今のiDeCoのルールは、会社員だと加入できない人が多いのが現状です。しかし、2022年から会社員でも iDeCoに加入できる人の範囲が拡充されることをご存じでしょうか?改正ポイント3つと、メリットもわかりやすく解説します。まだまだ先のことのように思える自分年金作り。この機会に理解して、安心して豊かな老後を迎えられるように準備しましょう。
会社員の私も加入できるって本当?
iDeCo改正ポイント3つとメリット
2020年12月28日
iDeCoの改正点3つとは?
1.会社員のiDeCoの積み立て可能期間が延長される
現状60歳未満である積み立て可能期間が、65歳未満までと5年間延長されることになりました。(2022年5月から)
2.iDeCoの老齢給付金の受給開始年齢が延長される
現状、60歳から70歳までに受け取り開始の手続きを取る必要がありましたが、60歳から75歳までと受け取り期間が繰り下げられます。(2022年4月から)
3.企業型DCを運用している会社員も原則加入できるようになる
企業型DCを実施している企業で、「マッチング拠出」を導入している企業は、iDeCoに加入ができず、併用できない会社がほとんどでした。「マッチング拠出」とは、会社が出している掛け金に上乗せして、加入者本人も掛金を拠出できる仕組みのことです。
今回の制度改正では、2022年10月から企業型DCで従業員が掛金を上乗せする「マッチング拠出」が導入されている場合でも、「マッチング拠出」か企業型DCかiDeCoかを選べるようになります。
iDeCoの3つのメリットとは?
1.所得控除で手取り収入がアップ!
掛けた金額が所得控除の対象になりますので、手取り収入が増えます。
例:35歳年収400万円で、iDeCoに月2万円を60歳まで掛けた場合
2万円×12ヶ月×25年×20%(年収400万の場合の所得税率)=120万円
25年掛けた場合、120万円節税できます。年換算で、4.8万円手取りが増えるということになります。
さらに改定で65歳まで掛けた場合は、
2万円×12ヶ月×5年×20%=24万円
5年間で、さらに手取りが24万円増えることになります。
2.運用益が非課税に!
通常、運用利益は約20%の税金がかかりますが、iDeCoは非課税です。月2万円を30年を年率5%平均で運用した場合、元本720万円に対しての運用益約944.5万円が全て受け取ることができます。
(金融庁HP「資産運用シミュレーション」より算出)
3.退職所得控除、または公的年金控除が受けられる!
iDeCoを一括で受け取る場合は、退職所得、年金として受け取る場合は、雑所得になりそれぞれ、所得控除が受けられます。どちらがよいかは、退職金や厚生年金の受け取る金額によって違います。
なお、企業年金制度のパターンと、iDeCoの掛け金上限は以下の通りです。あなたのお勤め先パターンを、確認しておきましょう。
早く始めよう!
・会社員のiDeCoの積み立て期間が延長された
・受給開始年齢が繰り下げられた
・会社員でもiDeCoを選べるようになった
上記の3点が、今回改正されることになりました。早く始めることが、より節税効果も大きくなり、資産形成に差がつきます。年金は自分で作る時代です。ぜひ、この機会に準備をしてくださいね。
(※本ページに記載されている情報は2020年12月28日時点のものです)