春は、職場の異動や引っ越しなど、環境の変化が多い季節。上司が変わったり、新しい後輩が来たりといった変化の対応に追われる日々ではないでしょうか。
新しい環境を受けとめるために前向きに頑張っていかなければと、気持ちもなかなか落ち着かないものですね。
そんな環境変化を迎えた頑張り屋さんは、GW明けに起こりやすい5月病に注意が必要です。
知っておきたい5月病の原因や症状、対策などについてご紹介します。
5月病にしっかり対策!
心とお金の備えをしておこう
2018年5月22日
春の環境変化ストレスが負担に
よいと思われた環境変化もストレスに?
年度の切り替わる春は、環境変化に直面する人が多い季節です。自分だけでなく周囲もどことなく落ち着かず、新しい物事や人と慣れるまで、どことなく慌ただしい日々が過ぎていきますね。
忙しいと気づきにくくなりますが、そんなときは小さなストレスが知らない間に積もってしまいます。特に、一般的によいと思われがちな環境変化が原因となるストレスは軽視されがち。例えば昇進はよい変化とされ、ストレスとは無縁というイメージを持つ人が多いのではないでしょうか。
しかし、一見よい変化に見える場合でも心身のストレスになる可能性はあります。昇進がストレスとなる昇進うつを発症する人もいるのです。4月中に忙しい毎日をこなした人は、ほっと一息をついたGW明けに起こりやすい5月病に注意しましょう。
真面目な人ほどリスクが高い
同じ出来事に出合っても、ストレスの感じ方は人それぞれで異なります。まあいいやと流せる人もいれば、いつまでも気にしてしまう人もいるもの。
特に真面目な人はストレスを多く抱えがちです。真面目で気配り上手といった性格は長所でもありますが、いきすぎてしまうと5月病リスクの面でマイナスとなります。真面目さから完璧を目指しがちで、他人の評価を重く受けとめるため、ストレスを強く感じてしまうのです。
ストレスをためやすいかもと自覚している人は、5月病予防をきっかけにして、ストレスを感じやすくしてしまっている考え方を見直してみてはいかがでしょうか。
心と体に表れる5月病の症状
頭痛やめまいから始まるケースも
積み重なったストレスが原因となる5月病の症状は、心にも体にも表れます。頭痛やめまいといった症状で始まる場合もあるため、ふだんと異なる何らかの不調を感じたときは、5月病の可能性を疑ってみてください。
・気持ちが沈む、落ち着かない
・イライラする、怒りっぽくなる
・体がだるい、疲れがとれない
・頭痛やめまいがする
・寝つけない、何度も目が覚める
・食欲がない
(出典:厚生労働省)
医療機関受診も有効です
5月病という言葉の響きで軽い病気ととらえる人がいますが、心の疲れであり、うつ病へ移行してしまう可能性もないわけではありません。少し休息を取ることで症状が治まれば心配いらないものの、症状が長引く、重いなどの場合は医療機関を受診しましょう。
環境変化によるストレスは誰もが感じるものです。必要なときに必要な手助けを受けることは恥ずかしいことではありません。5月病という診断名は存在しませんが、適応障害を起こしているかどうかなどを診てもらえます。
うつ病への移行を防ぐためにも、早めの対処がおすすめです。後に「あのときは5月病に悩まされたな」と笑って話せるように、前向きに行動しましょう。
お金も心もバランスが大切
財布の寂しさもストレスに
春に直面するストレスの原因の一つにお金の問題があります。貯金をして備えをしておいた人とそうでない人とで、春にのしかかるお金ストレスの差は歴然。
引っ越しや新しい洋服の準備、歓送迎会など、3月、4月の支出ラッシュで財布が寂しくなると、これからどうやりくりしようかと日々のストレスになってしまいます。
貯金が少なく、お金の問題がストレスになる傾向のある人は、ふだんから臨時の出費に備えた貯金をし、春のストレス増大を防ぎましょう。毎月の貯金額を決めて貯金用の口座をつくってしまう先取り方式が特におすすめ。春の心の負担を少しでも減らすために、ぜひ検討してみてください。
余裕のある考え方を持つ機会にしたい
5月病を防ぐための心の対策としては、余裕を持つ考え方が役立ちます。ストレスがたまりやすい性格かもと感じている人は、日頃の考え方の癖を見直してみましょう。
・「~しなければならない」にとらわれすぎない
・うまくいかないことばかりに注意を向けず、うまくいっていることに改めて感謝する
・困ったときやつらいときは誰かに相談してみる
・自分に合うリラックス手段を見つけておく
・生活習慣を整え幸せホルモンが分泌されやすいようにしておく
春は温暖で風が気持ちよく、外出を楽しみやすい季節です。お金をかけずとも、新緑の中でのんびり過ごすだけで気持ちよくお腹が減り、心身バランスを整えられますよ。
5月病は誰にとっても他人事ではなく、会社におけるベテランの人でさえリスクのあるありふれた病気です。ストレスはなかなか避けられないものですが、上手につき合う工夫はできます。考え方やお金の貯め方を見直し、いつもより楽な気分で過ごせる春を手に入れましょう。