最近、キャリアパスという言葉をよく聞くようになりました。一般的には会社の人事マネジメントの分野で使われる言葉ですが、ざっくり言うと「キャリアアップするための道筋」のこと。そう考えると、会社員だけでなく、フリーで頑張る人にだって自分自身でキャリアパスは作れます。できれば会社にいたいけど、家庭の事情で…そんな女性におすすめしたいのが、ファイナンシャルプランナーとしてのキャリアパスです。
女性におすすめ!
ファイナンシャルプランナーとして
自分のキャリアパスを作ろう
2019年12月22日
キャリアアップをしたい女性がぶつかる壁は?
プライベートを充実させるのも大事だけど、キャリアも充実させたいと望む女性は多いはず。世の中は性別に関係なく、個々のスキルや適応性に合わせてさまざまな職やポストに就ける可能性が広がってきていますから、キャリアアップへのモチベーションも高まりますね。
キャリア形成への道中では乗り越えるべき壁はいくつもあり、それは男女ともに同じです。ですが、やっぱり男性に比べると女性は壁にぶつかり、乗り越えるのが難しい場合が多く感じるのは筆者だけではないと思います。
ライフスタイルの変化の壁
結婚、出産、育児など、ライフスタイルの変化で今のキャリアを一旦休止しないといけなくなる可能性が高いのは、男性よりも女性の方が多いのが実情です。とくに妊娠~出産にかけては、女性は自身の身体が変化します。妊娠は病気ではないですが、体調変化には大きな個人差があります。気持ちでは仕事に行きたくても、肉体的に働くことが辛くなる人もいるでしょう。
社会復帰の壁
一旦職場を離れると、社会復帰への壁にぶつかる人も少なくありません。それまでキャリア志向で頑張っていた人でも、一旦仕事を休止してプライベートで頑張っている間に「自分にとって大切なもの」の比重が変わってくることはよくあることです。その比重の変化に自分で気づかないまま過去のキャリアにこだわっていると、自分と会社がお互いに求める労働条件がミスマッチを起こしてしまうことがあります。
キャリアパスって知ってる?
キャリアパスという言葉を聞いたことがある人は少なくないと思います。キャリアパスとは、ざっくり言うと「キャリアアップするための道筋」のことで、ある職位や職務に就任するために必要な業務経験とその順序、配置移動の道筋です。
たとえば、「○○長」という名のポストに就くためには、その会社のなかでどのような仕事をどれだけ経験し、どのようなスキル・能力を身に付け、どのようなレベルに到達することが必要かという条件や基準を明確にしておくことです。
各キャリアへの道しるべを作っておくことで、社員が主体的にキャリア目標に向かえるよう、キャリアアップへの取り組みを促すことが主たる目的です。しかしキャリアアップを望んでいても壁にぶつかり「会社」という場で働くことが難しい場合には、会社内のポストではなく、特定の職業で活躍するための道しるべとしてキャリアパスを作ることもできるでしょう。
FPのキャリアパス
「女性目線で資格を活かそう!ファイナンシャルプランナーの仕事の特徴は?」の記事でも紹介していますが、女性がキャリアを形成するのに向いている職業のひとつがファイナンシャルプランナー(FP)の仕事です。FPは独立でも企業勤務でもできる仕事ですが、会社に属さない独立系FPの場合のキャリアパスを考えてみましょう。
- 1.FP資格を取得する
ファイナンシャルプランナーとして活動するためにはFP資格の取得が必要です。
FP資格はいくつか種類がありますが、大きく分けて国家検定の「FP技能士(1~3級)」とする民間資格(NPO法人日本FP協会認定)の「AFP資格」および「CFP®資格」(上級資格)があります。
まずは「FP技能士3級」もしくは「AFP資格」から取得していきます。資格取得に向けた勉強を始めてから合格までにかかる期間は個人差がありますが、それぞれ定められている試験日を確認し、合格時期の目標を立ててみましょう。
- 2.スタディグループ、研修会でスキルを高める
資格が取得できた時点でFPの仕事に必要な知識はある程度付いているはずですが、資格を取得しただけでは実務に通じるスキルがあるとは限りません。
ここでいうスキルとは、お金に関する知識はもとより、実践するための判断力や応用力、仕事を獲得する方法なども含まれます。日本FP協会では、地域ごとに支部がありますが、各支部ではFP会員同士でスタディグループを作っていたり、研修会を開催していますので、これらの会に参加して他のFP達との交流を図り、情報収集、情報交換をしてみましょう。
ちなみにFPとして仕事を続けるためには絶えずブラッシュアップすることが必要です。税制改正、年金制度改正、新たな金融商品、保険商品の販売開始……と新人・ベテランに関係なく、どんどん知識の更新をしていかないといけませんから、FPとして活動できるようになってからもスタディグループや研修会には参加し続けるのがおすすめです。
- 3.FP経験を積む
FPの仕事はお客様との対面での相談業務、マネーセミナーなどでの講師業務、マネー記事執筆などの執筆業務等々、多岐にわたりますが、どの場合もまずは経験することが必要です。
とはいえ、まだ実績のない人に有料での業務が舞い込んでくることはほとんどありません。FPの仕事で収入を得られるようになるためには、実績を積むことを常に心がけておきましょう。
でも、どうやって実績を積むの?という人もいそうですね。まずは友人・知人にお客様役として練習台になってもらう、日本FP協会の各支部が実施している消費者向け無料相談会に参加し、先輩FPの相談術を学ばせてもらうなどの方法があります。
- 4.FPとして仕事を開始
個人でFP活動を開始する場合、ある程度の営業力は必要になるかもしれません。FP業務のなかでも自分の得意とする分野をアピールし、FPとしての自分の存在を知ってもらうことが必要でしょう。マネー記事の執筆やセミナー講師などの募集に応募してみるのもひとつの方法です。
FPとしてのキャリアパスを作るためには、自分の求めるFP像をイメージし、ゴールの目標を定めておくことが大切です。たとえば、○人以上の相談顧客を得られるようにする、マネーセミナーの講師をする、メディアで執筆をする、TVに出られるようなFPになる…etc。
FPの知識と仕事は一生の強みにすることも可能です。あなたもFPとして活躍する自分をイメージし、キャリアパスを描いてみてはいかがでしょうか。
(※本ページに記載されている情報は2019年12月22日時点のものです)