近年増え続ける【シングルマザー】。それに至る理由は人それぞれ事情があるのでしょうが、母親一人で子どもを育てていくにはお金の不安があるのは当然です。そこで今回は【シングルマザー】に役立つ手当や制度を一挙ご紹介!どんな手当や制度があるのかを知ることで安心でき、自分と子どもの幸せな将来のために、勇気を出して一歩踏み出してほしい。そんな願いを込めて、役立つ手当や制度の数々を分かりやすくお伝えします。
知って安心、役に立つ!
【シングルマザー】の手当や制度を一挙ご紹介!
2019年7月10日
【シングルマザー】の現状
厚生労働省が平成28年度にひとり親世帯を対象に調査した母子世帯に関するデータの抜粋です。
・母子世帯数 123.2万世帯
・理由
死別 8.0%
生別 91.1%
不詳 0.9%
・住居状況
持ち家 35.0%(内、本人名義15.2%)
借り家等 64.4%
不詳 0.6%
・就業状況
就業している 81.8%
就業していない 9.4%
不詳 8.8%
・就業形態
正社員 44.2%
派遣社員 4.6%
パート・アルバイト等 43.8%
会社役員 0.9%
自営業 3.4%
家族従業者 0.5%
その他 2.5%
・平均年収
母自身の就労収入 243万円
世帯全体の収入 348万円
・預貯金額
50万円未満 39.7%
50~100万円未満 6.6%
100~200万円未満 10.6%
200~300万円未満 4.9%
300~400万円未満 4.5%
400~500万円未満 1.7%
500万円以上 9.4%
不詳 22.8%
・養育費の状況
現在もらっている 24.3%
以前もらったことがある 15.5%
もらっていない 56.0%
不詳 4.2%
父子世帯より母子世帯のほうが、親自身の就労収入が低い傾向にあり、祖父母や兄弟姉妹等の親族世帯に住居や収入面を援助してもらっているケースが多いようです。また預貯金額も、50万円未満が全体の約4割です。養育費をもらっている人は全体の3割弱です。母子世帯は経済的な不安を抱えていることがこの調査でも分かります。
【シングルマザー】に役立つ手当や制度
シングルマザーに役立つ手当や制度はどんなものがあるのでしょう。
児童手当
対象者 : 中学卒業まで(15歳の誕生日後の最初の3月31日まで)の子どもを養育し
ている人
支給額 : 3歳未満 一律 1万5,000円
3歳以上小学校修了前 1万円(第3子以降は1万5,000円)
中学生 一律 1万円 ※所得制限あり
支給時期: 原則として、毎年2、6、10月
申請方法: 現住所の市区町村で「認定請求書」を提出
児童扶養手当
対象者 : 母子家庭の子ども(18歳の誕生日後の最初の3月31日まで)
支給額 : 全額支給 子ども1人 月額4万2,000円、
子ども2人 月額4万7,000円
子ども3人以降 1人増えるごとに月額3,000円加算
一部支給 子ども1人 月額4万1,910~9,910円、
子ども2人 月額46,910~14,910円
子ども3人以降 1人増えるごとに月額3,000円加算
※1.所得制限で支給額が変動
※2.国の指針では全国一律となっていますが、各自治体によっては支給額が異なる場合がありますので、詳しくは、各自治体のホームページ等で確認してみてください。
東京都の場合はこちら:東京都福祉保健局
支給時期: 原則として、毎年4、8、12月
※2019年の11月から年6回(奇数月)支給に変わります
申請方法: 現住所の市区町村で「認定請求書」を提出
ひとり親医療費助成制度
市区町村によって助成内容が違います。
(例:東京都)
対象者 : 高校卒業まで(18歳の誕生日後の最初の3月31日まで)の子どもを養育している人
助成内容: 住民税課税世帯の場合
通院 1割負担(負担上限額は1ヶ月1万4,000円)
入院 1割負担(負担上限額は1ヶ月5万7,600円)
住民税非課税世帯の場合
通院・入院 自己負担なし
助成方法: 市区町村に申請し「マル親医療証」の交付を受け、通院や入院の際に、医療機関に保険証とマル親医療証を提示して受診する。
子ども医療費助成制度
子どもの医療費の自己負担額を助成する制度ですが、助成する子どもの対象年齢、助成内容(通院や入院の自己負担割合、入院時の食事等を含むか否かなど)市区町村で違います。現住所の市区町村HPなどで確認しましょう。
児童育成手当
市区町村によって助成内容が違います。
(例:東京都)
対象者 : 高校卒業まで(18歳の誕生日後の最初の3月31日まで)の子どもを養育している人
支給額 : 児童1人につき 月額1万3,500円
支給時期: 原則として、毎年2、6、10月
申請方法: 現住所の市区町村の子供担当課などで申請
特別児童扶養手当
対象者:精神または身体に障害を持つ子ども(20歳の誕生日後の最初の3月31日まで)を養育している人
支給額:1級月額52,200円 2級月額34,770円 ※所得制限あり
支給時期:原則として、毎年4、8、12月
申請方法:現住所の市区町村で申請
障害児福祉手当
対象者 : 精神または身体に重度障害を持つ在宅の子ども(20歳未満)
支給額 : 1万4,790円 ※所得制限あり
支給時期:原則として、毎年2、5、8、11月
申請方法:現住所の市区町村で申請
この他にも、
・住宅手当(毎月の家賃を一定額補助してくれる制度)
・子どもの就学に関する援助や貸付
・国民年金免除制度
・国民健康保険免除制度
・上下水道の減免制度
・都営交通無料券
・粗大ごみ等処理手数料減免制度 など、
日常生活に必要な支援制度がたくさんあります。市区町村によって制度の対象者や条件、内容は違います。現住所の市区町村HPや窓口に問い合わせてみてくださいね。
幸せな将来のために
母親一人で子どもを育てるのは容易なことではありません。しかし、どんな環境やどんな立場であっても、幸せな将来を思い描いて日々を暮らしているはずです。シングルマザーの中には「誰にも迷惑をかけたくないから」と、たった一人でどこからの援助も受けようとせずに朝から夜まで必死で頑張る人もいるようですが、その行動は人生の目的が少々ズレているように感じます。受けられる手当や制度があれば、しっかり利用しましょう。あなた自身やあなたの子どもが幸せな将来を築いていくことが一番重要な目的なのですから。
いかがでしたか。【シングルマザー】の手当や制度が必要な際は、まずはお住まいの市区町村のHPや窓口に問い合わせてみてくださいね。その勇気ある一歩が、幸せな将来を約束してくれるはずです
(※本ページに記載されている情報は2019年7月10日時点のものです)