「恋人同士という親しい間柄でもお金のことだけはなんとなく話しづらい」と思っている人も少なくないと思います。でも、結婚して夫婦になってからお金の価値観が合わないことがわかると、思わぬ悩みを抱えてしまうかも? これからの人生を一緒に歩むことになるパートナーだからこそ、生活に必要不可欠なお金のことをきちんと話し合っておくことが大切です。
結婚前に話しておきたい
夫婦のお金のこと
2017年3月1日
お金の管理はどうする?
今や女性が働くのは当たり前の時代。結婚してからもこれまでの延長線でお金の管理をしてしまうことも多いのではないでしょうか。でも、女性は出産や子育てなどをきっかけに働き方が変わることも多いもの。なんとなく始めてしまったお金の管理法を後から変えるのはなかなか難しいこともあります。きちんとした考えなしに、流れでお金の管理をするのはオススメできません。
夫婦のお金の管理方法にはどんなものがあり、それぞれどんな特徴があるのか、ケースごとに見て行きましょう。
妻または夫が一括管理する
夫婦の収入を金額に関わらず合算して1つのお財布で管理する方法です。2人の収入が明確になるため、将来に向けた貯金がしやすいというメリットがあります。また、妻が会社を辞めたときにもお金の管理でもめることは少ないでしょう。一方で、管理が一人にまかされているため、管理能力によっては貯金がまったくできない、赤字になるなどのリスクもあります。おこづかいなどをめぐって、管理をしていない側から不満が出てしまうことも。
共用の口座で管理する
毎月決められた金額を夫と妻のそれぞれが入金し、一緒に管理する方法です。毎月の入金額は「それぞれの収入に応じて決める」「同額を入金する」などの方法があります。夫婦2人で管理することでお互いに家計支出を把握しやすいというメリットがあります。また、生活費の負担分以外の収入は自由に使えるため、共働きを続けていきたい夫婦、趣味や自己投資などを大切にしたい夫婦などに適しています。その反面、妻が会社を辞めて収入がなくなったときなどに、自由度が下がるという理由からお金の管理で意見がぶつかりやすいという面も。
費用別に支払い分担を決める
「家賃と光熱費は夫、食費と日用品費は妻」といったように、支出費用ごとに分担する管理方法です。同棲カップルから結婚した夫婦などによく見られる方法で、管理しやすくそれ以外のお金を自由に使えるというメリットがあります。
しかし、一緒にお金を管理していないので、いつまでもワリカン感覚が抜けず、費用ごとの支出が変化したときなどにトラブルになりがちです。また、いざマイホームなど大きな買い物をしようとしたときにお互いに貯金がほとんどなかったという事態になってしまうことも。
どんなお金の使い方をするのかを知っておく
一人一人の性格が違うように、お金の価値観も人それぞれです。誰よりも知っているはずの恋人同士でも、結婚してからそのお金の使い方を知ってびっくり!なんてケースもあるので、好きな人だからといって油断は禁物です。これだけは確認しておきたいポイントをご紹介します。
おこづかいはいくらにするか
生活費とは別に自由に使えるおこづかいは、多すぎても少なすぎてもダメ。お互いの収入を把握した上で、あらかじめいくらくらいのおこづかいが必要なのかを話し合っておきましょう。「外食などの交際費はおこづかいとは別」と思っている人もいるので、おこづかいにどんな費用が含まれるのかを確認しておくことも忘れずに。
趣味や自己投資にいくら使うか
趣味は教養を深めたり心を豊かにしてくれたり大切なものですが、お金をかけようと思えばいくらでもかけられるのでちょっと怖い存在でもあります。どんな趣味にどのくらいのお金を使うかはあらかじめ知っておいた方が安心です。パチンコや競馬などギャンブル要素の強い趣味がある場合は、毎月いくらまでなど制限を設けた方がよいでしょう。また、ジムや英会話といった自己投資は重要ですが、度を越えると生活に支障をきたすただの浪費になってしまうので、こうした項目も要チェックです。
将来設計を共有する
夫婦とはこれから長い人生を共に歩んでいくパートナーです。生活するだけで精一杯とならないように早めに将来設計を共有しておくことが大切です。
住宅はマイホームか賃貸か
住宅の生涯支出は購入も賃貸も変わらないとも言いますが、購入となるとやはりまとまったお金が必要で、ローンを組むための準備も必要です。購入するならいつまでにいくら貯める(返す)のかなど具体的に決めておきましょう。
子どもを持つかどうか
子どもを授かった場合、生活費や教育費などにかかるお金が一気に増えます。必ずしも計画通りにいくとは限りませんが、子どもを何人欲しいか、どんな教育を受けさせたいのか、そのためにはいくら貯金をする必要があるのかを考えてみましょう。
初めからお互いのすべてを知ることは無理ですが、お金についてきちんと話しておくと貯金もしやすくストレスが少なく生活することができます。結婚を考えている人がどんな将来を考えている人なのか、少しずつでいいので話し合う時間を作るようにしましょう。すでに婚約または結婚している場合は、窮屈にならない程度にルールを決めるのもいいでしょう。