もし、地震が起こって被害を受けたらどうしますか?一人暮らしの場合は、特に不安になることでしょう。
いつ、どこの地域で地震が起こるかわかりません。
万が一何か被害を受けた時に落ち着いて行動するために、対策を知って安心して暮らせるようにしておきたいですね。
一人暮らし女子
地震の被害はこうして守る
2018年7月23日
そもそも地震保険って?
先日も大阪北部で地震がありました。地震で被害が出た時に必ずと言っていいほど話題になるのが地震保険です。
火災保険では補償されない
一人暮らしの場合、マンションなど賃貸住宅に住むことが多いでしょう。通常、賃貸住宅では、契約をする時に火災保険も一緒に契約します。火災保険では、建物や家財の火災による損害などを補償しています。
ただし、火災保険で注意しておきたいのは、地震や津波を原因とする損害は保険が適用されません。そこで、地震による被害には地震保険が必要です。地震保険では、地震、噴火、津波を原因とする損害に対して保険金が支払われます。
火災保険に付帯して加入
このように地震などの被害に対して補償がある地震保険ですが、地震保険だけで単独で加入することはできません。地震保険は、火災保険に付帯する方式での契約ととなり、火災保険金額の30~50%の範囲内で加入することができます。
火災保険だけ契約しているという人は、途中から追加で地震保険に加入することができます。
家財だけも
建物自体に被害があった場合に備えて、大家さんは自分の所有物である賃貸住宅には自分で火災・家財保険をかけています。万が一住んでいる建物が損害を受けたとしても大家さんが負担するので、皆さんが多額の借金を背負うということはないでしょう。
そのため、賃貸物件に住んでいて地震保険を検討する場合、建物に対する保障は不要です。
そうは言っても、家財を一式買い直したり、建物が被害を受けたため新しい物件を探して引っ越さなければならなくなったりした場合、数十万円程度のお金が必要となるのは事実です。
もし地震保険に加入するのであれば、家財の補償だけでいいでしょう。
地震保険、どういう場合支払われる?
では、実際に地震のよって被害が出た場合、どのような時に保険金が支払われるのでしょうか。
家財って?
賃貸物件に住んでいる場合、地震保険の対象は家財のみとお伝えしました。家財というのは、テレビなどの家電やパソコン、ベッドなどの家具などが対象となります。ただし自動車や1個あたりの価格が30万円を超える貴金属や絵画などは対象となりません。
支払い基準は4段階
地震保険の支払い基準は、2017年1月から4段階になりました。家財における支払い基準についてみていきましょう。
1.全損
地震による損害の額が家財全体の時価額の80%以上となった場合に、地震保険の保険金額×100%(時価額が限度)が支払われます。
2.大半損
地震による損害の額が家財全体の時価額の60%以上80%未満となった場合に、地震保険の保険金額×60%(時価額の60%が限度)が支払われます。
3.小半損
地震による損害の額が家財全体の時価額の30%以上60%未満となった場合に、地震保険の保険金額×30%(時価額の30%が限度)が支払われます。
4.一部損
地震による損害の額が家財全体の時価額の10%以上30%未満となった場合に、地震保険の保険金額×5%(時価額の5%が限度)が支払われます。
損害の程度が一部損に至らない場合は補償されないので注意が必要です。
ズバリ地震保険は必要?
地震保険の保険料は、現在住んでいる都道府県や建物の構造によって変わってきます。負担する保険料と万が一の場合得られる補償のバランスを考えてみるといいでしょう。
先ほどもお伝えしたように、賃貸物件に住んでいる場合地震の被害によって多額の借金を抱えることにはならないはず。地震が発生して被害が出た場合に対応できる貯蓄があれば、あえていつ発生するかわからない地震に保険をかけないというのも選択肢の一つです。
地震保険以外で守る方法
では、地震保険をかけなかった場合に、万が一地震が発生して家財に損害が出た場合はどうしたらいいでしょうか。
雑損控除とは
災害・盗難・横領によって資産に損害が生じた場合に適用される所得控除です。確定申告をすることで、払い過ぎた税金を取り戻すことができます。万が一損失の金額が大きく所得額から控除しきれない場合は、翌年以降3年間繰越控除が可能です。
確定申告をする際、損失に関する領収書が必要なので大切に保存しておいてくださいね。また、会社員や公務員の場合は源泉徴収票も必要です。
どのくらい控除されるの?
1.差引損失金額を計算する
差引損失金額は「損害金額+災害関連支出の金額-保険金などにより補填される金額」で計算します。
2.「差引損失金額-総所得金額等×10%」または「差引損失金額のうち災害関連支出の金額-5万円」のうち、多い方の金額が対象額となります。
一人暮らしで万が一地震に遭ったら、本当に心細いもの。いざと言う時のために、水や食料を備蓄しておくのは当然ですが、利用できる制度も知っておくことで冷静に対応できるといいですね。