まだまだ若いから、と介護保険のことはピンとこない人もいるのではないでしょうか?でも、もし今、介護が必要になったとしたら・・・民間の介護保険に入るべきかどうか考えてみましょう。
若い間に入るべき?
民間の介護保険
2019年4月7日
まずは公的介護保険を理解して
日本に住んでいる人は、40歳になったら介護保険に加入する義務があります。会社員や公務員の人でまだ介護保険料を支払っていないという人もいると思いますが、40歳になったら給与天引きで支払うことになります。
そもそもこの公的介護保険とはどういう仕組みなのでしょうか。
公的介護保険、どんな制度?
介護保険制度の運営主体は全国の市町村で、介護が必要と認定された時に必要な給付を受けることができます。40歳になると介護保険に加入することが義務付けられていて、65歳以上の人を第1号被保険者、40~65歳未満の人を第2号被保険者といいます。
介護保険で利用できるサービスは、要介護・要支援の状態によって異なっていています。
まず要介護の場合は、介護給付を行うサービスを受けることができます。居宅サービスとしては訪問介護やデイサービス、デイケア、ショートステイなどが利用できます。また施設サービスとしては老人福祉施設や老人介護施設などに入居できるサービスがあります。その他にも、介護用具に関するサービスや介護リフォームを行った場合に最大20万円まで補助を受けることができます。
要支援の場合は、要介護にならないようにするために予防給付を行うサービスが受けられます。
ここで気を付けておきたいことは、公的介護保険は現金が支給されるのではなく、このようなサービスを受ける場合に補助があるということです。 サービスを受けるには原則1割の自己負担が必要ですが、現役並に所得のある高齢者は3割の自己負担が必要です。
公的介護保険だけじゃダメ?
先ほどお伝えしたように、公的介護保険は40歳にならないと加入できません。
40歳~65歳未満の人は、万一介護が必要な状態になったとしても末期ガンや加齢を伴う特定疾病でない限りはサービスを受けることができません。 例えば、65歳までに交通事故で要介護状態になっても、公的介護保険の給付の対象にはなりません。
また、あくまでもサービスを受ける時に補助が受けられるということなので、現金がもらえるわけではありません。
つまり、万が一65歳未満で介護が必要になった場合の費用や、介護サービス以外に必要な費用をカバーするには、民間の介護保険を検討することも一つの方法です。
民間の介護保険、2つのメリット
では、民間の介護保険に加入するメリットは何でしょう。大きくわけて2点あります。
年齢をカバーできる
まず1点目は、公的介護保険では保障されない年齢をカバーすることができるということです。
公的介護保険では40歳~65歳未満の場合、末期ガンや加齢を伴う特定疾病でない限りはサービスを受けることができませんが、そもそも40歳未満で要介護になっても保障を受けることができません。でも、事故などでいつ介護が必要になるかわかりませんね。民間の介護保険は、そのような場合にも備えることができます。
現金で受け取れる
民間の介護保険は現金で支給されます。
給付方法は介護一時金と介護年金ですが、両方で受け取ることができるタイプもあります。
要介護度が高い場合は、オムツ代や寝具代、衣類なども必要になってきます。また、通院の際のタクシー代など、思った以上に費用が掛かる場合があります。
介護は終わりが見えないこともあり、家庭によっては大きな出費を伴うこともあるでしょう。これらの出費を貯蓄で補えるならベストですが、やはり不安・・・という場合に現金で受け取れるのは助かりますね。
民間の介護保険、気をつけること
自分に必要な保障をよく考えて
民間の介護保険は保険会社によってさまざまな種類があり、保障内容や受け取る金額によって保険料は大きく違います。
保険料が高いから良いというわけではありませんし、安い保険料で必要な時に必要な保障が受けられないのも困りますね。
まずは、自分に介護が必要になった時にどのような保障を得たいのか、1カ月にどの程度の金額ならムリなく支払えるのかを考えてみてください。
年末調整も忘れずに
会社員や公務員の場合、11月くらいになると生命保険会社から年末調整のための控除証明書が送られてきます。
生命保険料控除は、生命保険、介護医療保険、個人年金保険に対してそれぞれ最高4万円まで控除されます。民間の介護保険に加入した場合は、忘れずに提出してくださいね。
「若いから介護はまだまだ不要」と思うかもしれませんが、若くてもいつ介護が必要になるかわかりません。貯蓄だけでは不安だという人は、一度民間の介護保険について考えてみてはいかがでしょうか。