コツコツ積み立てても、付与される利息はごく僅かな日本の銀行預金。金利の高い外貨預金にチャレンジしてみたいけど、為替の動きが気になって…なんて人も多いのでは?昨年11月の米大統領選の結果で急展開を見せた為替の動きに、正式に米国の政権が変わった今、プロアマ問わず、ますます世界中が注目しているのも事実。だからこそ、少額からコツコツと外貨を積み立てていきたいもの。為替に対するストレスも和らぐかもしれません。
円高・円安のストレスにさようなら!
ワンコインから出来る
外貨積み立てって?
2017年1月24日
外貨預金のタイミングって、ムズカシイ…
海外旅行好きなあなたなら、マメに為替の動きをチェックしていませんか?少しでもおトクに外貨に替えるために、出来る限り円高を狙って両替したいもの。しかし、為替の動きを見れば見るほど、そのタイミングが分からなくなってしまう人も多いのです。
外貨預金を始めるタイミングも同じ。そもそも外貨預金は円を外貨に換金し、外貨で預ける貯金。入金時よりも出金時に円安であることが利益を出す基本です。
しかしこの為替がクセモノ。為替の動きには実にたくさんの要因が影響しており、プロでも予測するのが難しいといわれています。シンプルにいうと、その通貨が人気があればその通貨の価値は上がります。しかし人気の度合いは、その国の景気や株価、貿易収支、投資動向などの経済的要因や、その国の金融政策や要人(首脳など)の発言、戦争やテロなどの政治的要因が複雑に絡み合って決まります。
たとえば、最近の円とドルの関係を見てみると、米国大統領選が大きく影響しましたね。為替は常に変動するのが当たり前ですが、どのように動くかは誰にも分かりません。外貨預金を始めるタイミングって難しいと思うのは当然かもしれませんね。
外貨積立していけば、もうタイミングに悩まない!
外貨預金は『預金』という名前が付いていますが、預入れたお金の額が変動する金融商品。株式のような投資商品として捉えておきましょう。
投資の基本、『分散投資』と『長期投資』を知っていますか?たとえば、1つのものにお金を集中させているとその価値が下がった時に損失を被るリスクがありますが、複数のものに分散させていれば、どれかの価値が下がっても全体的な損失は1つに集中させていた時よりも小さくてすみますね。タイミングだって同じです。一度にまとめて投資せずに何回かに分散したり、継続的に同じ金額を投資するような方法でリスクは小さくなるのです。
分散投資のセオリーについてもっと知りたい人は、こちらの記事もチェックしてくださいね。
同じ考えで、外貨預金も購入するタイミングを分けるのがGOOD。外貨預金の積立サービスを利用してコツコツ継続的に続けていけば、その時々で為替レートが違っても、外貨の平均購入単価を平準化することができるんです。
これは、指定した積立日に、指定した積立額を、円預金口座から自動的に外貨を購入し、外貨預金口座に預入れるもの。手間も省けて、為替ストレスもなくなりそうですね。
外貨ビギナーはムリのない金額から始めよう
一定金額を定期的に購入していく外貨積立は、平均購入単価を平準化する効果があります。だからといって、預入後の為替変動リスクを低減するわけではありません。為替は常に動いていて、お金が必要になって出金する時の為替の状況によっては損失が出ることもあり、はやりリスクはついてまわります。
だからこそ、ムリのない金額で行うことが大事。特に投資ビギナーなら、少額からコツコツ積み立てていくのがいいでしょう。500円から外貨積立を取扱う銀行もありますよ。
どうやって外貨を選べばいいの?
ひとくちに外貨預金といっても通貨はいろいろ。おまけに20種類近くの外貨を取扱っている銀行も多く、何をどう選べばよいのか迷ってしまいます。まずは自分の目的に応じて選ぶようにするのがベストでしょう。
海外旅行や留学で使いたい
海外旅行によく行く人、行きたい人は行き先国の通貨で選んでみては?外貨預金でコツコツ貯めたお金を旅行先で使えれば、旅行前にわざわざ両替する必要もありません。為替も気にしなくてすみますよ。
この場合、大切なのが「現地で使うことに対応した」外貨預金商品を選ぶこと。たとえば、現地で買い物すればその外貨預金から引き落しされるデビットカードや、現地のATMでその外貨預金から出金できるキャッシュカードを発行してくれる銀行を選ばないといけません。また、その際の利用手数料もきちんと確認しておきましょう。
デビットカードではなく、事前に外貨をチャージするプリペイドカードで対応している銀行もありますが、その際にはチャージ手数料が必要です。合わせて確認しておきましょう。
決まった目的はないけれど、お金を増やしたい
通貨によっては円預金よりもはるかに金利の高いものがあります。より金利が高ければその分利息がつきますので、各通貨の金利も参考にするといいですね。
しかし、まずはその通貨の流通量に注目してください。一般的に流通量が多い通貨は為替相場などの情報も得やすく、自分の貯金の状況も把握しやすいもの。知らない間に大損していたということがあっては大変です。
また、流通量が多ければ為替手数料も安い場合が多いもの。毎回の積立時には円から外貨へ両替するため、そのたびに手数料が必要です。ある銀行の為替手数料は、通貨によって10倍の差があるんです。なお、為替手数料はもちろん外貨から円へ替えるときにも必要です。
できるだけリスクを抑えながら賢く増やすためには、自分の知っている通貨で、手数料と金利のベストな組合せをチョイスするといいでしょう。
知っておきたいTTSとTTB
テレビや新聞などで伝えられる為替レートは、金融機関同士の取引に使われるレート。私たちが外貨預金をするときには、為替手数料を上乗せされたレートが使用されます。外貨預金の積立時に適用されるレートはTTS、引出すときはTTBと覚えておきましょう。上乗せ分の手数料は同じ通貨でも銀行によって異なるので、TTSとTTBも銀行によって異なります。複数の銀行で比較するようにしてくださいね。
その他、外貨預金は預金保険の対象とならないことにも注意が必要です。大切なお金だから、ムリをしないで、出来る範囲で上手にお金を増やすことと使うことを考えて利用してくださいね。