今年の年末ジャンボ宝くじは、1等7億円、前後賞(1.5億円)を合わせると、連番で購入した場合、最高10億円が当たります。まさに一攫千金!夢のような話ですが、1等の本数は24本あります。「えっ! 24人も7億円(連番だったら10億円)があたるの!?」とちょっと驚きませんか? 「これはもう買わない手はない!」なんて思ったあなた、ちょっと冷静に当たる確率を考えてみましょう!
年末ジャンボの季節です!
そもそも宝くじに当たる確率ってどのくらい?
2018年12月10日
1等が当たる確率はどのくらい?
宝くじは1ユニットに1等1本、2等3本という具合に、ユニットを単位にしており、年末ジャンボ宝くじは24ユニットあります。
そして、1ユニットは1組10万枚で構成され、01組から200組まであります。10万枚×200組で2,000万枚(1ユニット)となります。
つまり1枚買って1等が当たる確率は2000万分の1となります。
2018年の年末ジャンボ宝くじの1ユニットあたりの当選確率を表しました。
1等:7億円(1本) 2,000万分の1
1等の前後賞:1億5千万円(2本) 1,000万分の1
1等の組違い賞:10万円(199本) 約10万分1
2等:1,000万円(3本) 約666万分の1
3等:100万円(100本) 20万分の1
4等:10万円(4,000本) 5,000分の1
5等:1万円(20,000本) 1,000分の1
6等:3,000円(200,000本) 100分の1
7等:300円(2,000,000本) 10分の1
いかがでしょうか。2,000万分の1と言っても、イメージが湧かないと思いますので、何かに例えてみましょう。
たとえ話をすると‥
たとえ話によく出される東京ドーム(収容人数55,000人)に換算すると、満員の東京ドーム363個分の中から1人が選ばれる確率です。これはちょっと分かりづらいですね。
東京都の人口は約1,375万人(2018年時点)なので、全員が買っても誰も当たらないか、やっと1人が当たるくらいの確率です。
しかし、これは1枚だけ買った場合の確率です。皆さん、結構な枚数の宝くじを買うと思います。当然枚数が多ければ多いほど、当選確率は上がります。
それでは、確率を1%にあげるためには何枚買えばいいのでしょうか。
1%の確率にするには何枚買えばいい?
計算は簡単ですね。20万枚買えば確率は100分の1になります。1枚300円なので、6,000万円分宝くじを買えば、1%の確率で1等が当たることになります。
1等でなくても、1億円以上当たればいいのであれば、1ユニットに3本あるので、2,000万分の3となり、66,666枚、約2,000万円分宝くじを買えば、1%の確率で1億円以上が当たる計算になります。
※バラで購入した場合の確率
ちなみに2等の1,000万円も1%の確率で当たります。
<66,666枚購入した場合の確率>
1等:7億円(1本) 0.33%
1等の前後賞:1億5千万円(2本) 0.67%
1等の組違い賞:10万円(199本) 66.33%
2等:1,000万円(3本) 1%
3等:100万円(100本) 33.33%
4等:10万円(4,000本) 1,333.32%(13本は確実に当たる)
5等:1万円(20,000本) 6,666.6%(66本は確実に当たる)
6等:3,000円(200,000本) 66,666%(666本は確実に当たる)
7等:300円(2,000,000本) 666,660%(6,666本は確実に当たる)
※数値は概算です
※00から99までの下2桁が揃うように100枚単位で購入した場合
1億円以上が当たる確率が1%だとしても、6割ほどの確率で10万円が当たり、3割ほどの確率で100万円が当たり、およそ600万円は確実に手にすることができます。
2,000万円分宝くじを買って、1等と前後賞がはずれたとしても、全部が紙屑となるわけではなく、600万円は戻ってくるわけですから、実質、1,400万円で1億円以上が当たる確率が1%となります。
いかがでしょうか? 買ってみたくなりましたか?
宝くじの還元率
宝くじを売って集めた資金のうち、どのくらいを当選金として還元しているかを示したものが還元率です。
1ユニットが2000万枚なので、300円×2000万枚=60億円となります。
当選金をすべて合計すると29億4,990万円なので、還元率は49.165%となります。
公営競技 (地方競馬、競輪、オートレース、競艇)の還元率はおよそ74.8%(※)です。それらと比べてみても50%を下回っている宝くじの還元率は低いと言えます。
※第1回宝くじ活性化検討会 資料より|総務省自治財務局(平成 23 年)
宝くじの発売元は地方自治体です。この地方自治体は総務大臣の許可を得て発売元となっています。そして発売等の事務は銀行に委託し、銀行は発券、広報宣伝、販売、抽選、当選金の支払いなどを行います。
宝くじの還元されなかった収益金は、委託した銀行への費用を差し引き、地方自治体の収益となります。こうした収益は主に公共事業等に使われます。
そう考えると、真剣に当てにいくのなら、競馬や競艇などの方がいいわけで、結局は、購入者から集めた資金が地方の財源になるという意味で、税金を払っているようなものかもしれません。
宝くじを買うということ
以上のことから、本気で臨時収入を狙うなら宝くじはオススメしません。
なんとも夢のない話をしてしまいましたが、とはいえ実際に7億円(連番だったら10億円)が当たっている人がいることも間違いありません。当たっていても気づかない人、売れ残りに当選番号がある可能性もあるので、必ず24人が1等の当選金を手にしているとは言えませんが、それでも1等と前後賞を合わせれば72本、億万長者になれる当たりくじがあると思うと夢を見たくなるのも当然です。
“宝くじを買うことは夢を買うこと”と言うように、はずれてもイベントとして楽しんでいる人が多くいます。こんな買い方なら宝くじはオススメです。ちょっとした年末のお楽しみですね。