株式投資を始めるきっかけとして「株主優待」から始めるのは、ハードルも低く、楽しみもあるのでおすすめです。しかし、そんな株主優待目当ての投資にも気を付けておかないといけない点がいくつかあります。どんな点に注意すればいいのか、見ておきましょう。
株主優待で「失敗した~」と思うこと6つ
2019年4月26日



1.「失敗した~と思う」こと
「株主優待」にだけ着目していると、他に気をつけなけれればいけない点を見落としがちです。こんなところを見落とさないように、気を付けましょう。
配当利回りがよくなかった
本当に株主優待の商品・サービスだけが目的で株を購入するのであればいいのですが、利益も得る目的の場合、株主優待・配当利回り・株価をセットで見ないといけません。優待品が送られてくるのと同様に、配当が入ってくるのもうれしいものです。「この株買おうかな?」と迷っているのであれば、ネットで配当ランキングなど一度調べてみましょう。
業績が悪化していた
配当利回りと同様に、株価の動きも重要です。1週間、3か月、6か月・・・と長期に渡って株価がどう動いているのか傾向を見ましょう。実際の株の動きはわからないものの、業績を確認しておくと、今株を買うと、これから上がっていく可能性が高いのかどうか、だいたいの判断が付きます。
さらに業績が深刻になると上場が廃止され、株が無価値になってしまいます。もちろん配当も株主優待もありません。「価値喪失株式に係る証明書」が発行されても、確定申告の時に譲渡損失として申告するしかありません。
必要株数を確認していなかった
株主優待を受けるのに必要な株数はだいたい100株からのところの企業が多いですが、時々、200株以上、あるいはそれ以上というとこともあります。
株の売買自体は100株から行えるので、「100株買ったので権利を得た!」と安心しないで、必要株数を確認しましょう。
また、100株以上から優待は受けられても、保有株数によって優待内容を変えている企業が多いので、内容の確認も必要です。
保有期間を確認していなかった
株数と同様に、「株主優待を受けるには株を保有している期間が1年以上」など、保有期間を指定している企業もあります。また、保有期間に応じて優待内容を変えている企業も多くあります。
「権利確定日さえ過ぎれば売却しても大丈夫」と思っていると、優待を受けられなくなることもあるので、注意が必要です。
権利確定日を見ていなかった
権利日まで株を保有していれば、(そして株数や期間など他の条件も満たしていれば)株主優待を受けられるというのはご存知だと思いますが、権利確定日が近づくにつれて株価が上がってくるのは見落としがちです。これから株を買おうとしている場合は株価の値上がり時期も見ておきましょう。
また、権利確定日が年1回のところと、2回のところがあります。2回のところは、確定日ごとに商品・サービスを分けているところもありますので、内容を確認しましょう。
欲しい株主優待でなかった
利回りとか、値動き、権利確定日などをしっかり見た結果、この企業の株だったら!と思って買ってみたものの、株主優待の内容が自分の欲しい内容ではなかったということもあります。
株主優待の内容には、商品が送られてくるもの、商品券やお食事券が送られてくるもの、店舗でのお買い物やサービスが割引になるものなど多岐にわたっています。自分が利用できる内容かどうか確認しましょう。
2.どう注意すればいいか
では、どんな風に株を買えばいいのでしょうか。注意点は3つです。
何を優先させるか
注意しなければいけないポイントはたくさんあるので、自分でどれを優先させるか、優先順位を決めることが大事です。株主優待の商品・サービスなのか、利回りなのか、少ない予算で買えるのか。自分で選ぶポイントを挙げて優先順位をつけていきましょう。
最低必要な情報を確認
優先順位が高くなくても、業績は確認しておかないと後で大きな損失になる大事なポイントです。その他、絶対に抑えておかなければいけない株数、株価、権利確定日などは押さえておきましょう。
少額から始める
株の売買に慣れていない人は少額から始めることをおすすめします。安いところでは2~3万円くらいで買えるので、まずはそれを購入して、注意しなければいけないことを体感していきましょう。株が値下がりして、運悪く上場廃止になったとしても大きな痛手にはならないで済みます。
株価の高いところはちょっと値が動いても損失も大きくなる可能性が高いので、購入する際は十分注意しましょう。
株主優待は「失敗した~」を取り除いていけば、とても楽しく続けられます。少額から始めて、ぜひ、株式投資を楽しんでください。