「老後のことを考えるとちょっと不安」…そんな気持ちを持ってる人はどの年代にも一定層います。働くことが出来るいまのうちに準備をしておきたいと考える人も多いはず。
20代・30代・40代で、老後に向けて準備しておきたい項目についてまとめました。
年代別
これだけはしておきたい
老後破産しないための行動って?
2016年9月28日
漠然としたお金の不安を解決するには?
老後に対する漠然とした不安の大部分は、お金が絡むことではないでしょうか? もらえる年金が少ない、介護や医療にお金がかかるなど…。
たしかに遠い先の将来のことは分からないので不安な気持ちになりますが、遠い将来のことだからこそ、きちんと対策をたて、準備すればいいんです。
リタイア後に必要なお金を試算してみる
まずは、リタイア後に必要な金額を知ることから始めましょう。ざっくりで構わないので、リタイア後の生活費、年金額、老後期間をもとに試算してみましょう。
老後期間は人によって差はありますが、現在の日本女性の平均寿命は87.05歳で過去最高記録を更新中(2016年9月現在)。 90歳までと考えておくと無難です。
65歳でリタイアして90歳までの25年間で見積もってみましょう。
どんな生活をしたいかによって、必要な金額はさまざま
現状の年金システムが変わらないとしたら、月に10万円前後の年金は受け取れるはず。
例えば会社に40年間勤め、その間の平均年収が400万円なら、受け取れる年金額は月14万円程度の見込みです。そうなるとリタイア後に必要となる金額は、 “リタイア後の生活費=(毎月の生活費-毎月の年金額)×12ヶ月×25年”で計算できます。
仮に毎月25万円が必要となる生活をする場合、先ほどの式に当てはめると、(25万-14万円)×12ヶ月×25年=3,300万円が必要な金額となります。
その他、高齢になると介護費や医療費等も心配ですね。 公的介護保険や公的医療保険がありますが、自分でも準備をしておけば安心です。 できれば5年間にわたり毎月5万円ずつ必要になると見積もって、300万円程度は介護・医療等資金として準備しておきましょう。 具体的に必要な金額を知りたい人は「計算方法も徹底解説! 国民年金と厚生年金の違いってなに?」も参考にしてみてくださいね。
20代の人は貯金のクセをつけて
だいたいの必要額が分かったら、あとは老後に向けてお金を増やす行動をしていきましょう。
働き始めて間もない20代。自分の自由になるお金ができるのは嬉しいのは確かですが、消費グセがつく前に、貯金グセをつけることから始めましょう。
先取り貯金や個人年金などを有効利用して
給料天引きや自動積立などで、給料を使う前に強制的にお金を貯めていく「先取り貯金」の仕組みを作ると効果的です。 先取り貯金は財形貯蓄や定期積立などもいいですが、老後資金を貯めるなら個人年金保険や確定拠出年金などの年金商品も利用すればより効率的になります。
途中引き出しできないという覚悟が将来の年金資金に差をつけます。
また、若いからこそ、投資などの運用でお金を増やすのがおススメ。毎月少額でもいいので、コツコツ積立投資をしていきましょう。長期間続けるのが大切です。
30代で心掛けるべきは、支出を増やさないこと
男女を問わず、30代に入り、より責任ある仕事を任されたり、仕事が面白く感じられる頃。 キャリアアップを考えて自己投資をしたり、転職・起業を考える人もいるでしょう。
自己投資や転職・起業は年収アップなど実りある成果となって還ってくるか、費用対効果も考えて。起業してフリーランスや自営業になると厚生年金から国民年金になるということを忘れずに。
将来の年金額が大幅にダウンしてしまう分、いまの貯金を増やさなければならなくなりますよ。
本当に必要な「生活費」を把握して
また、給料アップが叶った人も支出の上げすぎはタブー。若いうちから贅沢に慣れると、歳を取って質素な暮らしをするのは難しくなります。
老後の生活費が高ければ高いほど、準備すべき必要額も大きくなってしまいます。 いまのうちから月々の適正な生活費を把握し、収入増分は貯金に回すようにして。 子どもができれば貯金するのも難しくなります。
独身のうち、DINKSのうちにしっかり貯金を増やすことを心掛けてください。
40代は収入を保つことを考えて
晩婚化、出産年齢の高齢化とともに、働き女子のなかには40代で育児休暇を取るという人がいるかもしれませんね。 子育てと仕事の両立に踏ん張りがきかず、一旦職場から離れたくなるかもしれません。
働きながらの育児を乗り切った場合でも、40代後半に入ると親の介護の問題にぶつかる人も出てきます。 このように女性の40代は、働き続けることに困難が生じることが多い年代でもあるようです。
しかし、育児が落ち着いて再就職を望んでも、正社員への復帰が難しかったり、年収が前職よりもダウンする場合がほとんど。 政府が女性の雇用促進対策を行っても、年収ダウンはもとより、一時的にでも無職期間があると将来の年金額に大きく影響してしまうんです。
会社の理解と協力を得ながら、育児期間中は親のサポートに頼る、親の介護が必要になれば公的サポートに頼るなど、仕事を辞めずに収入を保ち続けることを目標にしていきましょう。
自分には関係ないと思いつつ、老後破産という言葉を聞くと不安になってしまうあなた。
まだ数十年間もあるのですから、いまから準備していけば大丈夫。少しでも早くから取り掛かるのが安心への近道ですよ。