単にできます。月末まで何とかなるかといった短期的なお金の管理だけでなく、半年前の残高に比べてどのくらい減っているか、収入の増え方に見合った残高の増え方が見られるかなどが一目瞭然です。
「どの通帳で残高いくらを維持すれば、トータルでいくらのお金を維持できるか」と簡単にお金を管理できますよね。支出額や貯金ペースの見直しを考えるとき、口座の残高を参考にできるのです。
3つの銀行口座が合う方の例
銀行口座の数を決めるための参考に、目的別で3つの銀行口座を利用するA子さんのケースを見てみましょう。
① 貯金用口座:貯金300万円、毎月5万円プラスさせていく
② 日常使い用口座:口座残高を常に3万円以上にしておく
③ 臨時出費用口座:口座残高を30万円前後でキープ
A子さんの場合は、会社の給与振り込みで指定された銀行口座を②で利用しています。日常使い用口座の残高が少なくなりがちで臨時出費にあたふたしてしまうタイプの方には、A子さんのような③臨時出費用口座利用がおすすめです。
副業をしている方であれば副業用の口座を利用してもよいし、大切な趣味のための貯金口座なども考えられますね。
それぞれの口座で定期的な残高確認をするだけで(①は年に一度、②は1カ月や数カ月単位でなど)、自分のお金の動きを大ざっぱにチェックしていけます。
インターネット通帳に抵抗を感じる?
紙の通帳からインターネット通帳への切り替えの話に抵抗を感じる方は少なくありません。著者もその一人です。
しかし、ネットでの銀行利用には特典のあることが一般的。ネット利用が少しでも気になる方は、紙の通帳を保有したままインターネットバンキングサービスを利用することから始めてみてもよいでしょう。特典内容は銀行ごとに異なります。自分の利用する銀行にどんな特典があるか、ぜひチェックしてみてください。振込手数料などを節約できるかもしれません。
インターネットバンキング利用申込の基本的な流れとしては、Web上での入力に数分かかる程度か、追加の手続きとして数日後に送付されるパスワードをWeb上で入力するくらいでとても簡単です。
日々の生活のためにうまくお金の流れをつくったり、少しずつでも大きく貯めたりできるよう、銀行口座とは賢く付き合いましょう。目的別に口座を整理し、自分のお金の動きがよりクリアに見えるよう工夫してみてくださいね。
※本ページに記載されている情報は2021年1月26日時点のものです。