子どもを育てる中で、切っても切り離せないのが教育費。どんな環境で育てたいのか…どんな子どもになってほしいのか…家庭によって理想はさまざまですが、子どもを育てるために必要なお金の平均はどのくらいなのでしょうか?
塾、習い事、おけいこ…
子どもの教育費はいくらかかる?
2016年10月24日
子どもの学費、いくらかかる?
子どもひとり当たり1,000万円かかるとよく言われます。 でもこれ、幼稚園から大学まですべて国公立の学校に通った場合で、あくまで教育費の大きな目安。 幼稚園から大学まですべて私立に行く、進学の段階で公立から私立またはその逆など、チェンジかあれば異なります。文部科学省の「子供の学習費調査(平成26年度)」を見ると、幼稚園、小学校、中学校および高等学校の各段階で、私立の方が約2倍~約5倍、学費が高いことが分かります。 子どもを私立の学校で学ばせたいと希望するなら、より計画的な教育費の準備が必要になりそうですね。 公立・私立のメリットデメリットや具体的な金額について知りたい方はこちらの記事もチェックしてくださいね。
学校だけじゃ心配…塾にも行かせたい
教育費のなかでも大きなウェイトを占める「学習塾費」。 学費にお金をかける私立組が塾代も多くかけるとは限りません。 調査の中でも、中学生では公立に通う家庭の方が私立に通う家庭よりも、塾代が多くかかっていることが分かります。公立で学費が安くても、高校受験に向けて塾代が多くかかることもふまえて教育費の計画が必要になりそうです。 学習塾に支払う平均費用は、小学校の公立で年間14.6万円、私立で31.9万円です。 中学校では公立が29.2万円で、私立は25.2万円。高校では公立が28.6万円、私立は36.5万円です。 公立に通わせる場合でも、中学入学から高校卒業までは年間約30万円程度で見積もっておいたほうが良さそうです。
受験費用も次々と…
国立大学1本で……という場合は別ですが、複数の大学を受験すると受験費用だけでも大きな金額になるんです。 受験費用はまず「願書代」と「受験料」がかかります。 国立大学および多くの公立大学では願書代は無料ですが、私立では願書だけで1,000円~1,500円程度必要。 受験料は、センター試験(3教科以上受験の場合)が1.8万円(2016年度)に加え、国公立大学の2次試験が1.7万円かかります。 一方、私立大学では3万円~3.5万円のところが多いです。 つまり、仮に、国立大学1校と私立大学3校を受験するなら、トータルで14.3万円程度かかるということ。もしも遠方の大学に受験するなら、これに加えて交通費と宿泊費がかかることも忘れてはいけません。
勉強だけじゃなく、感性も育ててあげたい
音感やリズム感をつけたり、情操教育のためと、子どもが小さな頃から習い事に通わせたいのが親ゴコロ。 お金がかかっても学業以外の教養や芸術、スポーツなど、さまざまな習い事をさせる家庭も多いです。
ここでも公立と私立で大きな差が
「子供の学習費調査(平成26年度)」をみると、公立の幼稚園に通う家庭ではおけいこ代に年間6.2万円、月額にして約5千円です。私立では年間11万円と約2倍の金額です。 生活費から捻出するのは家計に負担ともなりかねない金額です。しかしながら、習い事の金額のピークともいえるのが小学時代。 公立で年間13.2万円、私立では30.2万円という状況。中学校に入るとぐっと下がり、公立が6.9万円、私立で11.7万円です。高校になるとさらに下がり、公立が3.2万円、私立でも5万円程度です。
みんなの家のおこづかい事情は…?
株式会社バンダイが小・中学生を持つ親に対して行った「小中学生のおこづかいに関する意識調査(2016年4月)」によると、小学生の約3割、中学生の約6割が定期的におこづかいをもらっていることが分かります。
実際に与えているおこづかいの金額
親からもらう定期的なおこづかいの金額は、1ヶ月の平均で小学生が1,227円。 小学生を低学年(1~3年生)と高学年(4~6年生)に分けてみると、低学年は645円、高学年が1,483円。やはり学年が上がると金額も大きくなりますね。ちなみに中学生では、ひと月当たり2,143円となっています。 学費や塾代などの教育費に比べると金額はかなり低くなりますが、親にとっては毎月定期的な出費。家計の節約などのやりくりが求められる場合があるかもしれません。
子どものための教育費は、事前計画をしっかりと
進路によって金額は異なりますが、学費、おけいこ代と、教育費がたくさんかかることが分かりましたね。 もちろん一度に大きな金額が必要になるわけではありませんが、毎月の塾代やおけいこの月謝を生活費から捻出していては家計を圧迫してしまいます。 だから、これらのお金を貯めるために、事前の計画は必須! 先に見たように小学校に入ると教育関連のさまざまな支出が必要になるため、子どもが小さい時から先取り貯金などで対策を取るようにしていきましょう。子どもが生まれる前のDINKS時や、まだ小学校に上がる前が最高の貯めどきです。 ただし、先取り貯金をするとはいっても、他の目的の貯金と混同するのはNG。 解約しにくい学資保険やジュニアNISAなどを利用すると効率よく教育資金の準備ができますよ。 進路や学習塾、習い事などは親の意見だけではなく、子どもの希望を聞いてあげることも大切ですが、教育資金の準備をするのは親の務め。
できる限り希望を叶えてあげられるよう、早め早めに準備していってあげて下さいね。