メディカルハーブってご存知ですか?薬や手術に頼る近代医学ではなく、予防医学・健康維持の観点からハーブやアロマを取り入れることをメディカルハーブといいます。
人類の歴史とともにいつも一緒にある植物(ハーブ)。生きものが呼吸をする上でなくてはならない酸素を供給してくれるとともに、薬草や香草としても古来より親しまれてきました。
薬も歴史をたどればハーブの成分を抽出して作られています。薬よりも効果は薄いですが、より安全に植物が持つ優れた免疫機能をハーブやアロマから取り入れ風邪予防とキレイを手に入れましょう!
風邪の季節が到来!
メディカルハーブとアロマで
キレイと元気を手に入れよう!
2018年11月22日
風邪・乾燥予防に効果的なハーブティーの紹介
冬になると寒さの他に空気の乾燥が気になりますよね。気温の低下や乾燥はお肌にダメージを与える他に、風邪の原因であるウイルスが活発化する環境となります。ウイルスが活発化する反面、人間の抵抗力は寒さにより弱まっているため風邪をひきやすくなります。
メディカルハーブで使用するハーブは数あるハーブの中でも、予防医学の観点から健康管理や美容を目的としたハーブが活用されています。ハーブの持つ抗酸化作用や生体防御機能の調整作用が科学的にも明らかになってきて今注目を集めています。
今回ご紹介するハーブは、乾燥や風邪が気になり始めるこの季節積極的に取り入れたいハーブをハーブティーとしてご紹介します!
ローズヒップ
学名:Rosa canina
使用部位:偽果
ビタミンCの爆弾と呼ばれているほど天然のビタミンCが含まれているローズヒップ。そのビタミンCの量はレモンの20~40倍もあります。ビタミンCといっしょに含まれるフラボノイドには、便秘を改善する緩下作用の働きもあるため美容にも用いられています。
ビタミンCを含むほとんどのビタミンは、自分の体内で作ることができないため、必ず食品から摂取する必要があります。どの季節に関わらず日常的に取り入れたいハーブです。
エキナセア
学名:Echinacea angustifolia/Echinacea purpurea/Echinacea pallida
使用部位:地上部、根部
免疫力を高めるハーブとして、風邪やインフルエンザの他に、カンジタや膀胱炎などの感染症の予防にも用いられています。注意点としては、免疫力を高める作用があるため、自己免疫疾患や膠原病の治療や服薬中の人は使用できないハーブとなっています。
エルダーフラワー
学名:Sambucus nigra
使用部位:花部
フラボノイドを豊富に含むエルダーフラワーは、発汗や利尿作用があり、欧米ではインフルエンザの特効薬と呼ばれています。抗アレルギー作用もあるためカタル症状を鎮める他に、くしゃみ、鼻水、鼻づまりといった花粉症の症状にも用いられます。
おいしいハーブティーの入れ方
ハーブティーを入れる方法には、お湯を使う方法と、水から抽出する方法の2種類があります。今回は寒い季節におすすめのお湯を使った方法をご紹介します。
ただお湯を注ぐだけでも簡単に作れてしまいますが、ポイントを押さえるだけでよりハーブの成分をからだに取り入れることができます。
ハーブの分量
1杯分200ccを入れるとき、花や葉の部分を使用したハーブは2~3グラムを目安にします。根や種子を使用したハーブの場合は、4~5グラムを目安にします。
使用する分量だけをつぶす
ハーブは品質の劣化を遅らせるために、使用する時に細かくつぶします。細かくすることで効率よく成分を抽出できます。
お湯の温度は約98度
熱湯を準備しますが、ティーポットに入れる時は少し冷まして約98度で入れます。
フタをする
ハーブの成分が水蒸気となって逃げていくことを防ぐためにフタをします。入れる時にはフタについた水滴もいっしょにカップに入れて飲みます。
抽出時間
花や葉のやわらかい部分を使用している時は、3分。根や種子などかたい部分を使用している時は5分間成分を抽出します。
もっと詳しく、もっと美味しくハーブティーを入れてみたいと思った人はメディカルハーブを教える専門家のサイト「意外と知らないハーブティーの基本の入れ方3ステップ」を参考にしてみてください。
風邪・乾燥予防に効果的なアロマの紹介
メディカルハーブでは、ハーブティーの他にもハーブの精油も使用して健康管理や美容に役立てます。精油の香りはリラクゼーション効果が高く、アロマテラピーとして利用している人も多いのではないでしょうか。
アロマに使われる精油の成分には、抗菌、抗ダニ作用や去痰作用を持つものもあり、空気が乾燥しウイルスが活発化する冬の季節に大活躍の精油もあります。
ラベンダー
学名:Lavandula angustefolia/Lavandula officinalis
抽出部位:花部、葉部
ラベンダーは、家に1つあるととても重宝する精油です。抗菌、抗ウイルス、抗真菌作用を持つ他に、ストレスによるイライラや興奮を静める作用があります。皮膚に対する刺激も少ないため、スキンケアやヘアケアといった美容目的にも用いられます。
ティートリー
学名:Melaleuca alternifolia
抽出部位:葉部
ティートリーは強力な抗菌作用を持つほかに、免疫力を高める作用も持つため、風邪などの感染症の予防に用いられます。
ユーカリ
学名:Eucalyptus globulus
抽出部位:葉部
ユーカリ精油は、抗菌、抗ウイルス、抗真菌、抗ダニ、去痰作用を持ちます。鼻にツンとくる鋭い香りが特徴的で、花粉症や風邪の季節には芳香浴や蒸気吸入で用いられることが多いです。
ハーブの注意点
メディカルハーブで扱うハーブは、安全性についてもしっかりと研究がされておりますが、妊婦さんや現在お薬を服薬している人は避けた方が良いハーブもあります。不安な人はまずは主治医に確認するようにしましょう。
また、ハーブの種類は沢山あり、メディカルハーブで使用するハーブティーは学名やハーブの使用部位がきちんと分類されています。購入する際は信頼できるお店で購入するようにしましょう。
いかがでしたか?健康管理や美容に役立つメディカルハーブは、家カフェや就寝前のリラックスタイムに取り入れることでお金のかからない趣味として節約にもつながります。この冬からぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。
(注:ハーブの学名は全てラテン語で記されています)