投資にチャレンジしてみたい!
これってすぐに出来そうで、実はなかなか踏み切れない永遠のテーマとなっている人も多いでしょう。
聞き慣れない言葉や仕組みに「わからない」と思ってしまうのが大きな原因とも考えられます。それなら知識をつけてみましょう。
投資の知識を身につける!
「IPO」って何ですか?!
2019年1月26日
まずは投資の用語に関心を持ってみることから
投資に関する専門用語。いろいろあるし、難しい感じがしますよね。それでも日本語の言葉ならなんとなく意味を想像できそうです。でも、アルファベットが3~4文字並んだ言葉になるとチンプンカンプン、なんとなく知っているのはNISAとiDeCoぐらい……という人も多いと思います。
実は投資に関するサイトや記事を見ると、PERとかROE、IPOなどの英文字がよく出てきます。これらのどれも英語の頭文字をとった略語です。たとえば、
PERは「Price Earnings Ratio」といって、日本語でいうと「株価収益率」
ROEは「Return On Equity」で日本語では「自己資本利益率」
IPOは「Initial Public Offering」で日本語では「新規株式公開」といいます。
これらはそれぞれ投資に関する指標だったり株式会社の資金調達の仕方だったり。投資をするからには知っておきたい言葉ばかりです。
IPOってなんのこと?
今回は、最近よく見聞きするようになった「IPO」という言葉について説明しましょう。
前述どおり、IPOは「新規株式公開」という意味です。世の中に「○○株式会社」という名の会社はたくさんありますが、ひとくちに株式会社といっても、大きく分けて2種あります。1つは一般の投資家が株式を売買できる会社で、もう1つはできない会社。
これらの違いや定義については法律上の厳格な決まりがありますが、ざっくり言うと、できない会社は株主がオーナーや親族などに特定されている会社。つまり、株式を公開しておらず「経営者が自分で用意した資金をもとに運営していた会社」です。
ところが会社をさらに成長させようと思ったら、多額の資金が必要です。資金を集める方法にはいくつかありますが、株式を公開し、証券取引所に上場して売買できるようにすれば幅広い投資家から資金を募ることができるようになります。
このようにして、幅広い投資家から資金を募集することを「新規株式公開(IPO)」といいます。
IPOはなぜ人気?!
IPOする会社の株式を、お金を払って手に入れるのが「IPO投資」。IPO投資が少し前から人気が出ているのはご存知でしょうか。
日本取引所グループJPXによると、2018年中にIPOをした会社の数は97社。記憶に新しいところでは、昨年6月のメルカリや12月のソフトバンクのIPOがあります。あなたもニュースを見られたかもしれませんね。
一般的に、自分がよく利用している会社、好きな会社、成長が期待できる会社などがIPOすると聞けば、そこの株を買いたいと思う人は多いものです。
しかし人気のワケはそればかりではなく、IPO投資では値上がり益に期待が持てることに魅力を感じている人が多いようです。
IPO投資はお金が増えやすい?
IPOする会社は証券会社を通して投資家を募集します。このときの募集時の株価を「公募価格」、上場時に初めてつく値段のことを「初値」といいます。これまでの実績をみると、初価が公募価格を上回っているケースが多くあります。一例としてメルカリの場合、公募価格が3,000円のところ初値は5,000円になりました。これは3,000円で買った株が実は5,000円の価値があったということ。なかには10倍以上になった株もあって、このような価値上昇の可能性に人気が集まっているようです。
IPO投資で注意したいこと
パフォーマンスの良さに魅力を感じるIPOですが、気をつけなければならないことももちろんあります。
値上りが保証されているわけではない
初値が公募価格を割るケースももちろんあります。たとえば、昨年12月にIPOしたソフトバンクは公募価格が1,500円でしたが、初値は1,463円と2.47%下回りました。
必ずしもIPO株を買えるとは限らない
IPO投資の流れをざっくり言うと、IPOする会社は証券会社に新規発行株の扱いを委託し、証券会社がHPなどで募集をかけ、購入希望者が申込みをします。ただ、募集するに当たり証券会社に割り当てられた株式の数は決まっています。応募者数が割り当て以上なら抽選という形になります。
IPO投資では抽選に当たらなければ買えません。最近ではIPO投資自体が人気ですし、特に人気のある会社、成長が期待できる会社ほど当選する確率は小さくなります。
上場後に値下がりする可能性も
抽選に外れてIPO投資ができなかった場合でも、一旦上場してしまえば誰でもがその会社の株式を売買できるようになります。当選しなくても「やっぱりその株を買いたい」と思って投資する一般の投資家も多いですから、買う人が多くなるほど株価が上がるのが通常です。しかし実は、それをねらって「売る」投資家も多いもの。売る人が多くなれば、今度は逆に株価は下がる傾向にありますから、上場した後に大きく値下がりすることも多いのです。
まずは1つの銘柄をじっくり観察してみては?
今回IPOの意味や仕組みをざっくり説明しましたが、いかがだったでしょうか?
いわばIPO株は証券市場にデビューする株。株が市場にデビューして、どのように動いていくのか注目していくだけで学べる知識がいっぱいで、投資デビューをしたいと思っている人が投資を学ぶのにもいいのではないかと筆者は考えます。
子どもが生まれて母親デビューした人が、子どもの成長と可能性を見守りながら自分自身の母親としての知識と経験を積んでいくということに似ているかもしれません。そう思えば、これまでコワイと思って手を出せなかった投資でも、あなたもデビューできる日が来るかもしれませんね。