30代後半のアラフォー女子、結婚の見当なし。生涯お一人様の覚悟はないけど、もしかしたらそうなるかもと最近思い始めたあなた。最近では、一人で生きていくことよりも、お金の事が心配という人が増えてきています。
老後生活には2,000万円不足するという金融庁の報告もありますから、それって私のこと?と思ったら、一緒にマネープランを考えてみませんか?
長い老後を生きるには2,000万円不足する?!
これからの私のマネープランは
どうすればいいの?
2019年6月14日
5年間で4%近くも増加!? 結婚せずに1人で生きていく女性
「少子・高齢化社会」というのはこの記事を読んでくださっているあなたが子どもの頃から聞いていた言葉かもしれません。でも、「生涯未婚」という言葉はごくごく最近になってから耳にするようになってきたのではないでしょうか。
総務省では5年ごとに「国勢調査」を実施していますが、この結果をもとに国立社会保障・人口問題研究所が「生涯未婚率」を算出しています。
最新のデータは2015年の国勢調査によるものですが、現在30歳代の人が産まれた1980年からの女性の生涯離婚率の推移をみてみましょう。
年次 | 女性の生涯未婚率 | 前回との差 |
1980年 | 4.45% | – |
1990年 | 4.33% | -0.12% |
2000年 | 5.82% | +1.49% |
2005年 | 7.25% | +1.43% |
2010年 | 10.61% | +3.36% |
2015年 | 14.06% | +3.45% |
参照:国立社会保障・人口問題研究所「人口統計資料集(2018年)」より「表6-23 性別,50歳時の未婚割合(生涯未婚率),有配偶割合,死別割合および離別割合:1920~2015年」
生涯未婚率が増えるだけでなく、増え幅もだんだん大きくなってきているのがわかりますね。
10人に1人は必ず生涯未婚?
実は統計上の定義として、「生涯未婚率」というのは50歳時の未婚割合のこととされています。晩婚化が進んでいる昨今では50歳をすぎてから初めて結婚するという方も少なくありませんから、これだけの人が一生独身というわけではないでしょう。
そうはいっても、やはり30代も後半になり、40歳が近づく頃に結婚よりもマンション購入を検討する女性も増えてきています。マンションを買った安心感もあって、「相手に恵まれないならそれでもいい」という女性もいるのは確かです。
このまま生涯結婚しないかも…と思ったら、お金はいくら必要?
一人でもいいか……とは思っても、気になるのはやっぱりお金のことでしょう。人生100年時代を見据え、金融庁が2019年6月はじめにまとめた資産形成を促す報告書によると、95歳まで生きるには夫婦で約2,000万円の金融資産の取り崩しが必要になるとのこと。2,000万円という大きな数字に不安を感じつつ、でも一人だったらもう少し少なくても良いのかな……なんて安易に考えてしまうのはNGです。
そもそもは、収入と支出を照らし合わせて足りないだけの貯金が必要ということですが、実はこれが結構クセモノ。人によってそれぞれに異なります。
例えば、リタイア後の収入の大部分は公的年金になります。公的年金は厚生年金か国民年金かによって将来もらえる金額が大きく異なります。また、厚生年金でも在職中の収入によっても年金額は変わります。
そこで、利用してみたいのが日本年金機構の運営する「ねんきんネット」です。過去・現在の状況、そして今後の予定をもとに将来の年金額を試算することができます。
老後の必要資金を決めるのは「暮らし方」
公的年金は終身年金ですから、一生に渡ってどれぐらいの収入があるのか大体でも見積もりできれば、不安は少し軽くなりますね。
では、支出はどうでしょう。リタイアした後を想像しながら現在の生活と比べてみると、職場に行かなくなる分、被服費や美容費は少なくなるかもしれません。
しかしながら、今も老後もお一人様なら、現在の「暮らし方」が老後にもそのまま反映されることが考えられます。
たとえば、リタイアした後は時間もできて自炊もできるから食事代は減ると思うかもしれません。しかし、一人分だけ作るのは実は結構面倒なもの。今のあなたが「食材を買ったらそればかり食べないといけなくなるし…」と、コンビニ弁当に頼っているのなら、老後に時間ができてもおそらく変わることはないでしょう。また、自由な時間が増える分、お一人様仲間と一緒に旅行や食事に行く回数が増え、支出がアップすることも考えられます。
生涯お一人様の場合、現在よりも支出額を多く見積もるか、少なくとも現在と同じ金額は見積もっておくほうが賢明でしょう。暮らしぶり次第では、夫婦の場合と同じように、2,000万円を準備する覚悟だって必要です。
老後の貯金のために、これからのマネープランはどうする?
リタイア後の収入と支出の額がおおかまでもわかったら、不足分を充当するための貯金をしていきましょう。
仮に老後に不足するお金が2,000万円だとしましょう。あなたの年齢が35歳で、65歳まで働き続けるとすると、2,000万円を準備するための期間は30年間。単純に計算すると、月々約5万5,000円ずつ貯めていけば実現できます。ただし、その貯金に手をつけては意味がありません。
仮に手取り月収が20万円だとすると、5万5,000円は手取り月収の27.5%に相当します。老後資金を貯めていきながらも旅行にだって行きたいですし、終の棲家を考えてマンションを買いたくなるかもしれませんから、ムリ〜と感じる人もいるかもしれませんね。
老後までのマネープランで大切な2つのこと
そこで、次の2つのことを心がけるようにしましょう。
1.金利を味方につける
上述の金額は利息を考えずに単純に算出したものですが、たとえば、30年間にわたり1%で運用できるとしたら、月々の積立額は4万7,661円に下がります。2%で運用できれば4万591円とまた下がります。
(計算結果はあくまで目安であることをご理解ください。)
2.優遇税制を味方につける
利息でお金が増えることを想定して月々の積立額を決めるのはいいですが、65歳時に目的としている金額に到達することは必須です。通常、利息には税金がかかりますから、その分も加味して積立額を決めておかないと、65歳で目標を達成するのは難しくなります。運用期間中の非課税制度などを利用すると、利息に税金がかかることなく実現性が高くなります。
これらを総合的に満たす金融商品を利用しながら65歳までコツコツ積み立てていくのがおススメです。たとえば、iDeCoやつみたてNISAを利用してみてはいかがでしょうか。そうとわかれば即実行!精神的にずいぶんラクになることでしょう。