真面目にコツコツ貯金や節約をしていても、急な出費やアクシデントでお金が払えない!ということも起こります。そんな時、すぐに金利の高いローンを利用する前に、行政が提供しているこんな方法も検討しましょう。
節約だけじゃ間に合わない!本当にお金に困った時の行政活用法
2020年4月6日
行政で活用できる方法
お金に困った時に行政に相談できる方法には、大きく分けて4つの方法があります。
支払いを遅らせる
納税:納税期限までに支払わないままにしておくと延滞税がかかってしまいます。ですから、支払いが困難な場合は、きちんと支払い猶予の申請を行いましょう。申請が認められれば、支払いを遅らせることができ、延滞税も免除されることがあります。
特に今年(令和元年分)の確定申告は4月16日まで延期されていますし、それでも支払い困難な人に対しては猶予の申請を受け付け、早期審査を行ってくれます。詳しくは国税庁のホームページで確認してください。
年金:年金保険料を支払わないままでいると、受給資格期間を満たせず老齢基礎年金を受給できない、あるいは障害基礎年金、遺族基礎年金がもらえないということが起こります。必ず猶予の申請をしましょう。詳しくは年金機構のホームページで確認できます。
今回のコロナウィルスの影響を受けた事業主に対しても相談窓口を設けていますので、詳しくはお近くの年金事務所に問い合わせてください。
健康保険:国民健康保険は保険料納付猶予制度があり、市区町村が管轄になります。詳細はお住いの市区町村にお問い合わせください。
健康保険の場合は、被災した場合など保険料納付猶予が認められることがありますので、加入している健保組合にお問い合わせください。
支払いを減らす
税金:所得税については、被災した場合などに減免されることがあります。
住民税、固定資産税、軽自動車税なども減免対象ですが、各市区町村によって対応が異なります。詳しくはお住いの市区町村に確認してください。
年金:国民年金の場合、所得が一定以下になった場合や、失業した場合など、保険料支払いが免除になります。ただし、気を付けなければいけないのは、免除期間中の保険料は2分の1で計算されるため、将来の年金受取額が少なくなります。
厚生年金の免除は、産前産後休業・育休の場合などに認められていますのでお勤め先の年金担当の方に確認してください。
健康保険:国民健康保険は免除制度があり、市区町村が管轄になります。詳細はお住いの市区町村にお問い合わせください。
健康保険の場合は、被災した場合、産前産後休業・育休の場合に免除が認められています。各加入の健保組合にお問い合わせください。
お金を借りる
どうしてもお金を工面しなければいけない場合は、民間より先に行政からの借り入れを検討してください。列挙できないほどの様々な融資や貸付制度があります。借り入れなのでいずれ返済しなければいけない点は注意です。
事業を行っている場合には、政府系金融機関である日本政策金融公庫から事業の内容に合わせて借り入れることができます。
個人の場合は、各市区町村の社会福祉協議会で様々な借り入れができます。低所得者、高齢者、失業者、母子家庭、年金だけでは生活できない人、緊急に生活費が必要になった人、子供の学費が必要な人、など様々な属性に対応しています。貸付限度額が比較的少額ですが、低金利なので、困った時は一度相談してみましょう。
お金を貰う
助成金・給付金:それぞれ列挙できないほどの助成金・給付金がありますので、ぜひ調べてみてください。
事業者向けに各省庁が様々な助成金を募集しています。今回のコロナウィルスの影響を受けた事業への対応を行っているものもあります。募集時期が決まっているので、各省庁の案内を確認してください。
個人向けには、国の制度としてよく聞くものに高額療養費制度や傷病手当金などがありますし、各市区町村で様々な給付金制度があります。例えば、家賃補助、介護慰労金などです。お住いの市区町村のホームページで調べることもできますし、「zaim(わたしの給付金)」などの給付金についてまとめたサイトも活用してください。
給付奨学金:お子さんを進学させたいけれどもお金がない場合、一定の条件を満たせば返済不要の奨学金をもらうことができます。2020年度から給付対象や金額が拡充されましたので、独立行政法人日本学生支援機構に問い合わせてください。
今回は行政の代表的なものだけ取り上げましたが、これ以外にもあります。さらに、電気・ガス・水道・電話などの公共料金や、住宅ローンなどの民間事業も支払い猶予、減額などに応じてくれるところがいろいろあります。「絶対に期限までに支払わなきゃいけない」と深刻になる前に、まずは支払先や行政、専門家などに相談してみてください。
(※本ページに記載されている情報は2020年3月22日時点のものです)