子育て世代の方々にとって大切な問題の1つとなる教育費。
子どもの進路をどの程度自由に決めさせてあげられるか、どの程度の教育環境を整えてあげられるかなどにかかわる問題ですよね。大学入学に備えるために入学金や授業料の目安を知っておくことも大切ですが、受験本番を迎えるまでにもさまざまな費用がかかります。
今回は、オープンキャンパス参加にかけるお金について考えてみましょう。
子どもの教育費の備えに余裕を持たせたい理由
(オープンキャンパス編)
2020年2月17日
大学の選び方で変わる必要額
私立大学の学費の違いに注意
春になると子どもの学年が上がり、教育費の備えが気になり始めませんか。いつごろから塾に通わせられるだろうか、大学のための貯金額を考えておかなければ、など。
国立大学の授業料や入学料(標準額)、私立大学の授業料、入学料、施設整備費(平均額)は文部科学省のホームページで確認できます。このとき、私立大学には大学や学部・学科による金額差が大きいという特徴があることに注意しておきましょう。
私立大学等の平成30年度入学者に係る学生納付金等調査結果について(文部科学省)
大学の選び方により、必要となる教育費は大きく変わります。
志望大学を変える可能性について考える
イメージや憧れで志望大学を決めることも十分、勉強への動機付けにはなります。しかし、子どもの成績の伸び具合や興味を持つ分野の変化、大学入学共通テストの結果などにより志望大学が変わる可能性はあります。
また、併願校を受験するためにも受験料はかかります。子どもの試験日程の組み方次第では入学金を納める必要もあるかもしれません。併願校決めや志望大学変更に迷うときには、少しでも興味の湧く、ほかの大学のことを「知っている」ことが役立ちますよね。
教育費をどう使う?
浪人を視野に入れるか入れないかの問題について
受験制度改革の話題が活発となっていますが、制度の変化の有無にかかわらず、子どもが浪人を選択した場合には本人のモチベーション維持や予備校通いなどにかかるお金の面での負担がともないます。
浪人をすれば全員が希望どおりの結果にたどりつけるというわけでもなく、浪人をして成績が伸びる子どもの割合は限られるという話も聞かれます。浪人をするほど第一志望の大学がいいのか、併願校に前向きに進学できるのか、そんな大事な判断のためにも、併願校について「知っておく」ことが大きな意味を持ちます。
前向きな大学選びに役立つオープンキャンパス
大学のホームページやパンフレットからも多くの情報を得られますが、実際に足を運び、在学生と会話をしたり、研究室を見学したりできるチャンスとなるオープンキャンパスは、受験校決めに効果的と人気です。
大学に魅力を感じられるか、自分がなじめそうな雰囲気と感じるか、そして、なんとなく気に入ったという経験だけでも子どもの大学選びにプラスとなります。
交通費や宿泊費によって変わるオープンキャンパス参加費用
家族旅行を利用してキャンパス内を散策
オープンキャンパスの参加自体は無料ですが、遠方の大学のオープンキャンパスに足を運ぶためには交通費や宿泊費がかかります。
その場合は、家族旅行などの娯楽費の一部を教育費に回す工夫もおすすめです。大学近辺の観光地を楽しみながらのオープンキャンパス参加を計画してみてはいかがでしょうか。兄弟がいる家庭の場合はオープンキャンパスの時間だけ家族が分かれて別行動をとれば、それぞれの時間を楽しめます。
子ども同士で楽しむケースも
オープンキャンパスに子ども同士で足を運ぶ場合は、交通費と昼食代のほか、オープンキャンパスの後に立ち寄る流行スポットでのスイーツ代なども必要かもしれません。
お遊びで出かけるように見えても、子どもは、大学の雰囲気をしっかり感じとってくるはずです。売店で大学名の入ったグッズを購入し、勉強のモチベーションアップに役立てるかもしれません。
自由見学を利用してもよい
大学を知るための機会として生かせるオープンキャンパスですが、日程などの問題で都合がつかない場合もあるかもしれません。その場合は、オープンキャンパスの日程にこだわらず自由見学の機会を利用しましょう。
大学のホームページで自由見学が可能であるかどうかを確認し、キャンパス内を歩いたり食堂を利用したりします。
オープンキャンパスのときのように研究設備などを見られることができなくても、キャンパスの雰囲気を感じることはできます。在校生が部活動に参加したりランチを友人と楽しんだりしている姿も見られるかもしれません。
余裕を持たせておきたい教育費の備え
このところ増加傾向が続いているAOや推薦での入試を選択する場合においても、一般受験を選択する場合においても、志望大学決めは大切な問題となります。子どもに前向きに志望大学を決めてもらうために、大学選びのためにかける教育費も備えておきましょう。
出典:文部科学省(https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/31/03/1414952.htm)
大事な注意点となりますが、親の気分が盛り上がりすぎると子どもが大学を選ぶときのプレッシャーになってしまう可能性があります。気軽にオープンキャンパスの機会を利用するくらいの雰囲気づくりを大切にしてください。
(※本ページに記載されている情報は2020年2月17日時点のものです)