あなたには、誰かから投資をすすめられた経験がありますか?
「あそこのスイーツがおいしいからおすすめ!」「あの映画の評判がいいらしいから一緒に観ない?」など、よいと思ったものを友人にすすめる機会はありがちですが、対象が投資となると少しためらわれるようなイメージがありますよね。
女性FP目線で、投資をおすすめできる友人と、おすすめできない友人のタイプについて考えてみました。
女性FPからの友人目線で
投資をおすすめできる人、できない人
2019年7月29日
友人目線があるかないかで何が変わる?
リスクを許容できるなら楽しめる投資
あなたは、投資に対して、どんなイメージを持っていますか?お金が増やせる可能性があるけれど何となく少し怖いといったところでしょうか?
そのような感覚を持っていることに間違いはありません。必要以上に怖がる必要はありませんが、リスクがあることを前提とするところから投資をするかしないかの判断は始まります。
少額でも投資はできるため、余裕資金を持っていて興味のある人は許容できるリスクの範囲で始めてみてもいいでしょう。それが一般論です。しかし、ここに友人目線が加わると「やってみてもいいと思う」と言えるケースと「うーん、ちょっと、わからないな」となってしまうケースに分かれてしまうのが正直なところです。
お金だけの問題ではない
例えば、同じ貯蓄額と余裕資金を持つA子さんとB子さんという2人の女性がいたとします。このとき、金融機関の人であれば、2人ともに同じような金融商品を紹介する可能性がありますよね。しかし、友人目線が加わると、お金以外の要素により判断が変わります。
なお、筆者の周囲には投資をしている人、していない人、どちらかわからない人と3タイプの友人がいますが、ふだん、筆者から投資の話を持ち出すような機会はありません。投資に、やや積極的な友人が話を振ってきたときに答えるくらいのスタンスです。
でも、投資初心者の友人が始めるかどうかを迷っているときに意見を求められたら、どう思うだろうと考えてみたところ、意外とお金以外の部分で判断が変わることに気がついたのでした。
投資をおすすめできるかどうかの判断材料とは
勉強好きで慎重なA子さんのケース
それでは、わかりやすい具体的なイメージで3つの例をご紹介していきましょう。
金銭的に大きな余裕があるという感じではないけれど、堅実に暮らし、無理のないペースで週数回だけ短時間の仕事をしているA子さん。勉強好きでリスクにも慎重に対応できそうなタイプであり、筆者がすすめる投資方法の候補はNISAを使っての投資です。
もっと長時間働いていたら所得控除の節税メリットを得られるiDeCoをすすめた可能性もありますが、扶養内で働いているならNISAでもいいように感じます。また、低リスクで長期投資ができるので、株主優待が楽しめる点も魅力。子どもの受験期などで心の余裕がなくなりそうであれば、その間の取引をお休みしてもいいかもしれません。
子どもの世話に追われているB子さんのケース
会話の9割は子どものことというぐらい、子育て真っ最中という雰囲気のB子さん。子どものことに一生懸命になるあまり、子どもに起きたトラブル時に心が大きく揺さぶられることもたびたびあるといった様子です。
子どもの教育費のためと、こども保険にも加入しているB子さんですが、忙しい中でも何かに投資してみたいといわれたら、放ったらかしておける、つみたてNISAをすすめます。子どものことで神経を使っているため、短期の値動きが気になって精神的に疲れてしまうような投資方法は、あまりすすめたくないと感じるためです。
繊細で疲れ気味のC子さんのケース
ファッションセンス抜群であり家計にも余裕があるものの、ご主人とうまくいっていないために表情に明るさがなく、せっかくの美人がもったいない雰囲気のC子さん。余裕資金があるとしても、C子さんのようなタイプには投資をすすめないでしょう。
大手の金融機関などに信用を置きそうですが、金融機関の人にすすめられた商品の運用がうまくいかなかった場合に「だまされた気分」と感じて傷つきそうなタイプです。不快な出来事に敏感になりそうな時期であれば、なおさらでしょう。投資よりも、穏やかな気分を生んでくれそうな趣味に時間とお金を使い、もっと笑顔になってほしいと感じます。
タイミングでも変わる向き不向き
友人目線で、投資をおすすめできるか、そうでもないかと考えるとき、その判断は、あくまでも「今」の状態においてのものです。
友人と久し振りに会ったときに「何だか前回会ったときと雰囲気が違うな」と感じた経験はありませんか。それは数カ月単位で起きることかもしれないし、1年単位、数年単位かもしれませんよね。
何となく仕事やプライベートがうまくいっておらず、冷静な判断ができないような精神状態にあるときは投資には手を出さないほうがいいという考え方もあります。逆に精神状態が落ち着いていて、新しいことにチャレンジしたい、将来へ向けての計画を立てたいと思ったときなどは投資を検討してみる、よい機会となる可能性がありますよね。
友人に聞く機会がなかったとしても、自分自身で「最近、空回り気味」と感じるときや「世界を広げる気分が上がっている」などと感じられるときがありませんか。何となく感じられる運気のようなものといってもいいかもしれないし、やる気パワーが、たまったときといってもいいかもしれませんね。自分にとっての「投資の始め時」を見極めるために、そんなお金以外の要素を考慮に入れてみてもいいと思うのです。
(※本ページに記載されている情報は2019年7月29日時点のものです)