育児休暇は女性だけのものではありません。男性も少しずつですが育休を取って女性と一緒に子育てに積極的に参加しようとする人が増えてきています。そこで、これから出産を控える夫婦が一緒に安心して子育てするために、男性の育休の取り方や条件などについてまとめますので参考にしてみてください。また、男性が育休を取ることで得られる仕事や夫婦間でのメリットについても合わせて紹介します。
男性も育児休暇を取る時代!
取得のメリットや条件まとめ
2019年10月8日
初めての子どもだから知りたい!男性でも育休が取れるの?
初めての妊娠・出産で不安になるのは男性も一緒。もちろん不安の内容は女性とは違いますが、特に育児に積極的にかかわろうと考えている男性にとって「育休を取る」という選択ができるかどうかは重要なポイントです。
では、男性も女性なみに育休を取ることができるのでしょうか?
男性でも女性と同じように育休が取れる
育児休業制度では、子どもが1歳に達するまで(最長2歳)の期間、申し出により育児休業を取得することができるとされています。これは性別に関係なく、育児・介護休業法にて決められていることです。
そして、夫婦で取得すると1歳2カ月まで休業することができ、女性の産休中に夫が休業した場合には、男性は2度目の育休を取得することもできます。また、配偶者が専業主婦(夫)でも取得できます。
育休を取得するには、まず大前提として、育休を取得するための条件をクリアしていることが必要です。その条件とは次の3つです。
・日々雇用を除く労働者であること
・勤続1年以上であること(1週間の所定労働日数が2日以下の労働者は除く)
・子どもが1歳6ヵ月になるまでに労働契約が続いていること
この条件をクリアしていれば、誰でも育休を取得することができます。手続きも難しいものはほとんどありません。労働者は、休業開始日の1ヵ月前までに事業所に申出るだけです。
申請と同時に、社会保険料免除の手続きと育児休業給付金の手続きを行いますが、これらの手続きは会社側が行ってくれますので、労働者が申請時に困ることはないでしょう。育休中は給料がもらえませんが、このように育児休業給付金を受け取ることができます。
まだまだ男性が育休を取る割合は6%しかないという現実
厚生労働省の「平成30年度雇用均等基本調査」によると、男性で育休を取得した人の割合は6.16%となっています。女性が82.2%となっているのと比較すると、まだまだほとんどの男性が育休を取得していない(できていない)ことがわかります。
「男性が育休を取ったら会社に解雇されるかも…」そんな不安を感じている人がいるかもしれませんが、育児休業制度では、会社は時間外労働の制限や転勤について配慮すべきとされていて、会社は育休取得を理由に解雇するなど労働者が不利益を被ることを禁止されています。
このように、男性も安心して育休の取得を申請することができることを知っておきましょう。
男性が育休を取るケースは増えている
先ほどの厚生労働省の調査を見ると、平成8年で0.12%だった男性の育休取得率は、平成20年で1.23%、平成25年で2.03%、平成30年で6.16%と徐々に増えてきていることがわかります。
このように、女性と比較すればまだまだ少ない育休取得率ですが、あなたの周りにも少しずつ育休を取る男性が増えてきたと感じることが多くなってきたのではないでしょうか。
男性が育休を取ることのメリット
では、男性が育休を取得することにどのようなメリットがあるのでしょうか?
育児スタートから夫婦で協力できる
出産した女性が最初から育児ができるわけではありません。赤ちゃんの睡眠がまだ安定せずに夜中に何度も起こされて睡眠不足になりながら、まだ意思疎通の取れない赤ちゃんと頑張って向き合って、母親として少しずつ経験を積んでいきます。
育児のスタートはバタバタで大変ですが、新生児特有の可愛さを満喫できる時期でもあります。男性が女性と同じように育休を取ることで、この時期の大変さと可愛さを夫婦二人で協力しながら味わうことができるようになります。
夫婦の絆が強くなる
特に出産から最初の1年間は睡眠不足で記憶がなくなるほど大変な時期です。この時期に男性が積極的に育児に関わることができれば、「戦友・同志」として夫婦の絆が強くなります。
逆にいえば、この時期に積極的に育児にかかわらない男性は、女性から「頼りにならない男」というレッテルを一生貼られてしまう可能性があるので気をつけましょう。
未来のパパたちの見本となれる
先ほどのデータでもわかる通り、まだまだ男性が育休を取る割合は多くありません。しかし、これからパパになる男性が積極的に育休を取ることで、それを見ている将来のパパ候補の男性も安心して育児ができるようになるのではないでしょうか。
また、積極的に育休を推進する企業には助成金が支払われることもありますので、企業側も「会社の見本」となることができます。
男性は積極的に育休を取ろう
男性が育休を取れば、女性だけが育児に悩むことが減り、男性も我が子の可愛さをたくさん見つけることができます。
まだまだ男性の育休取得率は女性と比較して低いですが、男性がもっと積極的に育児に関われば、女性の負担は減り、代わりに育児の楽しさが増えていくはずです。これからパパになる男性は、家族のため、夫婦のためにぜひ積極的に育休を取得しましょう。
(※本ページに記載されている情報は2019年10月8日時点のものです)