子どもへのおこづかいは、小学生から始まり大学生くらいまで続くことが一般的。この間で、家庭ごとの差が特に大きくなるのが大学生です。
一人暮らしか実家暮らしか、文系か理系か、何年生かによって、子どもがバイトできるかどうかの状況などは変わります。
大学生の子どものおこづかい額の決め方のヒントを6つご紹介します。
大学生のおこづかいどうする?
一人暮らしか実家か?文系か理系か?
2021年1月29日
個人ごとの事情がかなり異なる
○○ちゃんと同じにとはいかない
子どもが小さいうちであれば、小学生○○円、中学生なら○○円と、おこづかいの金額は比較的決めやすいものでした。
しかし、大学生となると、行動範囲が広がるため必要額が見えにくく、大学で必要な単位をとる大変さ、通学時間などの個人差も大きくなります。大学生の子どもの親の「さて、うちの子のおこづかいはいくらにすればいいのか」は、あるあるの悩みです。
親の価値観による違いも
大学生の子どものおこづかい額決めには、親の価値観による違いも見られます。
・身の丈に合ったお金の使い方を自分でしっかり考えられるようにバイトが前提、おこづかいはなし、あるいはなるべく少なく
・勉学をはじめとした学生生活に集中できるよう不足のないおこづかい額を渡す
大学生のおこづかい額は、各家庭の家計状況だけで決まるわけではありません。家計に余裕があっても、金銭教育のためにあえておこづかいを渡さないと決めている家庭もあります。
ヒント1:家庭の基本方針を決める(不足なく渡す派、なるべく渡さない派)
最低限必要なお金と分けて考える
オンライン授業という状況も考慮
基本方針が決まったら、おこづかい額を決める前に、大学に通うために最低限必要なお金を別枠として先に算出しておきましょう。昼食代は学食メニューを参考にします。
・通学定期代
・昼食代
なお、昼食用にお弁当を持たせ、浮いた分をおこづかいに回す工夫をする家庭もあります。子どもの希望を確認しながら検討しましょう。
ヒント2:お弁当を持参させ昼食代分をおこづかいに回すことも検討
コロナ禍という特別な状況により、大学に通う頻度が低いケースも見られます。通学定期は通勤定期に比べ割引率が高いですが、定期券にする場合と普通に払う場合の金額を比べて効率的に定期券を利用しましょう。
一人暮らしの仕送り額決めのときは固定費と変動費で分けて考える
一人暮らしの大学生の子どもの場合、最低限必要なお金として下記もプラスされます。このうち、固定費である家賃や光熱費以外、例えば食費、日用品費はやりくりしだいでおこづかいに回す分を増やせます。仕送り額を決める際に、最低限必要と考える金額を子どもに算出させてみましょう。
・家賃、光熱費
・食費(朝食代、夕食代)
・日用品費
ヒント3:子どもに一人暮らしでかかる金額が月あたりいくらくらいになるか算出させる
なお、風邪で医療機関にかかるときなどの臨時出費のための予備費も必要です。節約のために食事を抜いたり、冷暖房を我慢したりして体調を崩すことのないよう、親としてのアドバイスをしながら子どもと意見をすり合わせていきましょう。
大学生活を豊かにするためにかかるお金
スマホは必須アイテムではあるものの
スマホの通信費、端末代を最低限必要と考えるかどうかは、家庭ごとに異なります。友人とのコミュニケーションやサークル活動のほか、就活にも必須のアイテムですが、高額な通信料は不要かもしれません。
そのため、基本的な通信費は親が負担し、一定以上の利用額になったら本人のバイト代から出させるなどのルール決めをしている家庭もあります。
・通信費(スマホ料金)
ヒント4:スマホ通信費は「親負担はここまで」という線引きをしておくと安心
金銭感覚を養うよい機会
洋服代や美容院代、友達との会食、サークル活動にかかるお金などは、おこづかいの扱いです。
・洋服、化粧品、美容院代
・友人との食事代ほか遊ぶ費用
・サークル活動にかかる費用
これらは、個人ごとのおこづかい額に開きが出る原因となりますが、子どもが金銭感覚を養うよい機会ともなるでしょう。堅実なお金の使い方をする友人、余裕のある使い方をする友人など、いろいろな友人たちの中で自分らしいお金の使い方を身につけてほしいですね。
子どもからおこづかいが欲しい、金額を上げてほしいなどといわれたら、レシートやカード明細を見せてもらい適正な使い方をしているかチェックしてもよいでしょう。
大学生の子どものアルバイト
バイトをする時間をどのくらいとれるか
次に、おこづかいの金額決めに大きくかかわる子どものバイトの話にうつりましょう。
自宅通学で通学に時間がかかる子の場合、週末のみのバイト、あるいは夏休みや冬休みの短期バイトが基本的な選択肢となります。大学の講義の取り方により、平日でも週1なら可能、週2ぐらい可能と、うまく時間がやりくりできるケースもあるでしょう。
ヒント5:通学時間がどれくらいか、どのくらいバイトを入れられる状態かを確認
積極的に多くの単位を取るとき、少なめの単位取りのとき、就活が始まる学年など、学年や前期、後期によっても空き時間の状況は変わります。
なお、理系学生は大学や学部、学科により実験や実習に時間をとられるケースが少なくありません。文系学生においても、資格取得のための勉強時間が多く必要となるケースでは、バイトできる時間が限られます。
お金の問題だけではないバイトから得られるプラス経験
子どものおこづかい額決めに大きくかかわるバイトですが、バイトからは貴重な社会体験という面でのプラスも得られます。また、別業種2カ所でバイトをすることで、向き不向きや仕事への見方の広がりを得られるケースも見られます。
【バイトで実感できる仕事比較ポイントの例】
・コミュニケーション力が評価される仕事か、きっちりとこなすことがより評価される仕事か(自分が評価されやすいのはどちらか)
・準備や覚える作業などバイト時間外の作業をともなう仕事か、時間内だけ働く仕事か(見た目の時給と実際にかかる時間の違い)
ヒント6:バイト経験で得られるものがお金だけではない点も考慮
親子間であっても、お金のやりとりは大事な問題の一つとなります。現実的に必要と考えられる金額と子ども本人がバイトでまかなえる金額、家計状況から可能な金額を冷静に判断、算出し、双方が納得できるおこづかい額決めに役立てましょう。
※本ページに記載されている情報は2020年12月24日時点のものです