さまざまな銀行が手数料改定に動き出していることに気付いていましたか?
給料が振り込まれ、家賃や公共料金、カードの引き落しなど、毎日の暮らしのために必要不可欠な銀行口座をお財布代わりに利用している人もいますね。
しかしそんな使い方はキケンかも。資産の価値が上下動する投資商品と違って安全資産であるはずの銀行預金が元本割れしてしまうこともあるんです。
あなたも自分の銀行口座と使い方をチェックしてみてみる時期かもしれません。
安全神話はもう存在しない?!
元本割れしないために見直したい
銀行口座と使い方
2017年2月20日
貯金できない原因トップは手数料!?
2017年2月現在、大手銀行の円普通預金金利は0.001%、円定期預金の金利は0.01%と超が付くほどの低金利。これは、仮に口座に残高が100万円あっても、1年後に付与される利息は普通預金で10円、定期預金でも100円ということ。そのうえ利息から20.315%の税金が徴収されると実質受け取れる利息額はさらに少なくなりますね。
それでも投資など他の金融商品とは違い、安全性の高さや商品自体の分かりやすさでは、数ある金融商品の中でも群を抜いた魅力があるのも確かです。ネット銀行やさまざまなキャンぺーンなどを利用しながら、複数の銀行口座にお金を貯めているという堅実な人も多いでしょう。
そんな安全な銀行預金でも、手数料を1度払うだけでたちまち元本割れする可能性は否めません。たとえばATM利用時間外にお金を引き出すと「ATM時間外利用手数料」がかかりますね。利用する時間帯とATM機によって手数料額は異なりますが、一般的には最も安くて108円。1年間で10円増えても108円減るのでは、利息が吹き飛ぶどころか差し引きマイナスです。
元本割れするとタイヘン!手数料改定に注意!
このように、利用状況によっては手数料が元本割れのもとにもなってしまうことがわかります。お金を減らさないことを意識して取引銀行の手数料形態を知っておくことは基本中の基本です。
ところが、昨年頃から手数料形態を改定する銀行が続々と増えています。マイナス金利の導入など理由はさまざまありますが、知らない間に自分の銀行が手数料を改定していた…なんてことにならないよう、取引銀行のホームページなどで定期的にチェックする習慣をつけましょう。
手数料アップで預金残高に直撃の可能性アップ
さまざまな手数料があるなかで、日常使いで直面するのが「ATM時間外利用手数料」や「振込手数料」「コンビニATM利用手数料」。どの手数料をどれだけ上げるのかは銀行によって異なりますが、たとえば、これまで216円だった手数料が324円にアップというように金額が50%もアップしたり、口座残高が10万円以上あれば無料だったATM手数料が、改定後は残高に関わらず108円の手数料がかかるようになったりとさまざまです。
残高や取引条件で無料化するといった優遇サービスの条件を改定する銀行もあって、知らない間に条件から外れてしまう可能性もあるんです。今一度、自分の銀行の手数料形態や優遇サービスの内容を確認してくださいね。
なお、日常的に発生するものではないけれど、両替手数料や残高証明手数料などもアップする銀行が増えています。合わせて確認しておくといいですね。
手数料を無料化する銀行も!
アップする銀行とは反対に、これまでかかっていた手数料を無料化する銀行もあるんです。たとえばATM利用の有料時間帯を廃止し、いつ使っても無料。預金残高にも関係ないのは預金者にとってはとても嬉しい改定です。
すでに実施されている銀行もあれば、これから改定という銀行もあるので情報チェックを欠かさずにしたいですね。
ただし、ATM利用料が無料化されるからといって、むやみに現金を引き出してお金の使い過ぎに繋がっては、手数料節約の意味がありません。
無料化を侮るとタイヘン!
実は、手数料無料化と引換えにコンビニATMの利用手数料がアップする例も少なくありません。
たとえば、ある銀行では、自社のATMは曜日に関係なく終日無料になるものの、コンビニATMの利用は曜日・時間帯に関係なく有料化されることに。おまけに一般的に無料であることが多いはずの「預入れ」だって、改定後にコンビニATMで預入れするとお金がかかってしまうんです。これまで全日無料だった「預入れ手数料」は、曜日や時間帯によって108円あるいは216円かかるようになってしまいます。
すべての銀行が改定する訳ではないものの、銀行・コンビニATMともに利用の見直しを迫られるかもしれませんね。
お金管理がきちんとできれば、手数料なんて怖くない
賢く銀行と付き合い、お金を減らさないためには手数料を取られないような使い方をするのが鉄則です。
ATM引き出し回数を決める
そもそもATM無料時間内に引き出せば、手数料はかかりません。忙しい働き女子にとって夜間や週末に利用できるのは便利ですが、不要な手数料を払うほど無駄なものはありません。
そのためには、利用する日や引き出す金額を決めておくのもひとつの方法です。たとえば月曜日の昼休みにその週に必要な現金を引き出すなど、マイルールを決めて実行することが大切です。
自動振替を利用する
これまでも、上手に貯金をするためには目的に合わせ口座を分けておくのが良いとされてきました。そのために複数の口座間でお金のやり取りをしている人も多いでしょう。しかし、お金のやり取りをするだけで振込手数料がかかっていては意味がありません。先取り貯金をするなら、たとえば積立定期に自動振替で入金すれば手数料はかかりません。
家賃などの支払いも同様。これまで振込みしていた人は自動振替やクレカ払いなど、支払方法の見直しも検討してみましょう。
デビッドカードを家計管理に取り入れる
ATMでの現金引き出しをおさえるためには、キャッシュレスな支払いにするのもひとつの方法です。カードは使い過ぎが不安という人はデビッドカードの利用も検討してみて。デビッドカードはクレカと違い、買い物などで利用すれば即座に銀行口座から引落されます。原則、残高以上は利用できないので使い過ぎ防止に役立ちます。
いかがでしたか?そもそも消費・貯金などのお金の管理が上手な人は、手数料アップにもうろたえる必要はありません。これを機に、自分のお金の使い方を見直してみて、必要があれば改善をしてみましょう。それでも手数料アップの影響が及びそうなら、取引銀行の見直しをするのもひとつの方法です。自分のお金を守るために、情報チェックも欠かさないでくださいね。